チリの風  その1058     2023年8月21日ー27日

すごい雨になりました。サンティアゴだけでなく中南部全体が水害になりました。
それで散歩するのも雨の中で、傘をさして歩きました。ゴムの長靴ではなかったので靴の中に水が入ってきて・・
もちろん雨の降っていないときに、マラソンと丘登りはしました。2回走りましたが、そのうち1回はちゃんと10キロ走っています。
昔、フルマラソンを走っていた時は週に50-60キロを走っていましたが、今は10キロ走れただけで喜んでいます。
山登りは木曜日の予定でしたが前日の豪雨で中止。道がどろどろでしょうから。
土曜日のサッカー教室は参加者10数名で楽しく練習しました。ゴールを決めた子供が喜ぶ姿は感激ものです。
ところで雨が上がった週末は最低気温がほとんど零度まで下がりました。
さて私の住居を買いたいと言うカップルが見えました。いつか売れるしょうね。そしたら南部への移住です。
夢があるのが嬉しいです。

(政治)

1)ボリッチ動向
厚生年金の改善方法などの理由で政府は中道政党3党と面談し、進行方向の調整をしました。

それからボリッチは水害地の視察をしました。
今回の水害で33000人が自宅から避難することになった他、41000人が通行が遮断され自宅から出られない状況になったらしい。それは徐々に解除されました。
週末には雨が上がりましたが、それでも被災地はまだ半分くらい正常化されてないとか。川の水が氾濫し、市中に入り込み、ある町では8割の家に水が浸入。また道路や橋が壊れ通行不能になったところが多くあります。土砂崩れで人が住めなくなったマンションもあります。
被災者援護の計画
このため、政府は被災者援護案を即時実施するとしています。
被害の少なかったサンティアゴですが、それでもこの冬季に降った雨量は189ミリで2009年以来の雨量でした。
この冬の大雨はチリ全体では過去100年で5番目に多い量だったとか。

ジャガイモの値段が急騰しました。
チリの農業の中心地の中南部がこの水害で、総合で10億ドルの被害が出るだろうと予想されています。
この大雨で農作物の生産が困難になると野菜果物の価格は急上昇でしょうね。

ボリッチ政権が始まって17か月が経ちましたが、否定的な考えが蔓延しています。彼ではもう駄目だと言うことですね。それがチリの政治経済に悪い影響を与えるとされます。彼は次の右翼政権のための下準備をしていると言うコメントも出されています。


教員スト
政府の提案を教員組合は46対54で拒否し、来週から完全ストに突入とか。問題点は給与やボーナスなどいつもの通り。
今週は各地の学校で授業が中止になったところがありますが、それは水害ですから、来週の教員ストとは全く違う理由です。

駐イギリスのチリ大使辞任
彼女は南部で500万ドルの政府援助で地方開拓をしようとしたのですが、それが怪しいとみられたわけです。しかしボリッチは大使任命の時にそんな情報の確認もしないのですね。

(経済)

1)銅価格と為替
1ポンド3.80ドルと2週間ぶりに3.8まで戻りました。少し銅の価格が良くなったので為替でペソが少し強くなり1ドル846ペソまで戻りました。
IMFはチリの経済予想で政治不安定から社会不安が大きくなり、それが経済全般に悪い影響を与えるだろうとしています。今年の経済成長率がプラスになるかマイナスかはコメントされませんでした。

(一般)

1)バス代値上げ
バス代が10ペソ上がりましたが、それは社会騒乱の原因になった2019年10月以来の値上げです。
これを受けてまたタダ乗り運動が始まりました。4年前はボリッチのグループが先導していたのですが、彼は今回はそれにどう対処するかな?
まさかボリッチが、そのグループにもっとやれと激励を飛ばさないでしょうね。それを取り締まるのに警官を、グループの前面に置くと、「警察は市民をいじめるのが仕事か」と誰かに言われるでしょうか?それは昔、ボリッチが言っていたことですが。
ピニェラ政権時の内務大臣ブルメルは、「それは左翼がピニェラ政権にダメージを与えるため実行した政治行動だった」とコメントしましたがじゃ、現在の運動は左翼がボリッチを落とすためやっているのかな?違うとすれば、そのグループは規則・規制を破壊するのが喜びなのでしょうね。
2)マプチェ問題
4台の大型トラックが全焼しました。毎週、同じで、全く進歩・改善はありません。
3)大学ランキング
よく発表されますが世界ランキング1000の中にラテンアメリカの国からどれだけ選ばれたかが発表されました。
1位はブラジルで18大学、2位はチリで4大学、そして3位はメキシコで3大学でした。小さいチリがよく頑張っていますね。


以上