(政治)

1) 大統領選挙の予想
いつもとおなじ一般市民の意見調査ですが、今回の発表では、野党側のピニェラが首位、与党候補のフレイが2位、若手の左翼候補エンリケ・オミナミが3位と順位は変わりません。にもかかわらず3人とも自分に有利な解釈をして喜んでいました。ピニェラは首位確保を喜び、フレイは2次の決選投票では自分とピニェラに差は無いと喜び、エンリケ・オミナミは3位と言っても毎回支持率を上げているのは自分だけと喜んでいます。
ピニェラがサンティアゴで決起集会を実施した日、(アメリカの大統領選挙で候補者が各地で決起集会を実施しましたが、あれとおなじです)、バチェレットは全メディアを通じて所信演説をしました。これは任意と言うことになっていますが、どのテレビ局も同じ時間に同じ放送を流していましたから強制と同じですね。彼女は「如何に我が政府が皆さんのために働いているか、また皆さんがその恩恵を受けているか」を説明しました。彼女の人気は、先の意見調査で、また上昇し、かってないほどの高い支持率を受けています。野党側は、ちょうどピニェラの決起集会の行われる時間にこれを放送させたことを嫌がらせと取ってクレームしました。ただし彼のその集会に政府側の新聞ラ・ナシオンは入場を断られたとか。

2) 候補者の討論会
6名の候補者のうち5名が集まって、各自の方針を述べる最初の集会がありました。これに関し、ある新聞では「目新しい発表は無かった」とばっさり切り捨てられていましたが、これから投票日が近づくにつれてこうした討論会が盛り上がって行きます。候補者が口を滑らせるとか、討論の中から今までと違った方向に戦略方針が向うなど楽しい出来事が見られるのは間違いありません。
新聞の論調に、「候補者たちは意見調査の結果には一喜一憂しているが、各自の明確な政策の発表が遅れているのは不可解」と書かれています。
さて大企業からもっと税金を取ってそれを貧乏人にばらまくと言うのはどこからでも出てくる方針でですが、調べるとその裏にはいろいろ違うこともあります。例えば、収入法(Ley de Renta)の57条項bisによると、これを利用して貯金(投資)をすると政府はそれを助けるとして15%の補助金を出します。それは半端な数字ではなく、上限がありますが、最高何百万ペソまでいきます。貧乏な家族に4万ペソ支給するという一方、金持ちには何百万ペソを支払うわけですね。こんなん知らん人が多いやろけど、ええんかな?

3) 人権問題で旧軍関係者の大量逮捕
旧陸軍の秘密組織DINA関係者などを中心に人権問題つまり、拷問、殺人などの疑いで100人を超える人間が逮捕されました。これほど大量の人間がこの時期逮捕された意味がが良くわかりませんが、選挙に関係あるのでしょうか?