(政治)
1) バチェレット
彼女は隣国アルゼンチンに飛びました。新大統領の就任式に列席のためです。各国から大統領が臨席しているのに前大統領は欠席。しかし考えられないですね、クリスチーナの振る舞いは。なんでも次の選挙に出て、この侮辱を晴らすとか。貧困層の味方として南米各国で自称「左翼」政権が出来ましたが、ベネスエラが敗退、アルゼンチンで沈没、ブラジルも遭難寸前、ボリビアもモラレスの再再選を国民の過半数が拒否と衰退。この調子ではチリのバチェレット政権も先行き不透明ですね。
新大統領の就任式に南米各国の大統領が集まりましたが、来なかったのはベネスエラ。彼はクリスティーナのファンでしたからね。欠席に付き合ったわけです。そうそうローマ法王はアルゼンチン人ですが、彼はクリスチーナを応援する方で新大統領に挨拶のメールも何のコンタクトもないらしい。いやはや。さすがアルゼンチン人やな。
南部のテムコでトラック業界の集まりがありました。先週も4台のトラックに火がつけられています。業界はバチェレットにテムコに来るよう依頼し、それを拒否するなら全国ストもやむを得ないとしました。
もちろんバチェレットはそんな脅しに乗るわけはなく、内務大臣に「あなたが行って適当に処理してきなさい」としました。彼はテムコの裁判所にトラック放火問題を正式に政府として訴え出ました。その場にマプチェの女性が来て、内務大臣にここの実情を知らないあなた方が裁判所を利用してマプチェを陥れようとするのは認めがたいと抗議しました。バチェレットは「私、そういうのが嫌いなのよ」と言いそうです。
彼女が陸軍学校の行事に参加するため、ラス・コンデス区にあるそこを訪れると軍人支援グループがいつまでも年老いた元軍人をいじめるような裁判・刑務所収容は止めてほしいと訴えました。
今週、元軍人が、73年の軍事革命の後、銃で何人もの逮捕者を銃殺したと自首してきました。これ以上一人で苦しみの中にいたくないと言うことらしい。裁判が進む間、彼は自宅謹慎処分になります。
なんでもこうして逮捕された元軍人は有罪になってもなんと52%は刑務所に入らないらしい。
バチェレットは2015年は政府にとって厳しい年だったと言っていますが、自然災害とか銅価格の落下はともかくとしてその他の多くの部分は彼女の責任のような気がします。
2) 教育・厚生問題
大学の無償化は来年3月からになっています。政府の怪しい対応を野党が憲法法廷に訴え出ました。教育の無償化と言いながら大学によって全く扱い方を変えるのは憲法違反と言うわけです。なんとその法廷で野党の訴えが通りました。
バチェレットは渋い顔でテレビカメラの前に立ち野党の意見で政府案を改定しなければいけなくなったが、現行案より数の少ない学生がこの素晴らしい政府案を受けることになるだろうとし、今月中に政府案の改訂を出すことにしました。教育大臣・大蔵大臣はその日まで眠れませんね。何でも来週まで待たず今日の日曜日に関係大臣が集まって大統領に提出する書類を準備したとか。20万人とか30万人の学生がその対象になるようです。
バチェレット政権の今年の目玉だった教育改革と並ぶ労働法案改正は最悪状況で共産党が主導権を握る労働組合連合はバチェレットが本気に改正に力を入れないなら、ストに入るしかないとコメントしています。
3) 新検察長官
政治家の選挙資金問題は継続です。前長官は彼自身が担当してソキミチ鉱山の怪しい金の動きを調べ上げましたが、新長官はその仕事を5州の検察官に移しました。前長官の先頭を切って調べると言う姿勢を継がなかったようです。だからこそ彼を選んだのよとバチェレットは言うのかな?