チリの風 その1031 2023年2月13日ー19日

暑い日が続いていますが、日照時間は短くなっています。朝7時はまだうす暗いです。また公園を歩いていると落ち葉が目につきます。季節の変化ですね。
さて3月に仕事でイースター島に行きます。そしてその後、4月に妻と二人で一か月の日本一周の旅です。航空券とJRパスの購入の準備を始めました。

もちろん、今週も毎日の生活は同じです。山歩きはアポキンドの滝に行きました。滝の前で食事をしていると滝しぶきがあって肌寒く、予備の服を出して重ね着をしました。7時間コースを6時間半で歩きましたからまだ元気です。マラソンもいつもと同じでした。ちゃんと10キロ走っています。
土曜日のサッカー教室は先週より参加者は多く楽しく練習。帰国する子供を胴上げして日本での健闘を祈りました。
こうしてすることがいっぱいあって、それを楽しめると言うのが本当に幸せです。感謝しています。
日曜日は仲間とマラソン練習をしてから、友人の日本レストランの開店祝いに参加しました。彼の成功を願います。

(政治)

1)ボリッチ動向
大統領広報によると、彼は木曜日まで毎日のように南部の森林火災の現場で働いたようです。そこで被災者を援護すると声を上げて宣言しています。

鉱山関係で鉱山ローヤリティと言われる税金がありますが、共産党新左翼がそれを森林業界にも向けて森林ローヤリティ税を作ろうとしています。彼らは資本家、金持ちから税金を取って貧乏人に回すと言うのを最高の策と考えています。
しかし内務大臣は政府にはそんなアイデアはないときっぱり拒否しました。今までチリの政治の責任を担ってきたのは中道左翼(社会党キリスト教民主党)ですが、今回の政権では新左翼共産党がメインを占めているので、与党内でも双方がほとんど敵味方のようになっているのは明白です。ところがボリッチは自分の基盤の新左翼でなく中道左翼グループに接近し始めているとコメントされるようになりました。その方が自分の政権の安定さが増すと考えるのでしょうね。
チリの風に頻繁に書かれているこの問題は資本家と政府の関係にも悪影響を起こし、社会混乱が起きてもそれを政府の問題にせず、資本家が悪いと言うような風潮にするのは容認しがたいと言うコメントもされています。
次の選挙で共産党新左翼議席を大幅に減少させると思いますが、どうかな。
同じような例ですが、元大統領候補マルコ・エンリケ・オミナミ(略してmeo)がソキミチ関連の汚職の容疑で裁判になっていますが、新左翼の人民党はピニェラ政権の時にその容疑をかけられたが、彼は政治犯だと彼を援護しています。おまけに彼の友だちのアルゼンチンの大統領フェルナンドもそれにコメントして、犯罪に関与しているとする明確な証拠もないのに裁判にするなとチリを批判しました。もちろんチリ政府はすぐに反応して内政に関与しないでくださいと依頼しました。この先の話題になりそうです。

憲法に関して、世論調査では42%の市民が新憲法には興味がない(若しくは少ない)となっています。社会騒乱の時には90%近くが新憲法を願ったのですが。

基礎食品価格と言う基準がありますが、今月の発表ではそれが6.5万ペソまで上がりました。このため貧困層と呼ばれる低所得者の数が30万人も増えたとか。


(経済)
1)銅価格と為替
1ポンド当たり4.02ドルと先週より下がりました。来週はもう4ドルを割りそうです。森林火災も厳しいけどこの銅価格の低下はボリッチに大きな打撃を与える
でしょうね。
為替は1ドル794ペソとペソの価値が下がってきています。
チリ株式市場のIPSAは今週2.2%下がり5323ポイントでした。
IMFの発表では米国・EUそして中国も今年は経済成長率がプラス成長しそうですから、チリにとってそれらはプラスになるはずです。
それでも今週発表の大蔵省の予想ではチリの今年の経済成長率はマイナス0.5%からマイナス0.7%になるだろうとのこと。
2)ウクラニア戦争
ロシアが戦争を仕掛けて1年経過しましたが、その間、どんな動きがあったかという記事が出ました。原油は開戦1か月以内に急上昇しましたが、今は戦争前より低くなっています。銅価格も同じように急上昇しましたが、現在は戦争前より低め。小麦粉なども同じ状況。戦争で物資不足になると市場が反応したけれど、結局はそれほど影響はしないとなったのですね。この先、どうなるかな?
3)新車の販売
昨年は好調だったのですが、今年の1月は前年対比26%のマイナスでした。今年の年間予想は16%の減少とか。今年はどうなるかな?

(一般)

1)山火事
77か所で消火作業中です。今までに437ヘクタールが燃え、そのうち56%が森林だったらしい。損失は20億ペソになるだろうと大蔵省の推察です。
消火が進んでいますが、新しい火事もあるので、完全に鎮火するのはまだ先のことの様です。放火失火の疑いで32人が逮捕されたとか。
さてマプチェの過激組織CAMが犯行宣言を出しています。彼らは大型銃をもって木材運搬のトラックに近づき重火器で運転手を脅し、その人が車を降りれば、トラックに放火。火は後ろの森につながります。
サンティアゴも金曜日、サン・クリストバルの丘で火事になりました。私は昼頃、妻と近くの屋上レストランにいたのですが、彼女が煙を見つけ確かに火事になっているのが分かりました。0.3ヘクタール燃えたとか。
さて今週から緊急ハウスが火事の被災者に届けられています。ボリッチもその家のプレゼントの式に参加しました。それらのケースの中で、ある人が政府に感謝したいが家の広さは25平方メートルで、親子3人がどうして暮らしていけるかとがっかりしていました??
2)刑務所
今年第1回目の全国刑務所チェックが実施されました。そして486個のナイフが見つかり、禁止されている携帯電話が216個。麻薬も300グラムのコカインが見つかりました。
これとは関係ありませんが、爆弾が置かれているのがサンティアゴで見つかりました。ホリデーインホテルの向かい側とかで、この5か月で3回目です。
犯人はその近くをぶらぶらしながら爆弾が破裂するのを楽しみにしているのでしょうね。いつか負傷者が出て事件になるでしょう、犯人が捕まらなければ。
全部、東部のラス・コンデス区とか。そこは私の住むところですから、そんな事件に巻き込まれたくはないです。
3)ビーニャ音楽祭
4年ぶりの音楽祭が戻ってきました。出場歌手などがチリに到着してビーニャのホテルに入るところがニュースに出ます。そのファンがホテルの前に列をなして待っているからです。今日から本番です。もっとも私の好きな歌手・グループは少ないので毎晩番組を見るつもりはないですが。
会場は満員の観客で埋まっています。長い間、待っていた人が多かったのですね。
4)コロナ問題
毎週同じです。新規患者数は2000名以下、陽性率は10%以下と、低め安定です。

(スポーツ)

1)サッカー
人気3チームの結果はカトリカ・チリ大学は勝ちました。コロコロは引き分けでした。
5試合目が終わって首位はワチパトです。ワチパトはまだ1試合残して4試合ですが、全勝です。
さぁ来週はどう変わるかな?



以上