(政治)

1) もちろん、今週の話題はこれでしょうね。5月21日はイキケ海戦の祝日ですが、この日、大統領は国会で次の1年間の政策を発表します。もっとも大盤振る舞いの気配が強いのですが、少なくとも次の12ヶ月、どの方向に進むのかはっきりするわけです。

今年の場合は柱になるような大きな項目はなく、外国の大学院で勉強する留学補助とか公立高校や一部の政府補助を受けている私立高校の学生は大学入試費用を無料にする、7月に教育大綱をまとめるなどの教育分野への配慮のほか、役所関係の不正、不効率の是正を図る、低額厚生年金受給者へ2万ペソのボーナスとか・・・書いていてもたいした値打ちがないなと感じてしまうほどのものでした。

例の「一日後のピル」(避妊剤か堕胎剤かでもめた)については各市役所の判断で交付するか、しないかになりそうです。(そんないい加減な方法でいいのでしょうか?)

バチェレット大統領が演説で一番時間を割いたのはエネルギー問題、ついで技術革新、インフラ作りの順でした。

しかし新聞はきびしいです。彼女がおこなった06年の10公約のうち、実行されたものは6、60%ですね。07年は8公約のうちなんと3だけで40%。08年はどうなるのでしょう。07年の例では厚生年金の改正は実施済み、失業保険の改訂は全く手が着いていないことになっています

とは言え、日曜日の新聞論調に、なぜバチェレット政権が機能していないのに彼女の人気が落ちないか書かれていました。

さてその彼女の演説の中でチリのイメージアップに5千5百万ドルの予算を割くとしています。専門家のコメントでチリは世界でもっと有名になるべきだ、たとえ現状のままでもとあります。そうですね、チリの世界に誇れるものは大自然だけじゃないような気もします。

私はサンティアゴの中心を流れるマポチョ川に手を入れて船が通行できるようにするというピニェラ案を実現してほしいです。人気を呼びますよ、間違いなく。

2) トランスサンティアゴ

サンティアゴの公共輸送が資金不足で深刻な問題を抱えているのは既に何度もレポートしていますが、その問題の軽減のため、どこかから資金の借入れをする必要があります。その一つ、BIDからの借入金の金利がリボルに3.5%加えたものとなりました。この借入れは国の産業開発公社コルフォのギャランティが付いているにもかかわらず、チリ国の危険度から考えると異常に高いものです。つまりチリの信用度からするともっと安い金利で借りられるはずが、この公共輸送計画には適応されなかったわけですね。世間の目は厳しいです。