(政治)

1) 隣国との関係
今週、バチェレットは大統領就任式に参加の為エクアドルを訪問しました。
その前に、チリの国会議員(与党と野党側を含む)が彼女にキトで出会うベネスエラのマヅロにそこで逮捕されているチリ人ジャーナリストの釈放を要求するよう依頼状を渡しました。これに関し、共産党は他国の問題にチリが口を出すのはいかがなものか、まして三権分立の裁判所の権限を無視するようなことをすべきでないとその動きを拒否しました。  ところが同じような例でボリビアの軍人などがチリで逮捕されていることについて、私たちはボリビア人を最大限に援助・保護したいとコメントしています。彼らのモラルは理解しにくいですね。
さて結論ですが、ベネスエラで8か月間、刑務所に留置されていたジャーナリストは、何と自宅監禁刑に変更になり、家族の下に戻りました。司法と言うより大統領の指示が動いたのでしょうね。
2) 大統領選挙
今回は全く盛り上がらない選挙で、あの88年の軍事政権継続可否の選挙の時の熱気が懐かしい。もうピニェラに決まっているなら選挙も不必要と言うほど。
1次選挙で誰に投票するか、私はまだ分かりません。前回はMEOがチリの新しい風と考え彼に投票しましたが、ブラジルからの援助で自家用飛行機を使って選挙運動をしていたのがばれて、なんだこいつも同じかと熱が冷めました。もう右も左も政治家は誰でも同じと言う気がしています。悲しい現実。
もっともピニェラが圧倒的に勝つのはどうかと思うので、他の候補者に入れるつもりです。
先週の社会党の不祥事に関し、そこの元党首は「社会党員は党の資金を投資していたことは誰でも知っている。しかしそれがどこに投資されていたかは知らなかった。この問題で社会党の基本、社会主義と党の運営について大きな疑惑が暴露されたことは事実だ」としています。
世銀の発表でチリは最貧層が3%あるが、左翼政権のベネスエラ・エクアドルボリビアはそれが15%を超えているとか。
3) マプチェ問題
これも同じことが繰り返されていますが、今週は特にひどく、7台のトラックに火がつけられました。今年に入って合計33台になるとか。
与党側の候補者ギジェルはこの問題に関し、「テロ法案とかを持ち出し大げさに騒ぐのはいかがなものか、警察・検察は真摯に捜査を進めている」としました。
ピニェラは直ちにそれに反応し、「一度現地を訪問されてはいかがか。現地の人は正常な生活を送れないと恐れています」とコメント。
野党側からギジェルが与党側候補者になったのは彼が大衆受けするからで、政治力があるからではない。またその政治力がないことを与党側の政党は利用し、自分たちの思うように彼がトップに立つ政府を動かそうとしている。従って、もし彼が次の選挙に勝てば、現行のバチェレット政権よりひどいものになるだろうとコメントされています。
各州に自治を認めるため州知事を現行の政府任命でなく選挙で選ぶとしていましたが、与党各党は慌てて選挙制にするのを止め、しばらく様子を見ようと風が変わってきました。ゴイッチDC党大統領候補はその風を元に戻すため、ギジェルにリーダーシップを取って今年の11月の国政選挙の時に同時に州知事選挙を行おうと呼びかけています。
さて問題になっている第9州(州都はテムコ)の州知事は決断を出すのが難しいとコメントしましたが、トラックを何台も燃やされたトラック組合は彼を強く批判をしています。覆面グループはまずトラックに銃弾を浴びせ、その後に火をつけると言う手法です。
大統領候補の一人MEOはテロ法案を利用しこの問題に当たれば、チリにはテロ組織があると世界は認識し、現在上昇している外人観光客が減少するのは自明と自粛を要求しています。
4) 警察の不正事件
毎週のように新しい事実が見いだされ核心に迫っています。しかしまだアッと驚くことが出てきそうです。