チリの風 その931 2021年3月15日ー21日

とうとう立秋ですね。さて仕事から戻って、すぐに服を着かえ、走り始めました。途中で栗の実が落ちているのを見かけました。まだ緑色でしたが、月末には成熟した実が落ちてくるでしょう。それを調理して、栗ご飯にして食べます。
今週はずっと秋の雰囲気。サンティアゴの最高気温は18度の日もありました。月曜日は小雨になってもう半そででは歩けません。土曜日は最低気温が7度と今年最低でした。嫁さんの実家はストーブをつけたとか。でも来週は少し気温が上がるようです。
コロナ問題で街は無茶苦茶です。噂だった完全自宅待機令が多くの区に下され、人は外に出られなくなりました。私の住む区もいつそれになるかわかりません。昨年4か月も外に出られなかったのは忘れられません。
それでも週末の早朝(7時から8時半まで)は許可なく外に出られますので、土曜日も日曜日も走りました。
しかしそんな異常な状況がいつまで続くのでしょうか。

(政治)

1)ピニェラ動向
  インドのラム・ナー大統領とテレビ面談。中国の次はインドと考えているのでしょうね。先を読むのが上手い。
  選挙について色々揉めているのでしょうが、ニュースにはなりません。
  内務大臣はコロナ検査で陽性になり入院していましたが、退院して自宅療養になりました。
2)選挙 
  4月11日の選挙日を二日にしようとピニェラは頑張っていますが、ここに来てコロナ問題から延期にした方がよいのではと言う声が出始めました。厚生大臣はピニェラの意見を待っているとか。野党議員はこんな状況で選挙なんかできるわけがないと怒っています。
  土曜日の新聞の特別版に各投票所の係の人の名が掲載されています。選ばれた人は正当な理由がなければその義務から逃れることはできません。
  所で憲法委員会の選挙ですが、憲法改正に反対していた最右翼のUDI党が、選挙運動ビデオでみんなの手で新憲法を作ろうと呼び掛けているのが面白い。政治家は柔軟性がありますね。
  私は投票に行きますが、誰に投票すると決めているわけでもなく、つまり誰に勝ってほしいと思ってもいませんから、熱気がないのは確か。両極端のUDI党と共産党以外ならどこでも投票します。
    

(経済)

1)GDP
  昨年のチリの経済成長率はマイナス5.8%と決定。今年は大きく回復するとあちこちの予想が出ていますが、当たるかな?
2)銅価格と為替
  1ポンド4.10㌦、1ドル725ペソです。金の価格が大きく下がっているのに銅は高値安定ですね。専門家の意見が正しい?
  そのため1ドル800ペソまで行っていたチリペソが725ペソとしっかりしています。

(一般)

1)コロナ問題
  昨年末から一気に悪くなってきた数字がとうとう今週に最悪になりました。昨年のピークは6月14日でしたが、その時、新患者が6938人。それが今週3月20日に7084人。第2次ピークが来たわけですね。これからどうなるか誰もわかりません。救急病棟などもう空室はほとんどありません。そして首都圏だけではありません、完全自宅待機令が各州にどんどん広がっています。首都圏は全部週末は外出禁止です。200カ所に設けられた地点で自家用車の運転手、歩行者、そしてバスの乗客も外出許可証を持っているかどうか調べられました。持っていない人は逮捕されます。土曜日だけで3000人とか。
  この影響でまた失業率が増えますね。それからチリに外国から入国する人への規制が厳しくなりました。外人の入国を拒否するべしという意見が大きくなっています。
  ところがワクチンに関しては極めて順調で、今月中に500万人に接種するという政府案は月の半ばで達成されています。日本は50万人程度ですからチリの10分の1ですね。今日また中国から200万人分のワクチンが着きました。このワクチンが効いて病気が治まれば最高なのですが。
  それに関連しているのでしょうね、大学入学者数が減少しました、毎年、その数が増加していたのですが、今年は前年より1%マイナス。一番下がったのはアルツロ・プラット大学で15.9%の減少。チリで一番レベルが高いと言われるチリ大学も3.4%のマイナス。もっとも一部の大学はプラスでしたが。
 2)マリワナ(大麻)の合法化
  近くのウルグアイが合法化していますが、メキシコが今度その法案を実施する様子。そこでチリでもどうだろうというアイデアが出ました。大統領選挙に立候補している候補者は多くが賛成もしくは検討したいとしています。
 3)反政府運動
  いつもの金曜日のイタリア広場のデモは今週もありました。10数名が逮捕されました。いつもいじめられていたバケダーノ将軍の像はもうありませんが。
4)幸せ度
  世界的にこの種のランキングが発表されます。チリはいつも中位です。今週の記事で2019年でチリ人で自分は幸せだと思っているのは50%だったのが2020年は35%と15%も下落。人生、生活、仕事、健康などに問題が増えたとか。今年はその数字が良くなるのか悪くなるのか、どっちでしょう。私は2021年でも幸せですが・・・
5)天文台
  チリの北部は乾燥した地区で大空に星が輝きます。今でもいくつもの天文台がありますが、将来、天文で世界の中心地として機能したいといろんな計画を練っているとか。そういう地道な努力は素晴らしいですね。
6)大火事
  大火事の40年記念日と言うことで土曜日このニュースは頻繁に報道されました。シェラトンホテルの隣の高層ビルは当時首都圏で最も高いビルでした。そこが火事になったわけです。下からの放水では届かず、消防車からクレーンを伸ばして火事を抑えようとし、ヘリコプターも出ました。消防員が屋上からビルに入って中の人を助けようとしました。それでも10数名の人が命を失いました。窓から飛び降りる人もいました。私はそれを川を挟んだ向こう側から見ていました。その日、土曜日は日本人補習校があって私は先生をしていました。1981年のことです。授業の合間の休み時間に火事を見ましたが、私にも生徒にもショックな出来事でした。

(スポーツ)

1)サッカー
  国内の2つの大会で優勝したコロコロとカトリカが総合優勝を争いました。先の国内リーグ戦で首位のコロコロと2部リーグに落ちそうだった不調のコロコロの対戦ですが、なんと前半2対0でコロコロがリード,おやっと思いましたが、後半カトリカが4点あげて結局4対2でカトリカの勝ち。これは昨年に行われるべきだったのですが、事情で実施できず、1年遅れて今日になったもの。
  今年の国内リーグ戦がそろそろ始まります。また観客なしのようですが。
  一方チーム別の南米大会リベルタドール杯に参加のチリのチームは全部2回戦で敗退チリは弱いということが証明されています。

以上