(経済)

1) ペソの切り上げ
一時1ドル460ペソに近づいていましたが、中銀介入でそれを500ペソまだ政治的に下げました。ところがじりじりペソが切り上がり、再度470ペソを切りました。
もちろんこれはチリが好調と言うこととドルの持ち主、アメリカですが、その不調が重なっているわけですね。とうとうアメリカ国債に黄色の信号が灯りましたが、そんなのずっと前のチリの風にでています。今回も、一気に赤信号になるより少し手前で知らせておこうと誰かが考えたのでしょうね。世界を動かすごく少数のグループのやっていることですね。
対チリペソの場合1ドルは450ペソとか、少し遠い将来は400ペソまで下がるのではないでしょうか。逆に不思議なのは日本円で、この状況で1ドル80円台は尋常でしょうか。1ドル100円のほうが正常のように見えますが。円とペソの関係は現在は1円6ペソくらいですが、将来は1円4ペソくらいになるのかな?50%のペソ切り上げですね(1ドル、110円、440ペソの場合)

2) コデルコ国営銅公社が外国に進出する計画を持っていますが、その時は私営企業と合弁になりそうです。それはチリ国内でも民営化の可能性があることを示しているのかな?

3) チリの厚生年金
個人の年金積み立てを私営企業が運営する画期的なチリ年金制度が発足して30年がたちました。1981年開始でした。そういえば、私は新方式の最初からの利用者でした。(1980年からチリで働いていますから) それをチリ方式と言うそうですが、もう世界20数カ国で採用されています。これを使えば日本のような先が見えないという不安感、不信感はありません。2008年の世界経済危機のときは大きな損失がでて、各自20%ほども積立金が少なくなりましたが、全体的には大きな利益がでています。それは給料から天引きされるわけですが、その他に任意積み立ての年金もあります。これを利用すると積立額が増加する(将来の受取額が増える)だけでなく所得税を下げる利点があります。政府は貯蓄を奨励しているわけですが、各自は税金が減少する利益が得られます。チリ方式を日本は採用すべきでしょうね。遅まきながらでも。