(政治)

1) バチェレット
アルゼンチンに飛び、ブエノス・アイレスでチリを代表するフォークソング歌手ビオレタ・パラの記念コンサートに出席したり、チリ学校を訪問した後、メンドーサでメルコスールの大会に参加しました。会議の中でベネスエラの政治問題が議題になり、バチェレットは同政府に民主化を進めるよう提案しました。宿敵ボリビアのモラレスも参加していましたが、激しく議論したかどうか新聞には出ません。
バチェレットの息子夫婦の問題は長い間、裁判になっていますが、海外出国の許可が出たので、二人でマイアミにバケーション。2週間ほど遊んで戻ってきました。この二人はバチェレットとどんな会話をしているのでしょうか?
第9州(州都はテムコ)の知事が変わりました。マプチェ問題が頻発する州ですが、同じ問題の責任を取らされて知事が変わったのに、この新知事はわずか数か月でお払い箱。政府の方針がはっきりしていないと言う証明でしょう。
所で第8州(州都コンセプシオン)が分割され、新州16州が設置されました。州都はチヤンです。小さな州を作って何のメリットがあるのかな?経費が増えるだけと思いますが。
2) 中絶法案
下院で同法案について投票され、わずか1票差で否決。野党側は飛び上がって勝利を祝いました。バチェレットがメンツをかけて提案する法案で、政府側はその日に法案成立し政府の約束が実現とみていましたが、自陣で賛成票を投じない議員が出て自滅。最悪の状態です。
次はもう一度上院と下院の合同委員会にかかります。   この中絶法案は中絶を認めるとする3つの条件だけに関し許可すると言う限定的なものです。
現行では、例えば養父に性的暴行を受け妊娠した14歳の少女が中絶手術をすると、彼女が違法行為をしたことになり裁判にかけられます。その女の子より養父が刑務所に行くべきでしょうが。もう何年もこの法案が審議されているのに法案が成立せず、命を大事にすると言うグループが中絶反対を声を大きくして主張しています。
3) 停電問題
40年ぶりの大雪になった先週の土曜日からサンティアゴの各地で停電が始まりました。多くは1日だけで日曜日の夜には明かりがともったのですが、一部の地区は、月曜、火曜、水曜と継続。私のところも運が悪く木曜日の朝まで継続。そして金曜日まで電気が来なかったところもあるらしい。
電気事業は発電、送電、配電の3つに分かれますが、今回は小売りに当たる配電会社ENEL社の問題になっています。同社社長がモネダ宮殿を訪問して政府幹部と面談しましたが、各家庭に賠償金を払う他に1700万ドルと言われる多額の罰金が科せられそうです。
その社長がテレビのニュースに出ましたが、スペイン語がおかしいなとすぐにわかりました。この会社は外国系の会社だからです。
停電の日の数を基礎に賠償金を払うわけですが、1日停電なら1か月、私の場合は今年5月に支払った額の支払額の5倍が賠償額になります。但し最高額は月25000ペソ。つまり私の場合、この先、約5か月の間、電気代は無料になります。
しかしこの会社が適切なメンテを行っていたか疑問視され、それを政府がチェックしていなければエネルギー省の大臣の責任ですね。新左翼はこうした事業は政府管轄にすべきと提案しています。 
サンティアゴ市内では20%の電線が地下に設置されています。オランダではこれが100%とか。しかし地下の電線設置は地上の10倍の費用が掛かります。