チリの風 その1080 2024年1月22日ー28日

何と水曜日サンティアゴの気温は37度まで上がりました。112年ぶりの気温とか???
それでも楽しい毎日を送っています。
チリ大病院に血液検査に行きました。面談した女医さんの同僚が昨年日本で4か月間研修したとか。帰国後、彼女に2時間にわたって日本のイメージを話したらしい。その話を聞いて、彼女はバケーションでも研修でも良いから一度日本に行ってみたいと思ったとか。
登山は仲間と第1展望台に。暑かったけど、涼しい風が助けてくれました。3時間コースを2時間45分で歩きました。
ラソンもいつものように走りました。走り終わって戻ってきて、ベランダの椅子に座り、コーヒーを飲みながら妻の作ったケーキを食べると幸せを感じます。大袈裟ですねと言われるかもしれませんが、その喜びが私に力を与えてくれるのです。
土曜日はサッカー教室。大人・子供の参加者の合計は18名でした。暑い中、汗をかきながら走りますが、子供が本気になってシュートするのは素晴らしいです。
さて新しい仕事の話が来ました。まだ何も決まっていませんが、こうした新しい風が来るのが嬉しいです。

こうして毎日幸せでした。外国人の私がここで幸せに生きていることをチリに感謝します。

(政治)

1)ボリッチ動向
 世論調査でボリッチを支持するとしたのは29%、否決するのは62%。もう低め安定ですね。
同じく大臣の中ではトア内務大臣を支持するが38%で最低でした。
それでもボリッチ政府は他の部門と比較すれば、それほどひどくはありません。各政党を拒否するは国民の67%、議会を拒否するは54%、裁判所を拒否するは46%、そして現政権を拒否するは45%でしたから。国民はそれらの機関を悲しい思いで見ているわけですね。
さてアセアン会議に参加する為、ボリッチはアジア訪問を計画中とか。訪問先は日本の他にベトナムインドネシアとか。その前に来週、チロエ島を訪問です。
ところで大統領府のボリッチ動向のニュースが1月17日以降更新されていません。みんなバケーションでやる気がないのかな?

 18O(10月18日のこと)の被害者の特別年金
4年前の社会騒乱の件ですが、このシステムがボリッチから議会に送られ法制化されました。これは例えばデモ隊に警察が発砲し、それが目に当たって失明した人に政府が特別年金を支給すると言うものです。今回野党のRN党がそれが正常に運営されていないと発表しました。援助をもらっている人の中に過去に何度も犯罪を犯し逮捕され有罪になっている人がいる。それにこの特別年金をもらっているのにまた犯罪を犯し逮捕されているとかです。人権委員会が問題点を指摘したのにモネダ部隊は反応しなかったとされています。ボリッチにすれば、警官に対抗するのは市民の権利で、警官が暴力を使えば、その被害を政府が助けるのは当然だとするのでしょうね。
これに関して検察庁が実態調査を開始するようです。さらにその特別年金をもらった市民の背景を調べると選挙管理委員会がコメントしました。まさか新左翼の一部の党員に集中していないでしょうね。この制度が悪いのか、制度を運営する人が悪いのかのどちらかでしょう。

ところで一般の厚生年金ですが、その改正案が政府から出され、下院で成立しました。労働大臣は「政府案を野党に受け入れてもらう為、一部手直ししたが、これで成立に一歩近づいた。次は上院での議論を待ちます」とコメントしました。

2)10月の地方選挙
これからずっとその話題が続くでしょうが、各地の市長(区長)の候補者選びが問題です。もちろん最初は右翼・左翼内での領土争いで各党は自分たちの候補者がグループの代表になるよう同じグループの他の政党と争い・譲り合いをするわけです。
与党の場合、共産党が持っているサンティアゴ区長がその争いの見所ですね。野党の場合はプロビデンシア区とラス・コンデス区が話題になっています。

(経済)

1)銅価格と為替
銅の価格は1ポンド当たり3.83ドルと先週より上がり、そのためか為替は1ドル911ペソとペソが強くなりました。
2)物価上昇率
2023年の世界の指数で最悪はアルゼンチンで211%。ついでベネスエラで190%。
下の方でブラジルは4.5%で78位。チリは3.9%で94位でした。
3)GDP
チリの国民一人当たりは26000ドルですが、それを米国と比較すれば2013年まで少しづつ接近、米国の数字の59%まで行きました。ところがその傾向が逆転し差は徐々に大きくなり最近の数字は56%まで下がりました。どうしてでしょうか。

(一般)

1)犯罪
バスターミナルがある中央駅区で殺人事件を含む犯罪が増加しています。そこでその区長は警察で抑えきれないなら軍隊を街頭に配置すればどうかと提案しています。私がチリに入った軍事政権の頃は軍隊が街の治安を抑えていました。
それから今日の事件ですが、首都圏の隣のランカグアで農業関係者が二人殺されました。警察の動きが早く容疑者4名が逮捕されました。4人ともベネスエラ人で不法にチリに入国したとみられています。同州のトラック業界は農業組合と手を組んで、政府に市民が安全に生きていけるよう手を打つように要請。今朝から3車線の高速道路の1車線にトラックを並べました。72時間以内に政府の適切な提案が無ければ高速道路を全面封鎖すると警告しています。
ところで1868年イギリス海軍がラパヌイを訪問。そこでモアイなどを盗んで帰国。モアイはその時の女王にプレゼンされました。そのモアイは現在、大英博物館に展示されています。チリがそれを戻すよう要求しても実行されないとチリはクレームしています。以前にもこの話は出てチリの風に書きました。
2)山火事
意外ですね。今年の山火事は昨年より激しくありません。放火・失火をしないようチリ人の行儀がよくなったのかな?
今週のサンティアゴは最高気温が37度まで上がりましたが、来週は38度になるとの予報が出ています。山火事が心配されますね。
現在進行中の火事はロンキマイ、チロエそしてコジャイケですが、ロンキマイは400ヘクタールが延焼中です。
3)オスカー
チリから二つの部門で候補になりました。結果はどうなるでしょう。
4)少子化
昨年、チリで生まれた赤ちゃんの数は過去10年間で最少になりました。チリも世界の傾向に乗っていますね。
5)大学入試
入試に合格した外人の数が今年は昨年のなんと3倍とか。移民してきた家族の子供がその年齢になったわけですね。
6)夏のバケーション
夏休みの最中ですが、今月のホテルの予約率は前年対比やや低めになっています。
昨年は63.9%、今年は61.3%とか。無駄な出費は止めましょうと言うことでしょうか?

(スポーツ)

1)サッカー
パリ・オリンピックの南米予選でチリは2戦目にウルグアイと対戦し、1対0で勝ちました。火曜日にアルゼンチンと対戦します。さてどうなるでしょう。


以上