チリの風 その973 2022年1月3日ー9日
今週は色々することも多く忙しかったです。
その中で5日間スポーツを楽しみました。
山歩きは仲間と第2展望台に。最高気温32度の日でしたが、涼しい風が吹いて助かりました。
小山の上の展望台で、寝転んで少しウトウト。贅沢な昼寝でした。
土曜日はサッカー教室。参加者は13名といつもより少なかったですが、楽しく練習。
マラソンもちゃんと10キロ走っています。
そして来週も月曜日から日曜日まで全部予定が入っています。
それがうれしいです。仕事は無いのにすることがあると言うのが。
私の住居を買いたいと言う人が来週、訪問してくるので掃除をしっかりします。
昨年書き上げた例の小説に関してですが、読者からの感想が入っています。
その中にクスコ周辺の観光地・遺跡の話が入ればもっと面白くなると言うのがあり、すぐに主人公がマチュピチュに行くストーリーを書きました。
終わった小説がまだ続くとは・・うれしいです。完成したらまた発表します。
(政治)
1)ピニェラ動向
南のタルカの病院の完成式に参加しました。
それよりずっと重要なのは年金基礎の成立です。
彼の提案の18.5万ペソが議会で承認されました。共産党は反対しましたが、野党の一部が賛成したので成立しました。
18.5万ペソは年金生活者のほとんどに行き渡るとか。例えば現在、月に15万ペソをもらって いる人はその18.5万ペソが加わって次は33.5万ペソがもらえます。つまり合計になるわけです。年金が急に2倍になるなんて涙がこぼれるのではないでしょうか。もっと高い年金をもらっている人も、少しは手に入るらしい。例えば90万ペソの人は5千ペソが手に入るとか。ただその年金の原資について議会でもめているので、2月から支払いが始まるのは難しいかもしれないとか。共産党はこの年金の基礎として金持ちへの増税を要請しており、明日の議会で決定するらしい。
ピニェラも最後にヒットを飛ばしましたね。
ボリッチのニュースは今週は少し落ち着いてきましたが、今日は別でした。今日の新聞特集で3ページにわたって彼の家族の記事が出ました。両親の出会いから子供の教育とか。ただ欧州から来た祖父の話は書かれていません。そしてそ他の特集で彼の内閣に関して、大臣候補者の紹介がされました。
ところで現野党の中心政党の一つキリスト教民主党DCはボリッチ政権支援の立場を取るが、入閣して全面協力をする方針は無いと発表しました。
2)新憲法委員会
第1期の議長が任期を終え、第2期の議長・副議長が決まりました。しかし、その投票がなんと第9回目でした。
つまりその前の8回の投票では決まらなかったわけです。議長になるには議員の過半数、78票が必要ですが、数名の候補者が出ると、全員が20とか30票です。とても過半数には行きません。それならその候補者(もしくは候補者のバックのグループ)が他の候補者とネゴをする必要があるのですが、それがうまく行かず、初日はなんと16時間、8回の投票で結論が出ませんでした。
翌日、9回目の投票で新左翼のマリア・キンテロスが勝ちました。彼女はタルカ出身の新左翼ですが、議長になって「国民は争いに飽きている、何とか協力して仕事をすることが出来ないだろうか」とコメントしました。
この委員会で決定した新憲法ってチリにとって画期的な憲法になるのでしょうか?
とてもそんな風には見えませんが・・・
(経済)
1)物価上昇率IPC
昨年は7.27%と過去14年で最高の数字でした。
価格が上昇した主な種目はガソリン、牛肉、航空運賃、新車価格、パンとかが言われています。
IPCが7.2%上がると借金を持っている人は支払額がそれだけ上がります、泣いているでしょうね。
2)銅価格と為替
1ポンド4.36ドルと高値安定。今年もチリを支えてくれそうです。為替は1ドル839ペソとドル安になっています。
3)リチウムのテンダー
コデルコ銅公社がリチウムに手を出していますから「国と民間の両方が手を組むことも可能」とピニェラのコメントが出てます。ボリッチはどうしたいのかな?、
リチウムはチリにとって第2の銅になると言われることがありますが、規模としてはリチウムは銅の3%の規模にしかなりません。
ところでチリで算出したリチウムを使ってチリでバッテリーを作るべきだと言う声もありますが、そんな力があるかな?
4)最低賃金
33万7千ペソが今週から35万ペソに上がりました。上がって良かったと言うのか、そんな少しかと言うのか分かりません。それに労働時間週40時間を確認すると言う動きが出ています。
ボリッチにとってその最低賃金を50万ペソに大幅アップするのが政権初期の最高の目標と言われますが、もしそれが成立すれば、チリ経済にどんな影響を与えるでしょう。
(一般)
1)コロナ問題
急に患者数が増え、半年前の混乱状況に戻っています。
二日続けて患者数が3000名を越えました。感染率が5%まで上昇。陽性者数は先月より一気に66%も上がりました。
ただ新変種の場合は病気になっても重症・死亡にはならないので、警戒を続けるのは当然だが、自宅待機にするなどの厳しい処置を取る必要性は無いのではと言うコメントも出ています。
確かに救急病棟の患者数は昨年6月の頃よりはまだ低い数字です。
感染率が高いのは北のアリカと南のマゼランですが、アリカで大規模な祭りがあり、飲んで踊って騒いだとか。もう緊張感がなくなってしまったわけですね。
ところで明日の月曜日から4回目のワクチンの接種が始まります。
さて隣国アルゼンチンが、先週の5万人から今週は1日で10万人超える日が続いていますが、そこの厚生省はこれ以上都市封鎖などの強制は拡大しないと発表しています。チリの10倍以上ですけれど、それほど脅威は無いのでしょうか???。
しかしこの4日からチリはアルゼンチンとの国境を開けました。メンドーサの方からアンデスを越えてアルゼンチン人が大挙してチリに入ってきています。私の感覚ならそれほどコロナ問題がひどい国から大量の観光客を受け入れるのは止めた方が良いと思いますが、チリ政府はそうは考えないようです。ただ国民にバケーションはチリ国内にして海外に行くのはやめてほしいとコメントしていますが。
2)マプチェ問題
国会でまた軍隊の南部駐屯延長が認められました。もう何回目か分かりませんが。
それでもまたバスに火がつけられ、混乱は継続です。
直接には関係ありませんが、山火事が継続で今年は昨年よりひどいとか。
3)移民問題
2015-17年にチリに移民した人の数は40万人でした。2018年から20年の間では6800人。
全く違った数字ですね。
土曜日の新聞に、その少なくなった移民の人のコメントとして、出来ればチリの国籍をもらいたい、失業してもすぐに帰国することを考えずここで再就職を狙うとしています。
4)交通事故
年末年始の大きな動きの間で、交通事故が814件起こりました。そして28人が死亡しています。またアルコール・麻薬検査で268人が逮捕されました。お祭りで酒を飲んで運転するわけですね。
以上