(一般)

1) 大気汚染
南部の街だけでなく、首都圏も大気汚染が深刻で今週は車の交通規制が実施されました。従来では規制の対象になっていなかった排気ガス対策車もその中に入り、ナンバープレートの末尾の番号で2割の車が走れなくなりました。
車、工場、薪暖房などが問題の原因です。チリ代表が試合に出るとファンが集まってアサード(焼肉)をしますが、それは炭を使うので大気汚染の原因になるとして控えるように首都圏知事から依頼が出ました。これは冗談ではありません。ホンマやで。
2) マプチェ
マプチェ活動家の家に火がつけられました。パンフレットが置かれてあり、それには「お前は今まで他人の家に火をつけてきたが、これで家を焼かれる怖さが分かるだろう」と書かれていたとか。マプチェ内部の争いか、反マプチェが活動を始めたのか分かっていません。
第9州の知事はどう判断するでしょうね。彼は先ごろ、チリ政府は彼らの土地をもっと彼らの手に戻す必要があると発言し問題になっています。もちろんマプチェの活動家は大喜びですね。
それから昨年、家に火をつけられて焼死した老夫婦について、ネットで彼はナチの残党でドイツで人殺しをしまくった人間だとでたとか。なるほど、焼死は当然の報いかと思った人が多くいるらしい。もっともAFP通信では彼はスイス人でナチとは全く関係いと書かれています。単に誰かがネットを使って犯罪の印象を変えようとしたと言う話もあり、偽情報を流して市民をだますやり方を誰かが使っているのでしょう。
マスコミの報道も嘘くさいが、ネットの情報もよく調べないとこの件のように操られますね。
3) サッカー
チリのサッカー熱はもう通常のレベルではなく異常ですね。チリ対スペインの試合が行われたリオ・デ・ジャネイロのマラカナ球場にチリ人ファンが4万人が入場。チリの赤色ユニフォームがあふれました。
そして入場券が手に入らなかったファンが外に2万人も集まった由。その2万人の中からどうにかして中に入ろうと画策したファンは、まず記者の集まるプレスルームに侵入。そこからグラウンドに警備員の阻止を破って乱入。一部は逃げ切って観客席に入りましたが、残り百名ほどが捕まりました。
彼らにブラジルからの追放命令が出ましたが、リオのチリ領事館にチリに戻る交通費を援助してほしいと願い出たとか。もう開いた口もふさがりません。で、その犯罪者はまるで英雄気取りでチリの応援歌を歌っています。罪を犯したという気持ちは全くないようです。これがチリの文化です。
土曜日までに国外退去するよう命令が出ていましたが、大半はチリに帰国したものの一部はまだブラジルに滞在中とか。
そのほかにスリ・引ったくりや偽造入場券、入場券の闇売り、さらに記者カードを偽造して中に入ろうとして4名逮捕されています。これで逮捕者はもう軽く百名を超えているとか。いやはや。悲しい事実。
しかし逆にこれだけのチリ人がブラジル国内に入っていると言うことは一昔前には考えられないこと。それだけチリが豊かになったわけです。近年チリが他国から羨ましがられるのは確かに理由があるわけですね。    
しかし問題はブラジル内だけではありません、ブラジルに行けなかったチリ人ファンはスペインに勝った後、街に出て、乱暴狼藉。やりたい放題。なんでもサンティアゴでは527台のバスを壊し、運転手が40人ほど負傷とか。警察は何をしているのか。政府の反応はほとんどなし。民度の低さでしょう。これは政治の問題と言う人もいます。それは今回、与党連合に復帰した共産党が常に「金持ちは貧乏人を搾取している、悪いのはあいつら」と言うタイプの宣伝をするので貧乏人はチャンスがあれば暴れまくると言う次第。軍事政権の時にはこういった問題はほとんど皆無でした。もちろん軍事政権に戻りましょうと言っているわけではありませんが。
この不祥事に抗議して次の試合、明日の月曜日に公共バスを止めると一部の運転手組合がスト宣言をしました。80%の運行が止まると言われますが、街中が大混乱になりそうですね。