(一般)

1) カトリック教会の苦悩
世界的な問題ですね。欧州では既に何人かの幹部クラスが引責辞任をしていますが、チリでも神父の年少児に対する性的行為が問題になっています。先日、バチカンの高官が(ナンバー2とかのトップクラスの人間でしたが)来チしたときは、チリではその問題はほとんどないとかごく少数とタカを食っていたのに、ローマ法王が自責の念を禁じえないと発言してから、スタンスを替え、チリの大司教は問題を闇の中に葬るのではなく、はっきりさせて司直の手にゆだねたいとしています。すぐに神父の不正行為を訴える動きがでていますが、逆に訴えられた神父の側に立って、全く怪しい行動の無い神父を訴えるのは逆に何かの魂胆があるのだろうと反撃する動きもあります。しばらくの間は白黒の間で揉めるでしょうね。国民がしばらくの間、ミサに参加するのを控える動きでも見せれば、カトリック側の動揺は一層加速するでしょうが。

2) 平均寿命
1960年にチリの平均寿命は56歳でしたが、それが今年は79歳になりそうです。それは南米ではトップ。さらにこの傾向は継続し2050年にはその数字は82歳まで上昇するとか。南米各国の寿命も延びそうで、世界レベルとの差はほとんどありません。南米の生活全体が向上しているからでしょうね。

3) ポウル・シェフェルの死
彼はチリ南部にあるドイツ村を開拓した人間です。若い頃ナチに所属して、敗戦の後チリに逃亡してきたもの。彼は手腕を見せ、その村を村民の生活の成り立つところまで発展させました。しかしそれには裏があって、彼はピノチェット軍事政権の秘密警察と結びつき、その村の中で左翼活動家の拷問を日常化させていました。そのほか彼は村の中の子供に対する性的虐待も日常的に行い、村民は奴隷状態で働かされたといいますが、それは外に漏れること長期間継続されていました。しかし我慢できなくなった村民が外に逃亡し、警察に助けを求めました。司直の手が入って、なんと村の中で隠されていた大量の武器・爆薬、秘密の地下室や墓地など組織の暗い面が全部発覚したため彼は逮捕寸前まで行きましたが、その直前に行方不明になりました。なんと数年してからアルゼンチンに住んでいるのが発覚し逮捕されました。その後チリに護送され刑務所に入りました。そして刑の半ばで、88歳と言われますが、獄死したもの。しかしやりたい放題のことをして多くの村民、左翼運動家を苛め抜いた彼が人生の最後を不自由な状態で送ることになったのは無理も無いのでしょうね。元のメンバーはこれでやっと安心して眠れるとコメントしています。彼の葬式にはわずか3人だけが出席した由。

4) 警察への緊急電話
日本なら110番、チリでは133がその電話番号です。昨年1367万件の非常電話のうちなんと79%がいたずら電話だったとか。チリ人っていたずら好きなのですね。警察の長官はこれらのいたずら電話をかけた人間を検証しだし、それらの人間に罰則を与える措置を取らねばならないとしています。当然でしょうね。

5) オルガン階段
地下鉄のキンタ・ノルマル駅の階段がオルガンになりました。乗客がそこを歩くとドレミの音が出ます。物好きの人間が登ったり降りたりしながら曲を演奏すると他の乗客から拍手を浴びていました。どんな曲が弾きやすいかな?これはエスカレーターを利用しないで階段を上り降りすれば身体に良いですよと言うお知らせ。チリは肥満問題が深刻ですからね。