(経済)

1) コデルコ対アングロアメリカンの争い
先日コデルコがロス・ブロンセス鉱山などを保有するアングロアメリカンの約半分(49%)の買い付けを発表しましたが、それが実施される前にアングロは三菱に権利の一部(24.5%)を譲渡すると発表し、チリ政府・国会は卑怯だ・不法だと憤っています。裁判に持ち込んでも三菱への販売を阻止するとか。一方のコデルコも購入資金を三井から借り入れのようで、一気に三井・三菱の名前がニュースに出るようになりました。
しかし外国民間企業の商売にチリ政府が介入する動きを見せれば、かってのコデルコ国有化のような、現在のボリビアのような雰囲気に戻り、正常の経済活動にはマイナスなのではないでしょうか。コデルコがアングロに騙されたのではなく、コデルコ以外には誰にも権利を譲渡できないとされていない契約書をよく読んでいなかったのではないでしょうか。アングロは三菱に売却するほうが高く売れるのなら当然そうしますよね。外国投資がなければ、チリの経済が正常に動かないのは自明と思いますが。
サンティアゴ近郊のロス・ブロンセス鉱山は過去に10度や20度でなく、100回以上訪山した経験があるので懐かしいです。冬の同鉱山で雪の中でタイヤチェックするのは厳しかったです。

2) 物価上昇率
10月の物価上昇率は0.5%と予想を上回り、今年に入って3.5%を記録。過去12ヶ月では3.7%になっています。このまま物価上昇率が高止まりすることは無いと見られていますが。

3) バブル
私の住んでいるアパートの近くのコロン通りに大規模なショッピングセンターの建設が始まりました。それからこのアパートの目の前に事務所とアパートの2棟の建物が進んでいます。プロビデンシアの南米1の高い建物もかなり工事が進んでいます。どう見てもバブルの最中です。
これは中国バブルがはじけるまで続くでしょう。何故中国かと言うと中国バブルの崩壊で、銅の値段が最悪のレベルまで落ち、それがチリ経済にとってKOパンチになるわけです。