(政治)

1) 外交問題
フランス政府はチリで犯罪を犯し自国に逃亡してきた犯人を政治亡命者として自国に留まることを認めました。チリの最高裁はそれぞれの考えを尊重するとしましたが、政府はチリへの強制送還を再度要求することにし、明日の月曜日、チリ在住のフランス大使を呼んで告知します。        その男、パルマは1991年に最右翼UDI党創設者を殺し、さらに同年にチリの大手新聞のオーナーの息子を誘拐しましたが、92年に逮捕されました。裁判で有罪になり刑務所に入所の後、96年にヘリコプターで脱獄し国外逃亡。キューバ、メキシコを経てフランス入りとか。小説以上ですね。しかし彼の政治亡命を認めるとはフランスの考えが理解できません。
先年、日本人の女子大生がフランスでチリ人に殺されたとする事件がありましたが、フランスからチリ政府に容疑者をフランスで裁判したいと言う要求が正式にでていないようです。
そしてアルゼンチンからのガス輸入が開始されます。何社もの輸入業者との契約がサインされました。その一つの例はアルゼンチンのラ・モラから首都圏のサン・ベルナルドまで463キロの距離をガス管で運びます。価格は現行の輸入品より30%安いと有利ですが、安定供給には疑問があります。12年前、フレイとキヒネル大統領が同じ条約を結んだのに、一方的に向こうがそれを破り、供給を停止して大問題になりました。そのため不安定な隣国アルゼンチンでなく距離は遠くても信用できる国から輸入することにしたわけです。今回もマクリ政権が変われば、どうなるか分からないと言われます。  
     
今回のブラジルの選挙で4代続いた労働党政権が惨敗しましたが、南米の政治体制が大きく変わったことが確認できます。2000年頃、チャベスがベネスエラを抑えてから左傾化が進み、その他にエクアドルボリビア、チリ、アルゼンチン、ウルグアイ、ブラジルとほぼ左が南米各国の政府を占めました。それがほとんど波を変え、現在はペルー、パラグアイ、コロンビアも含め右寄りが大半です。
もちろん左翼の思想が破綻したのではなく、ブラジルのルラ元大統領のように左翼の政治家が自分で墓穴を掘ったのですね。政治家は右も左も信用できないと言う気になりますが。
チリ政府が乙波していたハイチ移民援助の本国送還が始まりました。千人を超す希望者がいますが、初回は先ず百数十名。夢を抱いてチリに入ったけど職が無く日々の生活に困窮していた人たちです。
2) チリ内政
厚生年金と健康保険の大きな問題を二つ抱えていますが、  ピニェラは明るい話題として来年にサンティァゴとバルパライソ間の高速鉄道を建設するためのテンダーを実施すると発表しました。。中国が勝つのかな?