(政治)

1) バチェレット
夏休みの終わった彼女は仕事に戻りました。 
月曜日は35年前に殺された元労働組合の会長ヒメネスの記念式典に、火曜日は教科書の倉庫へ、木曜日はノートブックなど学校用品を扱う倉庫へ。
いつもの笑顔で子供のみなさんの勉強がどんどん進むようにとコメントしていました。政府援助で大学で無料で学べる学生を励ますところもニュースに出ましたが、全員無償にすると言う公約とははるかに遠い現実。
義務教育も年間の学習計画を30年前に立てたのに僅か70%の公立学校だけがその基準を達成しているとか。監督責任は?
与党内会議は火曜日でした。政治・経済で現政権がかなり追いつめられていると言う緊迫した認識はあまりないようです。
憲法改正、労働法案、教育法案などの大きな問題の他に、この山火事ではっきりした森林局の力不足、サンティアゴを始めとする交通問題、少年院での死亡事故から係官が暴力をふるっていた例も明らかになり、国の管理体制がなっていないことが明白です。
例のDCと共産党の件についてバチェレットは小さないさかいで大きな亀裂を起こさないようにとのコメントを出しただけです。
2) 共産党の動き
先週、問題になったキューバの入国拒否の問題でチリ共産党はそれは他国政府の決断でそれについて我が党がコメントする必要はないと一蹴。
アルシス大学の廃校問題では、かって共産党が運営していた大学ですが、問題が出ると経営権を譲って手を引いたらしい。しかしその時、資金を引き抜いたので資金不足から大学経営が一段と悪化。教師・従業員の給料を支払えないとか。今まで同大学で勉強してきた学生をどこに移すのかな?    共産党はそれを批判されると、党として関与していないのでコメントする必要はないとしています。
労働組合連合CUTが混乱していますが、選挙に負けたのに会長に居座る共産党員は混乱ではなく多様化しているだけとにっこり笑っています。
勿論、どれをとっても笑って逃げられる状態ではなく、次の選挙に共産党倒しの刺客が各選挙区に立てられるとか。有名議員がそろって討ち死にすれば党は壊滅状態になりますね。

3) 次期大統領選挙の予想
今週の予想結果はいつもと同じで、野党側のピニェラがトップ、与党側のギジェルが2位、大きな差が付いて3位は元大統領のラゴスでした。
しかしそのピニェラはペルーの漁業会社への投資問題に続いてチリ国内の鉱山への投資で問題を抱えています。
彼くらい資本を持っていれば、あと100万ドル儲けるのはそれほど重要なことではないでしょうが、彼みたいに金儲けを人生の生きがいにしている人間は投資への情熱をコントロールすることが出来ず、こうして問題を継続して起こすわけですね。アメリカのトランプも同じでしょうね。
4) ボリビア問題
ボリビアがオランダのハーグ国際法廷にボリビアの海を返せとチリを訴えていますが、彼らの有利なようには法廷は動いていません。
さてモラレスは国民の人気を取り戻そうと農民にコカの葉の合法的栽培面積を1万2千ヘクタールから約倍増の2万2千ヘクタールに拡大しました。国際的にこのニュースは取り上げられています。何を考えているのかこの大統領は。
健康に問題のある彼はキューバに治療の旅に出ました。