(経済)

1) 2012年のIPC(物価上昇率)は1.5%
チリの昨年の経済成長率は5.5%、物価上昇率は1.5%でした。私がチリに入国した1979年はそれぞれ8.2%、30.3%でしたから、物価が落ち着いているのを実感できます。
1999年のアジア危機、2009年のリーマンショックもチリはすぐに乗り越えましたから、政治経済ともにチリが安定していることは数字が証明しています。
2) 経済の自由開放度
今週発表されたその数字でチリは前回と同じ7位を占めました。全く解放されているというランキングに香港、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、スイスが入り、その下のほとんど解放されているランクにカナダ、次いでチリです。
日本は24位に入っています。南米の大国ブラジルは100位、アルゼンチンは160位ですから、チリが異様に高いところにいることが分かります。

3) ペソの為替レート
2011年は7月頃に1ドル456ペソまで切り上がり、そのすぐあと10月に535ペソまで下げました。2012年は490ペソくらいで落ち着いていましたが、6月頃519ペソまで切り下がっています。それが最近またペソ高になり470ペソになっていますが、専門家の意見として450−460ペソまで切り上がるらしい。
なにしろチリの命綱の銅価格は高値安定ですからね。中国がこけない限り、銅価格の高値安定とペソの切り上げ基調は変わりません。しかし中国が経済的にあれだけおかしな様子を見せているのに共産党がまだ堅調に見えるのが不思議です。
4) 外国投資
過去3年間の外国からのチリへの投資でもっとも投資額の大きかった国の1位は日本で31%。2位はカナダ24%、3位はスペイン12%でした。日本からの投資はほとんど鉱山関係です。
欧米の経済危機がここにも現われていると言えないこともないですが、日本はまだ外国投資をふんだんに行なえる力があるわけですね。