(経済)

1) 経済停滞
バチェレットはチリ経済は停滞しているが後退しているのではないと繰り返してコメントしています。7月の経済成長は確かに0.9%とわずかながら前進。政府はマイナスになるのではと恐れていたので、少なくともプラスだったと一安心。 もうこれが限界で、つまり最低の所まで来たので、来月から今までのように前進するとか。でもこの数字は2010年の大地震以後の最悪の数字です。
バチェレットは「私の政府は困った困ったと言う代わりに、風を変えるために新政策を実施する」と積極的な発言。5億ドルの投資を発表しました。これで11500人の新規雇用を確保できるとか。新税法で増加するはずの税金は教育の無償化などの改革案に回るはずですが、少しづつ他のところにもこぼれて行きますね。
会社だけでなく個人の消費にも重苦しい雰囲気が影響してきて、先月のレストランの売り上げは前年対比20%の減少とか。これはオーナーには厳しい現実ですね。
銅の価格もペソの対ドルの為替もほとんど動きなく、今週はのんびりした週でした。
しかし中東やウクライナ問題が存在するのに原油の値段が上がらないのが不思議です。先日、チリのメプコと呼ばれるガソリン価格維持の新システムがおかしいと書きましたが、やっぱり誰の目にもそれは明らかです。私のコメントは影響力はありませんが、誰か権力筋に近い人間のコメントが効いて、大蔵大臣がその仕組みの変更を検討するとコメント。
ガソリン価格の変動があった時、上がるのも下がるのもマックスは5ペソとしていましたが、先日変動幅は7ペソになりました。政府の説明は5ペソ幅は93オクタンのガソリンだけで、95、97オクタンのそれは自由だったとか。やっぱり全部のガソリンをシステムに含むべきですね。
2) SQM(ソキミチ)社のスキャンダル
ソキミチは銅以外の鉱山ではチリの最大手です。同社のグループ会社がグループ内で株をお互いが買い合って、多額の金額を不正に懐に入れていた事件で、裁判所の判決は同社のオーナーのポンセとチリの大手証券会社などに多額の罰金を命じました。その額は合計で1億6400万?で、チリ史上で一番大きな罰金になりました。来週中に、それを受けるか再審を要求するかになります。そのポンセピノチェットの娘と結婚し、実力を発揮するようになったと言われています。