(一般)

1) チリ人の大晦日
もうチリ人が大晦日に大騒ぎをするのは定着したようです。しかし単純に喜んでいるわけにはいきません。
一つはゴミ問題。サンティアゴ中心部のエンテル塔から打ち上げ花火が上がりますが、なんと40万とか50万人が集まった由。そのあとに残ったゴミが40トン。やめてほしいな。新年が来た瞬間にシャンパンの乾杯をするのは良いとしても、飲み終わった瓶を地面に捨てるのでゴミの山。良識はないのか。
もう一つは首都南部のプエンテアルトで花火に交じって誰かが銃を撃ち、それが幼児にあたって死亡。警察の調べでは現場から1キロほど離れた場所から撃たれた弾らしい。空に向かって大騒ぎしながら撃ったのでしょうね。犯人はまだ逮捕されていません。チリの悲しい実態。
2) マプチェ問題
現在のチリの最大の問題はこれです。二つの記念日が来ました。一つは彼らの活動家の6周忌。もう一つはビンクンで農園主の家が放火されオーナー夫妻が焼き殺された事件の1周忌。
マプチェ側は、「ここは自分たちの土地。そこを不法に占拠する人間を追い出すのは当然の権利」としています。
また「自分たちの仲間を殺した警察を許すわけにはいかない」警察に殺された青年はある農場に不法に侵入し、警察官と撃ちあったのですが、彼らの理論では不法に侵入しているのは自分たちではなく農園主のほうですから、全く反省の気配はありません。
彼らに焼き殺された農園主(75歳のご主人と67歳の奥さん)の家族は「マプチェの理論は理解できない。自分たちの祖父母が欧州から渡ってきて汗と涙を流しやっと手に入れた土地にマプチェのグループが不法に侵入し、警察の手が入らない限りそのまま農場に居つく現状は正当なのだろうか」
数名のグループが深夜に放火してきたのですが、ご主人は銃で反撃し、奥さんは泣きながら電話で警察の助けを要求しました。(ちゃんと録音されています)警察の助けは来ず、彼らは焼死しました。農園主に撃たれた犯人側の一人はそのあと、現場から1キロほど離れたところで逮捕されましたが、裁判所で応援のグループに余裕の挨拶を繰り返しています。
知人がいたので私はそのビンクンを訪問したことがあります。テムコから内陸に入った静かな雰囲気の村でしたが、あちこちの土地が売りに出されている由。だれも買わないでしょうね。
またマプチェのグループにアナーキストグループが接近し、爆弾を提供したりしているとか。現政府は彼らをテロ・グループとして裁判所に訴えていますが、バチェレットはことを大げさにするだけとピニェラ政権のやりかたを批判し、次の政権ではマプチェの犯罪にテロリスト法は適応させない方針とか。 
ピニェラはマプチェの問題が軽減しないことについて司法を糾弾しています。ちゃんと法律を適応しているのかと。
3) 山火事
何しろ昨年対比75%もアップだそうです。土曜日のサンティアゴは曇っていましたが、それは火事の煙のため。
日曜日の段階で全国で50か所以上の鎮火されていない火事が記録されています。火事の原因の多くはたばこのポイ捨て、たき火の不始末のようですが、10件の火事があれば犯人が捕まるのは1件とか。
4) トレス・デル・パイネ国立公園
    国立公園内の交通事故が収まらないので、最高速度を100キロから60キロに下げました。カーブや悪路を100キロで走るのはラリーの選手だけですよね。おまけにグワナコなど動物も出てくるし。