チリの風 その1003 2022年8月1日―7日

ぱっとしない冬の日が続いているサンティアゴですが、週末は土曜日に雨がかなり降りました。今週の最低気温は0度でした。
さて今週の最大の話題は、友人の家に招待されご馳走してもらった後、もう一人の招待者から、チリ人の女性ですが、個人プロジェクトの説明がありました。もちろん、家に戻って彼女の計画をどう手伝わせてもらうか考え、提案をメールで出しました。
こういう機会に巡り合えるのがうれしいです。
水曜日に医者に指示された検査をしました。翌日の木曜日は仲間と山歩きのはずでしたが、病院からその夕方に電話が入り、もう一度検査に来るように言われたので山登りは中止になりました。それでも、病院の再検査の後、近くの丘に一人で登りました。
そうそう土曜日のサッカー教室はまた雨で中止。どうしたのかな、何回も続けて中止です。

日曜日のマラソン練習は雨が降りそうだったので仲間は誰も来ず一人で走りました。もちろん週日に10キロを走りました。

(政治)

1)ボリッチ動向 
社会騒乱の時の被害者を援護する集会に、他の大臣と共に参加し、皆さんの健康が戻るよう最大の援助をしたいとしました。例えば、警官の撃った催涙ガス弾が目に当たって失明したとかです。もちろん、そういう警察の過剰防衛はありますが、けが人の多くはデモとして犯罪行為をしていた時のことで政府の責任と言うわけではないでしょうが。
土曜日に彼はコロンビアに飛びました。同国の新大統領就任式に出席するためです。
2)大臣の行動 
今週はいろんな動きがありました。もっとも派手だったのは、大統領府の大臣をするジャクソンです。彼は学生運動時、ボリッチの仲間でした。彼はチリが民主化してからの政府について、(多くは中道左翼連合ですが、右翼のピニェラも2回あります)自分たちの政権はその右翼とも中道左翼とも異なったベースを持つとしました。つまり現行の与党政権グループが確立したものではないとしたわけです。
もちろん今までの政権時の中心グループの社会党キリスト教民主党DCからクレームが出ました。与党内のバラバラが続きますね。
確かに社会党やDCの時代は現政権中枢の新左翼共産党はファンクラブと言う感じで政権には全くタッチしていませんでした。
新聞の社説に、それに関し、従来の中高年の政治家と30代の彼は年代が違う。それは取り戻せない大きな差異になるとされましたが、ボリッチ政権はそれをどう扱うのかな?
与党内の問題と似たように野党内でもちぐはぐの動きが目立っています。
それから大蔵大臣が路上で花束を買いました。その露店の近くに花屋さんがあります。どうして正規の店で買わないで露天商で買うのと疑問が出ました。
他にも何人かの大臣に似たような問題が起きています。、
3)新憲法
とうとう新憲法是非の投票に関する両方のグループの宣伝をするテレビ番組が始まりました。まだ拒否するが約10%ほど賛成側より多いです。
さてその宣伝ビデオを見ましたが、イメージだけでどうして賛成するのか反対するのか良く分かりません。賛成の宣伝で、各自の収入に関係なく病気・怪我の治療を受けることが出来るのは新憲法のおかげだとする場面がありました。
ボリッチが言っている通りですね。しかし、ちゃんとそれが実現できるのかな?
憲法委員会の動きと言うニュースで、今年の初め、上下院の2院制を辞め。一院にするアイデアが出された時、多くの委員はこれで新憲法委員会は自滅すると考えたとか。
憲法を国民のほとんどが応援すると言う当初の動きが、大きく変わったのは委員の素質のためだったわけですね。

(経済)

1)銅価格と為替
1ポンド3.55ドルと先週末とほとんど同じ。為替は1ドル904ペソと安定です。それがチリ経済の基本ですが、国債の増加が問題になっています。
2007年は国の借金がGDPの5%未満でしたが、それが年々増加し今年は38%が予想されています。つまり右も左も借金を大きくしてきたことが証明されています。問題の先送りですね。大丈夫かな?
2)厚生年金
年金運営の5クラスが、先月は全部プラスで終わりました。現行AFPシステムがこの先続くのか新憲法で大きく変わるのか分かりません。
3)給料
最低賃金が今月から40万ペソになりました。ボリッチは私の任期の内にそれを50万ペソにしたいと意気込んでいます。
ところで賃金が上がるペースより物価上昇率が高いので実質賃金は下がっています。その見かたで見ると、7月の実質賃金は2019年10月以降で最低でした。
8月は少しは良くなるわけですね。

(一般)

1)マプチェ問題 
今まで南部の2州で暴力行為が起きていましたが、それが拡大して3州になっています。
いつものように放火事件が続き、飛行場で軽飛行機が3機燃やされました、もちろん車・重機や建物の放火も継続です。週日に警察署が砲撃されました。窓や戸に銃弾の跡が残っています。なんと今日も同じ攻撃がされ、もう警察署攻撃は日常茶飯事になっています。警察・軍隊はなにもしないのかな?
マプチェ問題軽減のため、内務大臣が現地を訪問し、軍隊による力の制圧ではなく、会話で問題を軽減するとしましたが、銃の発砲で逃げて帰ったことがありました。
その彼女は今週最北端のアリカ州を訪問し、べネスエラの麻薬グループの動きを調べました。不法移民は認めないとし、同地区で住民を全部チェックし、チリの在留許可証を持っていない(手続きをしていない)移民をすべて国外追放にすれば、問題は即時解決しますね。

2)コロナ問題
3日続けて新規患者が10000人を超しました。今までなら大騒ぎでしたが、今回は厚生省もマスコミも落ち着いています。病院が大混乱と言うこともないようです。発病しても重症で入院にならないのかな?
3)車両強奪事件
この事件が激増です。自宅の駐車場に車を入れようとすると犯罪グループが飛び出してきて、オーナーを車の外に投げ出し、車を奪って逃亡します。同じように高速道路で車を止め後ろから車が通れなくしてから車を奪う事件が続出です。今年に入って5600件。昨年同期の2倍を超えています。
以前、ATMの現金を引き出す機械が狙われた時期がありましたが、その犯人の刑を厳しくすると事件は無くなりました。つまり、今回もその犯罪の刑を今より厳しくすると問題が少なくなると思います。どうかな?

(スポーツ)

1)サッカー
人気チームの結果はコロコロは勝利 チリ大学と カトリカは引き分けでした。
その結果、21試合を終わった段階で首位はコロコロで2位に9得点の大差をつけています。残り9試合です。


以上