(政治)

1) 教育省のスキャンダル
  疑惑の金額は2620億ペソと言われていますが、どこにそんな巨額が消えてしまったのですか?
  しかし同じ生徒が複数の学校に登録されて不正請求をした学校があるという報道がありましたが、チリではすべての国民が名簿に登録されており各自が独自の登録番号を持っている。したがってその仕組みを使えば同じ番号が2度出てくることはありえないと言われます。政府をだます何かしかけがあるのかな?(私もチリの国民登録番号を持っています。これがないと税金も払えません。つまり正規に仕事につけない仕組み。欧米諸国も同じですが)
大臣は「登録生徒の数では補助金は支払われず、授業に参加している子供の数によるから不正は無い」と逃げています。しかしそんなせこい仕組みで百万ペソ単位ならともかく何千億ペソも騙し取れるわけはありません。
  教育大臣は大半の疑惑金については明らかになったとし、辞任の気持ちは全くなし。それなら何故彼女の下の教育事業局の首都圏責任者が辞職することになるのかな?
  大臣は2007年9月にすべての疑惑を晴らす証明書を監査局に提出していると突っぱねたら、監査局から2004年から2006年の疑惑の中で2006年ののみはっきりしたと言う証言もあり、疑惑は深まるばかり。来週の月曜日からバチェレットは仕事に戻りますが、どんな顔をしてテレビの画面に出るのかな?休暇帰りのにこにこ顔で出るのか、苦虫噛み潰しか?

2)共産党への保証金
  73年の軍事革命時、軍が共産党の資産(例えば印刷所)を剥奪したことに対するコンペを現在の政府が支払うことが決まったようです。その額は50億ペソになるらしい。これで次回選挙のとき共産党系の票は与党の側に流れることが決定したのかな?

3)ペルー漁船の越境問題
  ペルーの漁船がチリ領海を侵犯したとして拿捕された事件は既に書きましたが、その裁判でアリカの地方裁判所は罰金10万2千ドル(1000万円)を言い渡しました。これに対し漁船の親会社は全く納得できない罰金額とクレームしています。それによると同様な事件が以前に起こったとき、同裁判所は100万ペソ(20万円)の罰金を言い渡したらしい。確かにかなりの差ですね。