(政治)

1) 野党の動き
バチェレット前大統領が帰国宣言を出したので、野党の動きが一気に盛り上がるかと思われましたが、逆でした。
近年チリでもっとも大きな問題なっている教育関連で、野党側は教育大臣を国会で糾弾することにしました。理由は最近、海大学が破産し多くの学生に問題をもたらしていますが、同大臣は教育を金儲けの手段にさせないという重要事項をしっかり管理・監督してこなかったというもの。
これに関し与党側は、「あきれてものが言えない。自分たちの政権時代20年にわたって何もしなかった(逆に問題を深刻化させた)のにここに来て我が方を攻めるとは」
野党側からも自己反省が必要ではないかなの声も出てちぐはぐ。与党側は一気に、これに関して前大統領のバチェレットの見解を聞こうと攻勢に。
学生連合側は「野党のいさかいなどは興味ない。教育を利益追求の手段にさせないという自分たちの方針を要求し続ける」とコメント。
野党側の一つキリスト教民主党の党首選挙があり、2候補者の得票はほとんど同じくらいでしたが、わずかの差で現職のウォーケルが再選されました。しかし党がくっきりと2分されている状態は、野党連合と共産党の関係や妊娠中絶とか同性間の結婚など、どの問題でも党の分裂の可能性を示しています。
共産党は自分たちが野党連合の正式メンバーに入り、次の国会選挙には各選挙区で野党統一候補を出すよう要求しています。これは野党間での争いを避けるためです。また同党の候補者の中には2011年の学生運動で世界的に名を上げた若手のカミラ・バジェホも入っています。他の野党はこの要求を受けるかな?
2) ボリビアの海
ボリビアのモラレス大統領はハーグ国際法廷にボリビアの海問題を提出すると宣言。チリ政府は既に両国の間で国境線について合意事項が存在し、それを100年以上も遵守してきたのだから、いまさら国際法廷でもないだろうと冷たい視線。
隣国ペルーから領海について訴えられ、現在結審待ちの状態ですが、その後、新たにボリビアの訴えを受ける事になったわけです。どうなるかな?
同じように日本も国際法廷で竹島尖閣問題に関し韓国・中国と争えばよいと思いますが、どうでしょう。