(政治)

1) 税制の改善
ピニェラはテレビの全チャンネルを通じで、税制の改定を図ることを国民に知らせました。大企業から現在より税金を取り、それを教育改革に使うというのが趣旨のようですが、そのほかにガソリン税の改正、印紙税の削減、アルコール税のアップなど幾つもの追加条件が付いています。
野党側のコメントとしてこれではあまりにも軽すぎると。
もっとも彼らは自分たちが政権を握っていた4代の政権の間、一度消費税のアップをした以外は改革を進めなかったわけで、後から文句を言うのは迫力ないですね。
私の目には彼のアイデアは基本的に妥当で、企業側から増税反対の意見は出ていません。その割りに国民の間でピニェラ良くやったという声が出てこないのは彼が人気のない政治家だからでしょうね。
与党の間で3人の次期大統領選挙の候補者が争ったり、野党連合の継続問題は継続中です。

2) アルゼンチン
隣国の話ですが、スペイン資本の会社を国有化しようとしています。大統領が国民の前で「これは私個人、現政府の問題ではない。国のために実施している大プロジェクトだ」と大声を出していました。「ありがとう、皆さん。皆さんの支援でこの計画は実現できます」
チリもアジェンデのときに、銅鉱山の国有化をしています。
さてその新会社は彼女の息子がリーダーになって運営するらしい。同国は汚職で有名ですが、家族でその国家大計画を実施するんかな?
ところでアルゼンチンは以前、既にデフォルトを実施していますから、借金は気にしない体質があるわけですね。
新聞の投書欄にチリの国会議員の投書がのって、「アルゼンチンが国を良くしようとする計画を外国が批判するのはいかがなものか。IMF開発途上国を苛めるのは良くあることだが、それに批判が出ないのは不公平」とありました。ピントがずれているような気がしますが。
ついでに外国関連。先日、チリの国会議員がパレスチナを訪問しました。これに関してチリ在住のパレスチナ系とユダヤ系の間で論争が。チリにはパレスチナ系の移民が多いですからね。

3) アリカの大事件
アリカの市役所はトップがほとんど逮捕されたようです。アルゼンチンは汚職で有名とさっき書いたばかりですが、チリも同じようですか。
アリカの市長、助役、監査員など多数が汚職で逮捕されました。もう役所の中は空っぽみたい。野党・与党も混じっています。もちろん賄賂を贈った地元の企業側も。
逮捕のきっかけは電話の盗聴でした。チリでは毎日80件の盗聴があるそうですが、それは裁判所に許可されたもの。それ以外はどれだけあるか分かりません。今回の逮捕もその非合法の盗聴から始まったのでしょうね。地元の清掃を担当する会社が契約が切れる前に市との関係をはっきりさせておこうとコネを使って契約延長を図ったのがこの大量逮捕のきっかけだった模様。何億ペソといわれるもまだ全貌は明らかでないようです。市長はすべて全くの偽情報で、自分は無罪と主張しています。
しかしアリカだけかな?イキケは?バルパライソは?ラス・コンデスは?チリ中怪しいのかな。