(経済)

1) チリの国際ランクが2000年以来の最悪のところまで落ちました。スイスの機関の調査の結果、世界58国の国際競争ランキングで05年に18位まで上がっていたのが、10年は28位に急転落。この理由の一つとしてインフラにつぎ込む金が少なく設備の不足老朽化が問題を呼んでいるとしています。それでもチリはラテンアメリカではトップを維持。チリの一つ上(27位)に日本が入っています。中国は昔チリがいた18位です。

2) ドルの上昇
為替の話ですが、チリペソが対ドルで落ちています。過去7月で最低の550ペソまで来ました。何でかな?ところで日本円が急上昇ですね。それも良く分かりません。
それからチリ厚生年金グループは欧州への投資を控え、アメリカへ資金を回しています。大丈夫かな?チリの株式市場が続落しています。あかんなー。08年の10月以来の落ち込みとか。もっとも証券会社のコメントとしてはチリの平均株価は年内に少なくとも15%は上がるとしています。そう言わないと誰も株を買いませんよね。一方日経平均は2010年トータルでは3.4%マイナスです。
それからチリにとっての頼みの銅価格が1ヶ月前3.5ドルまで上がっていたのにとうとう1ポンドあたり3ドルを割ってしまいました。鉱山会社にとっても国家にとっても厳しい状況。原油も今年に入って10%以上落ち込んでいますね。  さて逆に消費者の購買欲が順調に上向いていますが、これが物価上昇につながるとされ、今年後半はかなり物価上昇指数(IPC)が上がりそうです。昨年はマイナス1.4%でしたが、今年は3.5%の予想。バスや地下鉄の公共輸送の値上がりもこれに関連してきます。ここに来て景気の過熱の話が出てきました。南米の中ではブラジル、アルゼンチン、ペルーそしてチリがその対象国になっています。各国の舵取りは大丈夫かな?

3) エナップが過去20年間アルゼンチンで行っていた石油開発事業は4千万ドルの損失を出していますが、これ以上投資しても採算が取れそうもないとして撤退することになりそうです。エナップ国営石油はこのほか、エクアドル、エジプトそしてイランで採掘事業を行っています。いつかは上手くいくのかな?