チリの風  その917  2020年12月7日―13日

毎日30度の気温が続くサンティアゴです。水曜日は33度まで上がりました。しかし木曜日はなんと曇り空で最高気温が24度まで落ちました。週末はまた正常化です。何それ・・という感じですが、コロナ問題で突然、首都圏全域がレベル2に下がり、週日は問題ないですが、週末と祝日は外出禁止になりました。仲間と一緒に走っていた日曜日のマラソン練習は当分中止です。しばらく週日に一人で走ります。山歩きは火曜日の祝日にサン・ラモン山岳公園に行き、川のそばのコースを歩きましたが、川に降りる小さな道を見つけたので川のそばに行きました。雪解け水ですが、水は意外と冷たくなかったです。上に戻るとき、滑ってこけて左手首が痛くなりました。翌日痛みが引いたので一安心。
それから息子夫婦が子供を連れて来てくれました。孫ですね。世界中どこでもおじいちゃんは孫を見ると目がほころびます。

(政治)

1)ピニェラ動向
  今週の世論調査で彼を支持するはなんと7%に。極端ですね。ほとんどチリの市民で彼を応援する人はいないということです。来年の大統領選挙まであと1年。何をするのかな、ただ時間が過ぎるのを待っているだけなのかな?彼を引きずり降ろそうとする動きは与野党ともにありませんが、それは代わりの大統領になりそうなのがいないからでしょう。太平洋同盟(チリ、ペルー、コロンビア、メキシコの4国)のテレビ会談がありました。コロナ対策や社会の変動などの大問題があるが、それにどう対応していくべきかが話し合われた模様。そして土曜日に同じようなプロスールのテレビ面談が行われ、ピニェラはパリ協定が結ばれて5年になる、自然保護の認識を持って環境保全に力を入れたいとしました。どう組織にはブラジル・ウルグアイ、ペルーそのほかの国が参加しています。今週、コロンビアの大統領がチリを訪問しピニェラと話し合いましたが、彼もプロスールの会議に同席しました。
 2)厚生年金の第2回払い戻し。
  とうとう木曜日から実際に作業が始まりました。最初の週に加盟者の約40%、5.2百万人が手続きした由。ところで厚生省はこの2回目の引き出しが終わった段階で、年代別の各自の保持金を発表しました。その1例ですが、55歳から59歳の加盟者106万人中、約4500万ペソ以上を保有するのは17%、約1千万ペソ以上は37%、約100万ペソ以上は29%、なんと全く残額がない人も7%。いろいろですね。
3)新左翼
  10数年前の学生運動の時、ペンギン運動と呼ばれましたが、そのリーダーだったジャクソンはすぐに議員になりました。圧倒的な人気があったわけです。さて彼は新左翼の我々はチリが民主化してから大統領を出し続けた連合と呼ばれる勢力より(中道のキリスト教民主党や左翼の社会党など)もっと左の共産党と組む方がすっきりするとコメント。野党グループの分裂が明白です。共産党の区長が上位の大統領候補になっていますが、社会党などからの人気候補者はいません。

(経済)

1)物価上昇率(IPC)
  11月のIPCはマイナス成長でマイナス0.1%。今年3回目のマイナス。過去12か月では2.7%の上昇です。正常ですね。
2)銅価格と為替
  銅の価格はポンド当たり3.51ドルと留まることを知らないように上昇。このためペソ高が続き1ドル739ペソでした。銅だけでなく鉄の価格も上がり、何でも過去7年で最高とかチリの鉄鉱山は笑いが止まらないでしょうね。
 

(一般)

1)コロナ問題
  月曜日、突然、全首都圏で警戒レベルを上げ、週末・祝日の自宅待機令を出しました。今まで各地区で患者数が増えたり減ったりしたときレベルを変えていましたが、今回は一律なので政治的判断と思われます。つまりクリスマスや大みそかの派手なパーティを止めさせようと言うことでしょう。もっとも市民の反応が冷ややかだったので、厚生大臣は毎週状況を見ながら規制を緩和するかどうか決めたいとしました。もしかするとクリスマスの前に正常化するかもしれないとコメントしました。それは単なる言葉遊びですね。さらに将来、各区に違う規制をすることも考えていると基本姿勢が揺らいでいるのは情けない。
  火曜日は新規患者1247名、死者10名と落ち着いたのですが、週末にかけてずっと数字をあげ、金曜日は新規患者が1807名と2か月ぶりの高い数字でした。さらに土曜日は2139人になったのでチリの第2波は確実と思われましたが、PCR検査数が過去最大の48054人だったとかで、検査数を増やせば患者数が増えるのは明白です。つまりもし検査数が4万人だったら患者数は11780人ほどで、それほどチリの状況が極端に代わっているわけではありません。
  コロナワクチンは数社と契約し、1500万人分は確保したらしい。現在、検査機関がチェックしているので今週中にもその薬品の使用の許可を出すとか。アメリカ政府はそれを許可しています。もっともそんな大多数のチリ人がワクチンを受けるのは簡単ではないですね。
  ところで、自宅待機になった初日の土曜日、外出許可を警察に申請したのは50万人、週末の自宅待機令を守らず外を歩いていた人間が土曜日200名ほど逮捕されました。.
2)皆既日食
  先週、首都圏から郊外に出た車の数は44万台だった発表されました。その観光客の動きは次回は南部のアラウカニア州(第9州)のプコンなどに14日の皆既日食を見るため向かうはずでした。そこは人口28500人の観光に集中した街です。夏季の観光シーズン中は毎日12万人も訪れるとか。そこへ50万が来ると予想されていましたが、首都圏からの観光客は禁止になりましたので、いったいどうなるのか・・・
  ところが金曜日の夜にすでに12万人が到着したとか。もう街に人があふれています。従い20万人は堅いのではと言われます。つまり首都圏からの他州への旅が禁止された木曜日の前に外に出てプコンに向かい、日食が終わった後、自宅に帰るので移動許可を認めてほしいと申請するのでしょうね。少し金はかかるけでのんびりできそうとか。テレビのニュースで首都圏から来た旅行者が言っていました。でも明日の天気はどうかな?予報は雨ですが、雨だったら皆既日食は全く見えませんね。
3)8,9州の木材犯罪
  マプチェ関連で木材に関する犯罪が継続です。それには森林に入って不法に伐採するのと、木材を積んだトラックを襲う二つがあります。2018年に両州で107件の犯罪があり多くの犯人が逮捕されました。しかし裁判所で有罪になったのはわずが5人。たった4.6%です。裁判所が悪いのか法律が悪いのか。
4)サンティアゴ反政府運動
  今週は木曜日と金曜日にデモがありました。そしていつものように商店で略奪行為。そして放火も続き、木曜日に4台の電動バスが全焼しました。そのうちの1台は仕事についてわずか4日目のピカピカの新車だったとか。
5)山火事
  第5州のサン・アントニオ地区の山林が燃えています。人家に燃え移らないように消防隊が消火作業に当たっています。 

(スポーツ)

1)サッカー
  FIFAの発表でチリの国際ランクは17位。パッとしませんね。それが現状でしょうが。注目の南米カップ戦でチリの2チームは、カトリカはアルゼンチン、コキンボはコロンビアと敵地で対戦し、両方とも勝利。来週はホームで戦います
 つまり両チームは準決勝に行きそうですね。素晴らしい。もしかするとチリのチームが優勝したりして。国内リーグ戦はカトリカとラ・カレラが首位ですが、カトリカは試合数が2試合も少ないので、カトリカの優位は変わりません。
 それより話題なのは人気のコロコロが2部リーグに落ちるかどうかです。今までコロコロは一度も2部に落ちたことはありません。
 チリ代表チームの監督はやっぱり変わりそうです。誰がなるのかな?


以上