チリの風 その923 2021年1月18日-24日

最高気温32度-最低12度という感じの日が毎日続くサンティアゴです。
チリはコロナ問題がぶり返していますが、表面的には市民の生活はあまり変わっているようには見えません。
しかし私の人生は変わりました。今週から会社員になって、毎日、事務所で働いています。最初の3か月はどこでも試用で、その期間が過ぎれば本採用になります。新年に新しい風が吹いたわけですが、幸せです。
それで今まで週に5日はスポーツをしていましたが、今週は週末だけでした、サンティアゴは週末は外出禁止ですが、朝早い時間は許可なく外に出られるので、二日ともマラソン練習をして汗をかきました。土曜日はそれほどでもありませんでしたが、日曜日は散歩する人、自転車に乗る人、マラソン練習と多くの人がスポーツを楽しんでいました。
さぁ来週はどうなるかな?

(政治)

1)ピニェラ動向
  今月中に4百万人分のワクチンが到着すると胸を張って報告しました。今までは1万人分とかの小さな数字でしたが、今月はその100倍で4百万人分が中国から到着するとか。この調子で行くと確かに国民全体にワクチンをうつことができそうですね。でも中国製ワクチンは役に立つでしょうか。
 それから来週、アルゼンチンの大統領フェルナンデスがチリを訪問します。いろいろ問題があって隣国大統領とまだ一度も会っていませんが、任期の最後になってとうとう面談が実現します。コロナ問題でアルゼンチンがチリを馬鹿にしていた時期がありましたが、今ではアルゼンチンの方が厳しい状況。コロナ以外も似たようなものですね。
2)選挙運動
新聞社のWEBに候補者名のリストが出ました。そこに自分の身分証明書の番号を入れるとその地区の候補者表が出てきます、私の住む区は11地区ですが、新憲法委員会の候補者は60名ほど。そんなに多くの候補者からどうやって適切な人を選ぶのかな?
ところで議員だった人も上院・下院合わせて12名それに立候補しています。その中には先日まで現役議員で、この選挙に立候補するため辞職した人もいます。その一人はチリで初めて憲法を国民の手で作成するのに自分はどうしても参加したかったと言っています。
話は違いますが、都知事選挙に立候補した人が、この地方選挙に勝たなければ年末の大統領選挙に勝てるわけがないとしています。右と左の争いだけでなく、同じグループの与党内、野党内での争い、さらに同一党のRN内の争いとか新左翼グループ内の争いとか、もう尽きることがない闘争が継続です。素人の私には勝手にやってくれという気がしますが。ブリオネス大蔵大臣は内外で高い評価を得ていますが、その彼が来週、大臣職を止め、立候補することになりそうです。私は彼が好きなので、もし彼が立候補すれば彼に投票します。チリが民政化してから7人大統領が出ましたが、その全員7人に私は投票しています。私が入れたから勝ったのではないですが、私は勝つ候補者を見る目があるのでしょうね。ホンマやで、この話は。
候補者として与党側は最右翼のUDIから現職区長のラビンとマテイ、RNから元党首のデスボルデス、そのほかに元国立銀行総裁のシチェル、そして大蔵大臣のブリオネスなどがいます。野党側からはDCのリンコンかウンドゥラガ、PPD党首のムニョス、社会党から元大臣のナルバエス、彼女はバチェレットの支持を受けています。そのほかに数名の候補者の名が出ています。一番有力なのは共産党のハドゥエ区長、新左翼は前回の候補者サンチェスが新憲法委員会に出たのでまだ決まらず、先日の厚生年金払い戻しで派手なプレーをしたヒレスが有力候補とか。合計するともう30人以上が立候補宣言しています。

(経済)

1)物価上昇率IPC
 12月のIPCは0.3%、通年では3.0%でした。チリの昨年はコロナで大混乱しましたが、物価上昇率は通常の数字で終わり、一安心。
2)銅価格と為替
 銅の価格はポンド当たり3.57ドルと長い間、高めの数字が継続です。それで為替もペソ高で1ドル715ペソまで戻りました。

(一般)

1)コロナ問題
 患者数は増加しています。三日続けて4000人を突破。PCR検査の陽性率が連続して7%を超えています。緊急病室に関しては1007病床が用意されていますが、そのうち739が使用中です。毎週のように各地のコロナ関連のレベルが変動しますが、今週は25地区で下のレベルに下がりました。週末は外に出られないレベル2か、全日外に出られないレベル1かです、逆に6地区は上のレベルに上がりました。
ところで秘密パーティが連日続いていますが、そんなパーティに参加した人間の発病率は通常より高いと言われます。一人の病人がその他大勢に病原菌をばらまいているわけですね。警察が来れば全員逮捕されるわけで、なぜ秘密パーティが続くのか不可解、豪邸とかレストランとかがパーティに使われていますが、そのオーナーは多大の罰金を払わされていますから、会場を貸して儲けるというのは理屈に合いません。???土曜日の夜も数十人逮捕されています。移動の特別許可として夏休みシステムがあり、すでに百万人が申請したとか。厚生省はそのルールを変更すべきか検討しています。
2)反政府運動
 3週連続で金曜日にイタリア広場近くでデモ隊と警察がぶつかりました。しかし笑ってしまうのはその数で、今週の参加者は当初600人ほどでした。2年前は何万人ではなく何十万人もが集まってデモをしたというのは覚えています、そのデモで15名が逮捕されました。その会場に近い地下鉄の駅が6駅も封鎖されました。しかし最近は駅に放火。破壊活動は起きていません。
今日の日曜日、私の住居の前にある公園に大勢の自転車が集まりました。何を叫んでいるか聞きとれませんでしたが、30分ほどしてから、数百人のメンバー全員が自転車に乗って行進を始めました。1昨年の末にはこうしたデモも盛んでしたが、最近では初めて。これもまた元に戻るのかな?
3)地震騒ぎ
 夜のテレビのニュース番組は9時から10時半ですが、土曜日の番組は各局とも地震のニュースを全時間で報道!!!それは3つの理由がありました。番組の始まる少し前に南極のチリの基地近くで大きな地震。その後、チリの緊急局から各自の携帯に避難警報が流れました。私の携帯もうるさいベルが鳴り続け、それを何とか消そうとしても消えません。そしたらサンティアゴも大きく揺れ始め、私はまたリフォームしたばかりの部屋が壊れるのかと心配。緊急局は地震を先読みしたのと思わされました。南極の地震から津波が来るとして海岸地方では高台へ移動する人が増え、現地の警察はマイクで避難を呼びかけました。ところが結論は緊急局の警報はエラーで、間違って各自に通報したということになり、サンティアゴ地震もスキー場のあるファレジョーネスとかで大きな被害はありませんでした。1時間半の大騒ぎは緊急局のエラーで始まり、お詫びで終わりました。今日、さらに報道されたのは緊急局の連絡ミスは担当の人間の失敗ではなくシステムが間違って設定されていたとのこと。地震に関係のない地区に誤って連絡するシステムになっていたというわけです。
4)基本料金未払
ガス・電気・水道などの未払があっても栓を閉めることはできないとコロナ問題で失業した人を助けるためが政府は発表しましたが、そんな状態の人が50万人近くいるとか。政府は次にどんな手を打つのでしょうか。

(スポーツ)

1)サッカー
 国内リーグ戦で最下位対下から3位のチームが争いました。昨日のその試合は、通常なら誰も見向きもしないでしょうが,今週はチリ中が見守りました。というのは最下位はついこの間、南米大会で準決勝まで進んだコキンボで、下から三つめは人気のコロコロでした。その結果はコロコロが勝ち、下から3位をキープし、2部リーグに落ちる可能性はほとんどなくなりました、優勝して喜ぶのではなく2部に転落しないことを大喜びしています???。上位は首位のカトリカと2位のカレラは試合数は同じで、勝ち点の差は3と動きはありません。チリ代表チームの監督まだ決まりませんが、欧州から連れてくるというアイデアは消えて南米から監督を選ぶらしい。


以上