(一般)

1) PDIの不祥事
チリでは警察が制服警察と私服警察(PDI)に分かれます。二つの機構は全く独自に行動します。さてその私服刑事が何と10名も逮捕され裁判にかかりました。麻薬関連です。警察の腐敗はメキシコでは顕著です。アルゼンチンもひどいかな。チリはラテンアメリカ諸国の中では際立って清潔と言われていました。ところが・・・・。
私の小説の中に出てくるストーリーみたいです。これらの刑事が刑務所に入れば、他の囚人からぼこぼこにやられるでしょうね。特別な刑務所に入れられるのかな?確かにこの逮捕された刑事から暴力をふるわれたと言う犯罪者が出ています。
まだ話題はあって、マフィアから押収したコカインやマリワナは廃棄処分されますが、それが廃棄されていなかったことが分かりました。さらにアントファガスタで行方不明だったブツが見つかり、サンティアゴまで送られてきました。南部でも同じ問題がるといわれますが、PDIのメンバーが全国で押収したブツをまたマフィアのところに戻していたのでしょうね。見つかったブツの価格は百六十億ペソと言われています。しかし多額の金が動いていますね。
PDIトップは責任を取って辞任すると思われましたが、事件が重要すぎるので自分はこの席に残って様子を見るとコメントしています。このPDI刑事逮捕では、検察と制服警察が連携して、PDIには全く知らせず捜査を続け逮捕に至ったらしい。しかし調査の間中、ドキドキしたでしょうね。仕返しされるかも分からないし。
それに少しは関連しますが、例の麻薬取り締まり機械の過剰支払い事件はまだ尾を引いています。いったい誰か最終的な責任を取るのかわかりません。
以前のバチェレットやラゴス政権でも同じような問題がありましたが、機会があれば政治家や政府関係者は右翼・左翼を問わず利益を懐に入れようとするのでしょうね。確かにバチェレット政権の最後の年とピニェラ政権の最初の年の汚職関係の検挙数はほとんど変わりません。

2) 空軍の飛行機事故
昨年起きたロビンソン・クルーソ島不時着による多数の死者を出した事故の軍事裁判が決着し、空軍関係者が全員無罪になりました。
もう軍事政権も終わっているのに何故今頃まだ軍事法廷が必要なのでしょう?それから幾つも疑問点が確認されているのにあっさり全員無罪はひどい気もしますが。

3) 酔っ払い運転
アルコール禁止法案が成立してから、酒酔い運転は減少していますが、もちろんなくなったわけではなく、今週首都サンティアゴケネディ大通りで橋に衝突して下に落ちそうになった事故も運転手の泥酔運転によるものでした。彼は弁護士で環境庁に勤務していましたが、この事故で即時解雇処分を受けました。厳しい処分で酒酔い運転がさらに減少するかな?
同じく、今週の出来事ですが、ある女優が酒酔い運転で捕まり、その時警察にお金を渡して逃れようとしたらしい。もちろんその両方が裁判所に持ち込まれました。