チリの風 その1004 2022年8月8日ー14日

暖かい日は最高気温20度にもなり、半そでの人がたくさん歩いています。走っている時、キャリフォルニア・ポピーと言う可愛い花が咲いているのを見ました。
もう春かな?もちろん肌寒い日も多いですが。さて今週の最低気温はマイナス1度でした。6月にマイナス3度まで下がりましたが、7・8月と今の所、それ以上の寒さはありません。
日曜日は夕方から雨になりました。来週は雨の日が多いとか。
今週も沢山の事がありました。最近、頻繁に通っている病院ですが、今週は先ず目の検査。網膜症になっているようで、手術ではないですが、治療が必要とか。
訪日のための総合検査で、10年前、私の静脈血栓症エコノミークラス症候群)を見つけてくれた医者の所に、これまで行った検査の結果をすべて持って行きました。
もう一つ、追加の検査を言われましたが、全般で私の体調は良好のようです。
毎週、2・3回走りますが、今週もちゃんと10キロ走りました。土曜日は登山教室で、3時間少しで第2展望台に12名で登りました。先月の雨で下草の緑が増えています。
それからガイドの仕事の話が来て、来週火曜日に先方の事務所で話をします。そういう話が来るのがうれしいです。

(政治)

1)ボリッチ動向
南部フルティジャルの湖劇場で実施された全国の州・市長村長などの会議で中央集権を地方分権制度に変えたいとし、その方針を説明しました。
先月、私はその劇場の喫茶店でコーヒーを飲みました。

2)マプチェ問題
火曜日に政府は南部のマプチェ問題で軍隊を派遣するために特別(例外)州の設定をしているが、それを拡大してリオス州もそれに入れるとしました。
ところが木曜日にシチェス内務大臣がそれを否定しました。新聞の記事では同地区の市町村長の意見はまちまちで軍の駐在を依頼しているのも多くいます。
つまり、軍の派遣を拡大し、軍に頼るようなシステムを作るのは好ましくないとする勢力の声が勝ったわけですね。与党内の分裂が明白です。
もちろん、今週も南部のあちこちで放火事件が起きていますが、逮捕される犯人はほとんどいません。一番ひどいのは一所で13台の車が燃やされました。そして警察署への襲撃事件が起きました。今年になって14回目です。昨年は13回ですから、今年はその2倍になりそうです。新聞にボリッチ政府は事の重大性をわかっていない、もしくはそれに対応する能力がないのだろうと厳しいコメントが出ています。またマプチェの組織CAMのリーダーが森林木材の盗伐で得た金で銃器の購入をしているとコメントが出ました。いやはや。
3)憲法会議
憲法の賛否の投票があと3週間に迫りました。世論調査の結果ですが。1月には賛成が58%、反対が33%でした。それが逆になり8月のそれでは賛成が37%、反対が47%です。
賛否両グループの宣伝が毎日テレビの番組で放映されますが、反対宣伝の中で、新憲法ではチリは隣国アルゼンチンのようになってしまうとされました。そんなこと言っても良いの?

与党グループの集まりで共産党党首が私たちの声が市民に届いて、新憲法の確認は間違いないだろうとしましたが、その後、共産党の宣伝を始めると中道左派の旧政権グループはそっぽを向けました。いつもと同じですね。
選挙委員会は多くの市民の投票所を変更すると発表しました。その3分の2は従来の投票所より各自の住居に近くなるとか。逆に3分の1は遠くなります。
私の場合はその3分の1。がっかりです。
4)ボリビア問題
今週、ボリビアの建国記念行事がありました。10年ぶりに、サンティアゴの同国大使館で行われたそのお祝いの式に10年ぶりにチリの外務大臣が参加しました。
今まで右も左もボリビアを無視してきたわけですね。ボリッチは不法移民問題でボリビと何らかの合意をしたいと思っているようです。

(経済)

1)物価上昇率IPC
7月は1.4%、過去12か月で13.1%と1994年以来の悪い数字が出ました。打つ手はないのでしょうか。
さて 観光産業への投資額は過去28年で最小となりました。もちろんその理由は観光客の激減ですが、今年の1ー5月の外人観光客は2019年のわずか20%とか。
それを何とか年内に30,40,50%に上げようとしています。
その手の一つとして9月から観光客の入国時に手続きを簡素化するとか。旅行業界は大喜びです。
扉を閉じていたイースター島にはコロナ患者はいませんでしたが、今週、観光客が入ると即時患者が発生。隔離されているとか。島民の暮らしとして800日も観光客が来なかったとき、収入源がないので、家庭菜園を作って野菜を植え、それを隣人が釣ってきた魚と物々交換したとか。クレヂットカードの上限を上げてもらい生活していた人も多いようです。今は週に2便ですが、それが3便に増え、年末には毎日になりそうとか。うまく行けば島民に笑顔が戻りますね。 
2)ガソリン価格
ガソリン価格は毎週上がっているチリですが、15年ぶりにアルゼンチンから原油を輸入することになりました。現行の輸入価格より安いらしい。どうして15年も断絶していたのかな?
経済的なことより、政治的な理由でしょうね。

(一般)

1)夏時間
9月4日からのはずでしたが、それを1週間延期しました。4日は新憲法是非の投票の日です。私は夏時間システムが好きですが、夏になったらのことで、9月はまだ夏ではありませんから、夏時間にすると朝8時ころまで薄暗いです。
2)コロナ問題
今週、一番ひどい日は新規感染者数が13000人を超えました。陽性率は毎日ほとんど同じで15%ほどです。昨年5月に、自宅待機令が出ていましたが、その頃は7000人位で今はその2倍ですが、全く規制はありません。昨年、ピニェラ政府のコロナ対策を強く批判していたのは医師協会の会長をしていたシチェスでした。彼女は今内務大臣をしていますが、コロナ患者が急増しても黙っています。つまり昨年は右の政府を攻撃するためコロナを利用していたのか、今は他の事が忙しいのでコロナの件は忘れているかのどちらかでしょう。
逆に政府は2年間続けて禁止されていた9月の建国祭りをオヒギンス公園で派手に実施しようとしています。お祭りの前日の平日の9月16日を祝日にしてお祭り騒ぎを拡大しようとしています。
日本も世界最大の新規感染者数が出ていますが、全く規制はしていないようですね。
ところで明日の月曜日はカトリックの祝日で3連休になりますが、20万台の車が首都圏から郊外に出て行ったらしい。今日までに交通事故は350件起こり、5名の死亡者とか。
3)大穴
 チリ北部のコピアポ近くの黄色の大地と呼ばれる地区で土地が陥落し大きな丸い穴が開きました。直径250メートルと言われる巨大な穴です。まだ理由ははっきりしていませんが、
近くに大小の二つの鉱山があるので、それに関連しているかもしれません。穴に近接した小さい方のマインは操業を停止したとか。仕事の関係で、その大きい方の鉱山には年に何回か
訪問していましたから、その地区の事は良く頭に入っています。
その地区の近くには砂漠がありますが、今年は雨が多かったので、しばらくすると砂漠のお花畑が出来そうです。不思議ですよ。茶色に乾いた砂漠が突然色とりどりの花が咲きだすなんて。

(スポーツ)

1)サッカー
人気チームの結果はコロコロは勝って2位のクリコに9点の差。3連敗してもまだ首位の独走態勢。これではリーグ戦は盛り上がりません。
チリ大学は負けて1部リーグ陥落の可能性が高まってきました。カトリカは引き分けで中盤定着です。


以上