(政治)

1) バチェレットのアルゼンチン訪問
私はバチェレットがあまり好きではありませんが、向こうのクリスチーナKさんに比べると段違いですね。二人の共同記者会見をテレビで見ましたが、てきぱきと答えるのはバチェレット、長々と話すのはKさん。時々彼女は質問を聞き返すのですが、「あんたスペイン語わからんの?」と言いたいほど。もちろん彼女の場合は答えたくないときはあいまいにして、質問の記者に他のことを聞きなさいと言っているのでしょうね。
バチェレットは今回の面談の大きな目的の一つである、両国が手を組んでチリ・アルゼンチン間の交通を活発にし、チリを太平洋への出口・入口にして両国の発展を図る案は合意に達したとコメント。冬でも雪に邪魔されずに交通を確保するためにはトンネルが必要ですね。
私なら先日の、ランチリ航空へのブエノスアイレス空港での嫌がらせの責任を取らせたかったです。それからチリの極右UDI党の創設者を殺害した犯人がアルゼンチンに捕まっていますが、それをチリに移送するよう要請しているのに一向に実現しません。アルゼンチン左翼としては、その犯人は保護しなければいけないと考えているのかな?クリスチーナさんは政府の問題ではなくアルゼンチン司法の責任と軽く逃げています。
私は10数年前にチリとアルゼンチンの間で合意した天然ガスの供給契約を一方的に彼らが破ったのを未だに認めることができません。国内需要が増えたのでと約束の供給はできませんと軽く断られましたが、そんな彼らを信用できますか?
先週も書きましたが、20世紀の初め、穀物の輸出からアルゼンチンは世界トップクラスの力を持っていたのに、年々、影響力を落としています。一般市民におもねる体質が赤字を増やす結果になったわけですね。今週も、反政府デモが起きると貧民援助策を発表しました。そんなんでええのかな?
昔、地球最南端の町ウシュアイアに旅をしましたが、そこで聞いた話では冬になっても燃料がほとんど無料なので部屋の中はいつもポカポカとか。その町にはサッカーやラグビーの立派なグランドがありました。反対側のチリ領プンタアレナスにはそんな立派なものはありません。またその町から南極観光の船がたくさん出ますが、チリからはほとんどなし。
チリではイエズス会の教会が壊れそうになっていますが、向こうでは補修が行き届いて立派なもの。確かに文化・スポーツに関しては両国の間に大きな差があることを認めざるを得ません。バチェレットが大きな政府として貧民援助政策を打ち出すと、アルゼンチンやべネスエラのまねをしてと皮肉が入りますが、どうでしょう。
ところでピニェラの時は奥さんのセシリアさんが活躍しましたが、バチェレットはご主人がいないので息子をファーストレディの替わりに起用しています。テレビに出てくる彼を見ると30台の肥満男が耳に、ピアスと言うのかイヤリングと言うのかをつけていますが、本当に気持ち悪いです。やめてほしい。
2) エクアドル大統領がチリ訪問
ボリビアの海問題に関し、バチェレットは元大統領4名をモネダ宮殿に招き討議しました。全員が「ボリビアの要求は全く根拠のない軽いものでハーグ法廷は取り上げるわけがない」と言った感じのコメントばかり。ボリビア大統領はチリ元大統領は恥知らずとこき下ろしていますが、どうなるでしょう。  
今週チリを訪問したエクアドルの大統領ははっきりボリビア側に立った見解を発表しています。なぜ彼がチリに来たのか良くわかりません。