チリの風 その884 2020年 4月 20日ー 26日

最高気温が20度を切る日もあり、外を歩くときセーターを着るようになったサンティアゴです。今週はコロナウィルスが蔓延する前と同じ,週に4日スポーツを楽しみました。紅葉の進んだ街路樹の間をマスクを付けて走ります。記録も以前と同レベルが出ました。もしかしたらもう二度と元には戻れないと思っていたので一安心。体重は元に戻りました。
用事があったので一か月ぶりに地下鉄に乗りました。用事の後、一駅歩いてみると平日の午前中なのに歩行者はすくなく店舗もほとんど閉まっていて違う街に来たのか思うほどでした。

政治

1)ピニェラ動向
目立った動きはありません。
2)マニャリッチ
厚生大臣は獅子奮迅の活躍ですが、大きな問題も抱えています。その1は学校を閉めるべきではなかった。大失敗だったとコメントしたことです。野党、教師連盟、与党から苦情が出ました。
その2 中国から呼吸器が送られてくると発表したら中国大使が本国からそんな指示は受けていないと。その3はインフルエンザのワクチンが足りないこと。
ピニェラは彼を大統領宮殿に呼んで話し合い。以下は私の想像です。
お前は実に良く働いている。お前がいなかったら感染者数は今より多いと想像する。しかし今週のスキャンダルは酷すぎる。お前,覚えているかな,前政権時に同じようなケースでお前をクビにしたのを。その時もお前の仕事でなく,よそ事に口を挟んだんだ。学校の問題は教育大臣に任せるんだ。もちろん質問は来るだろうが。大臣室に戻ってゆっくり考えろ。これが最後だ、二回目はない。
今週、彼は部下を連れ医療器具を渡すため最南端の街のプンタアレナスに行きました。そこは人口当たりでチリ最悪の数字になっています。理由は外国人観光客とクルーズ船の影響とか。私たちが先日行った所です。
3)左翼の動き
アルゼンチンのフェルナンデス大統領はチリ左翼とテレビ会談をし,どうすれば右政権に勝てるか話し合い。しかしチリ左翼の中からこの緊急事態に何をすべきか分かっていないと自己批判。最も,もしバチェレットが大統領なら市民優先策を取り現在よりも患者数は少なかっただろうと言うコメントも出ています。確かにアルゼンチンはそうですね。

経済

1)貿易
今年に入って今までの所,輸入は16.8%、輸出は11.3%と両方ともマイナスです。これは2009年以来の厳しい数字。経済成長率と同じく貿易もマイナス成長でしょうね
2)銅価格と為替
銅価格は2.344ドル、為替は1ドル859ペソでした。先週とほとんど変わらない状態です。
3)その他
ラタム航空は従業員に給料下げ要求。それと別に早期退職者を募集とか。チリでカジノの最大手はエンジョイですが、倒産を避けるため国内で10か所のローカルで働く社員を削減します。日系企業の出資する銅鉱山カセロネスは生産を4割にするらしい。どんな業界でも同じことが起きていますね。

一般

1)コロナウィルス
今日の数字ですが患者数は13331名。死亡者は 189名。
4 月10日-24日の二週間で治癒した人は1400人から6300人に増加しているので医療機関は機能していると思われます。
人工呼吸器は現存する1202台に到着予定の3034台を入れると4236個になる。普通、患者の3%がそれを必要とするので必要の個数は確保されています
土曜日にその一部が着くとピニェラはわざわざ空港に行ってその荷物が下ろされるのを確認しました。必要な仕事かな?
自宅待機令が出たオソルノの例では待機令出前の週は発病したのが106名。それが翌週から57名:31名、9名と激減。同じようにラス コンデスでも令が出た次週は80%、翌週は40%に減少。
減少効果が確認されています。
ラスコンデス区長は経済復活案の一つとしてモールを開くことを考えていますが、安全策として、まず一か所だけオープンし、そこに色んな規制を付ける。その結果を見ながら商業活動のルールにするとか。
同じように学校もどうやって正常化出来るかテストが必要ですね。例えばアイセン州は死亡患者がいないから,そこで5月から始めるとか。
学費の件も全学長連合がどんな方法で大学生の学費軽減ができるか検討している由。


以上