(政治)

1)新税法
外から風が吹いてきました。ニューヨークタイムスにこの新税法は今までのチリ経済の奇跡を吹き飛ばすマイナス効果があるかもしれないと書かれたようで、駐チリのアメリカ大使も同じようなコメント。
もちろんバチェレットは「私たちが公明正大な政策を実行していることは周知の事実で、社会の不公正さを是正するこの方針が世界に認知されるのは疑いもない」と胸を張りました。
この増税によって、チリの電気代がかなり上がると言われています。チレクトラ電力の社長はテレビで「検討中なので詳しいことは申し上げられません」だって。
冬になって電気の消費が増えるときに大幅値上げは貧しい層を直撃しますね。バチェレットの金持ちだけに影響しますと言う言い分とは違って。
しかし国の内外からこれだけ圧力がかかるとさすがのバチェレットも口調を変えて「私の政権の4年間ですべての問題が終わるわけはありません」としました。
来週から国会で議論が始まりますが、野党の議員が「いくらウソをついても世間の目はしっかり見ている。この法案で一番影響を受けているのはバチェレットだ。その証拠に就任わずかで彼女を信任しない層が増加している」世論調査を見ると確かにこの意見は正しいです。           
今週の学生デモがバチェレット政権は公約を実施しない(できない)とクレームしたが、税制と教育制度の改革を大きな目標にしてきたバチェレットにとって最初の大きな障害に面していますね。
彼女は初めての外遊としてアルゼンチンに向かいました。月曜日、むこうで何の話をするのかな?
しかしアルゼンチンって不思議な国ですね。あれだけ資源の豊かな国なのに政治のレベルの低さから貧しい生活から抜け出せないなんて。もっとも観光とか文化、スポーツならチリのはるか前を歩いていますね。