(政治)

1) ピニェラ大統領はスペインの欧州・米州・カリブ会議から戻ってきました。  チリはペルーとの領海問題を抱えていますが、ここにきてアルゼンチンから南部パタゴニアの氷原地区の奪い合いを宣言されました(以前から抱えていた問題が再現したもの)
そのアルゼンチンはチリとの領土問題のほかに、この会議でフォークランド島の問題を取り上げています。隣国と揉め事が起これば国内での不評は消えていくという図式のとおり、就任以来、連月のように国民の人気を落としていたクリスチーナの支持率が5月になって、逆転し上向きを示しました。
さてピニェラはこの会議に関して、世界が高速で動いているのに、会議の進展はきわめて遅く、これではどうかなと感想を漏らしていました。
そのピニェラは英国の新聞の発表で世界の首脳の中で第10位の資産家になっています。首位はタイの国王(300億ドル)、続いてブルネイの国王、3位はアラビア首長国の国王とか。我がピニェラは10位で10億ドルを所有。100万ドルとか1000万ドルあたりまでなら私でも何とか現実に感じられますが、億ドルはもう想像外の世界ですね。しかしすごい数字です。

2) さて21日はイキケ海戦記念日で祝日です。国会で恒例の大統領が次の1年をどう運営するかの教書が発表されました。演説の冒頭に、ピニェラの現野党に属する4人の大統領をたたえる言葉がありました。雇用、安全対策など恒例のテーマのほかに、先にいわれていた選挙制度の改革と、厚生年金で自動的に受領額の7%を健康保険として徴収する現行案が改変されそうです。それが演説の中で最も拍手を浴びていました。