チリの風 その1030 2023年2月6日ー12日

今週は忙しかったです。いつも同じことを言っているかな?
血栓症の薬の効用を調べる血液検査にチリ大病院に、朝7時前の地下鉄に乗りました。
そして次の日に窓ガラス掃除。私の力では出来ないのでプロに来てもらってやってもらいます。年に1回です。一日いっぱいかかります。窓ガラスをレールから外すとき、お手伝いをさせてもらいますが、それはきつい仕事ですよ。
今週で一番、重大だったのは隣州に住む妻の友だちがサンティアゴで大きな手術をしたことです。その後毎日リハビリが必要でしたので私のところに泊まりました。翌日から、妻が彼女につきあってそのリハビリと医師の診断に。ヨレヨレだった彼女が少しづつ回復し帰宅可能になったのは1週間の後。彼女の家まで妻の車に3人で乗って行きました。手術が成功に終わって無事帰宅は最高ですね。そこまで車で約2時間かかりましたが、港町のそこの気温はサンティアゴより10度も下でした。
それから大事な仕事の付き合いで会議に参加しました。私はボランティアでしたが、仕事の動きを感じるのがうれしかったです。
もちろんスポーツはいつものように楽しみました。山歩きは4時間半コース。その日36度でしたから、山の直射日光なら40度近かったでしょうね。暑かった。上から街を見るとどこかからの火災の煙が町を覆っていました。
ラソンは週日10キロ、週末仲間3名と走れたのがうれしいです。そして土曜日にサッカー教室もありました。大人子供10数名が集まって楽しく練習しました。
後期高齢者の私がこうして外国に住みながら毎日忙しくしていれるのは最高の喜びですね。幸せです。
そうそう日本ラテンアメリカ協会のなるほどトークと言うイベントにチリの話として11月に太平洋戦争の講演をさせてもらうことになりました。
時間はあるから、しっかり準備します。

(政治)

1)ボリッチ動向
彼は先週からバケーションですが、一日だけの休みでその後は山火事のため仕事が山積です。月曜日、消火作業に当たる大型飛行機がチリについたのをコンセプシオンの飛行場で祝いました。水曜日、火事の現場として第8州のサンタ・フアナを視察。夏休みは後でとるのかな?
休暇に入っていた何人かの大臣は、そのまま休んでいますが、外務大臣は遊びに行ったコスタリカから戻り仕事につきました。
ところで現場に行ったボリッチはその様子を見て、混乱を避けるため外出禁止令を出させました。火事が残っている州の一部の地区で、夜12時から外は歩けません。この法案が出てすぐに逮捕者が出ています。
被災者の救護をどうするか議論されています。2.5億ドルが緊急出費額として使用されるとか。
もっとも現場で、火事で家や倉庫などすべてを失い、どうやって生きていけるのかわからないと泣く人が、政府も町役場も何もしてくれないとクレームしています。それでも夜のテレビニュースで簡易ハウスの建設が始まったと現場の様子が報道されました。そして週末にその完成したハウスが被災者に渡されたとか。
この森林火災の取り扱いはボリッチ政権にとって危機を招きかねないと言われますが、同じようなことはもう何度も起こっていますね。
憲法委員会
もちろん、それだけでなく、この後の種々の選挙に関する協定が各党の間で結ばれています。与党側だけでなく野党側も二つに分裂したのが注目されています。もう目新しいことではありませんが。5月7日のその選挙に354人が立候補しました。
最低年金PGU
昨年政府のこのシステムで43.6万人が受給年金の額が上がりました。その上昇した額は何と30%だったとか。
ピニェラの時に作られたシステムをボリッチはちゃんと活用しているのですね。年金が上がった人はニッコリですね。

(経済)

1)物価上昇率IPC
IPC1月のIPCは予想より上の0.8%でした。そして過去12か月の合計は12.3%。まだ10%を超えるひどい数ですが、それでも少しづつ下がっています。
今年のIPCは昨年の予想では5%でしたが、現在では5.3%と少し高めになっています。
しかし今年のGDPについて今までマイナス成長ばかり言われていましたが、一部のプロから、そうではなくプラス成長になる。しかもそれはプラス1%と言うコメントが出ました。もちろんプロですからその理論の詳細を発表していますが、チリが少し良くなっているとみる見方もあるのですね。
2)貿易
 昨年の輸入は1045億ドルと前年対比13%アップでした。一方、輸出は975億ドルで3%上昇。そのうち銅が536億ドルと半数以上です。
 銅以外の輸出も 例えば、ロボットや薬品関連なども上昇しています。
3)銅価格と為替
銅の価格は1ポンド4.04ドルと少し下がり、このため為替も1ドル796ペソとペソ安になりました。銅価格の低下が心配です。

(一般)

1)山火事
84の火事が継続中です。今までに24名が死亡し37万ヘクタールそして1250軒の家が消失したらしい。この5か月で過去2年間の焼失面積を上回るとか。もっともその前の2017年には57万ヘクタールと今回より大規模な山火事が起きています。今年は消火が完結するのは3月だろうと言われています。スペインから来た消防隊のリーダーが遅かれ早かれ自分たちの手で消火をするとコメント。一日でも早くしてくださいと頼みたいところです。
ワインの材料になるブドウ園が火事になりイタタ地区では25%も消滅したとか。
山火事に関してコロンビアから27人、メキシコから150人の消防士が到着しました。そのほかの国からも続々と。消火飛行機が一機南部で事故で墜落しましたが、パイロットは助かったようです。

さてトルコで大地震が起こり隣のシリアと合わせると3万人を超える多くの死亡者が出ていますが、識者の見解で、その地震は近年チリで起こったものとほぼ同じ大きさだが、チリとは被害に大きな差が出ている。その理由は家屋が耐震設計になっているかが問題で、トルコはともかく隣のシリアでは耐震設計は全くなかったので建物の崩壊は顕著です。チリはさらに耐震建設を行う必要があるが、見本になるのは日本だとしています。
 
2)コロナ問題
新規患者数は2千人以下、陽性率は10%以下と、低めに安定しています。もうマスクをしている人はほとんどいません。
3)犯罪率の増加
10万人当たりの殺人率はチリの場合、2021年は3.6人、それが2022年は4.6人になり28%の上昇。これはラテンアメリカで3番目のひどい数字とか。
チリよりひどいのはエクアドルウルグアイでした。


(スポーツ)
1)サッカー
人気チームの結果ですがカトリカは引き分け、チリ大学は勝利。コロコロの試合は明日です。
4試合終わりましたが、まだ2,3試合のチームがあるので、現在の順位はあまり意味がありません。

以上