(政治)

1) 住宅大臣辞任
コダマ建設への不正支出問題で窮地に立っていたマッテ大臣が辞任しました。意外にあっさりと。そんなんにすぐに辞任することはなかったのではと言う声もあるくらい。
しかし理解できないのは国会でその不正問題を解明するための委員会設置に野党側で賛否に分かれました。と言うのはこのコダマ事件は2006年に始まっており、それは前政権の時期。つまり野党の中でこれをほじくれば自分たちに火がつくと考えて反対したわけでしょうね。しかしせこい政治家は世界中にいて、それは右も左も同じと言う理論を証明しているのですね。

2) トランサンティアゴ計画
赤字が続き、値上げが続き、政府にとって頭の痛いところです。今週、バスに乗っているとチリ大学の学生がバスの中で突然演説をはじめ、南米各国の最低賃金と公共運輸の運賃を比べるとチリが一番ひどい。最低賃金の15万ペソほどをもらう労働者は毎日1200ペソ払うとすると一ヶ月で25000ペソほどになり、高すぎると訴えていました。片道600ペソ、1.3ドル、100円ですね。バスと地下鉄を乗り継いで100円ですよ。日本人には考えられないほど安い運賃でしょうが。
運輸大臣がコメントしていましたが、今まで政府は各バス会社に契約で決められた額を毎月支払っていた。これは乗客の数が増えても減っても同じ額。これはおかしい。バス会社に運営責任を取ってもらいたいとか。つまりこれからはバス会社は運んだ乗客の数に伴って政府から支払いを受けることになりそうです。なんだ、昔の仕組みは役に立たないとして新方式をラゴス元大統領が考え出したが、それをピニェラは元に戻そうとしているわけですね。じゃ、運転手は運んだ乗客の数で給料をもらうことになり、今みたいにただ乗り乗客を認めなくなります。ただ乗りになれた乗客と運転手の間で毎日喧嘩が起こるでしょうね。ただしこの4月も来月5月もバス代の値上げはしないそうです。