(一般)

 1)チリから南極に向った観光船が氷山に衝突して沈没したのはまるでタイタニック号事件のような出来事でした。幸いこの船の乗客と乗務員は全員無事に救出されました。しかし彼らは生きた気持ちがしなかったでしょうね、船からボートに移って南極海に浮かんだときは。ボートが強風で転覆すれば数分も持ちませんからね。しかし全員近くのチリの基地に上陸し,そこで一夜を明かした後、空軍機でプンタ・アレナスに移送されました。無事でよかったです。もし全員死亡だったら,どんなことになっていたか、想像するだけでも恐ろしいです。

   テレビのニュースでは乗客に日本人はいないことになっていましたが,領事の話では日本人も乗っていた由。日本人はどこにでも旅をしていますからね。それから船の食堂で働くウエーター(ウエートレス)は大半がフィリッピン人だったとか,国際的ですね。

2) 捕鯨案件

   日本が南極海での捕鯨枠拡大を決定したことにチリは大きく反応し,マスメディアにも反対意見がたくさん出ました。国会議員が日本大使館に抗議文を届けたと報道されました。とにかく捕鯨という文言ではなくクジラの虐殺と書かれるのが普通です。ところで新聞の投書欄に絶滅の危機にあるのは鯨のうちでもある特定のものだけで,その他の種は自然再生産が正常におこなわれていると載りました。

クジラを殺すのがかわいそうなら牛を殺すのはいいのですか?クジラは絶滅の危機にあるとするなら、この投書の意見のように科学的な検討をすべきでは?

チリ人の中にもそんな意見の人もいるわけですね。私が偽名で書いたのではありません。

4) 新祝日

しかしこの国の国会議員は休みを増やすのが好きですね。そしてその後にどうして国民総生産が上がらないのか頭を抱えるわけです。休みを増やして仕事をする日が縮小すれば生産が減少するのはあたりまえやん。下院で今までキリスト教カトリックの祝日はあったのに新教の方の祝日は無かったので、それを新しく設定しました。それならイスラム教や仏教の祝日も作ってみたらどうかな。いや原住民のマプチェの祝日を国民の祝日にすべきかな?ついでに12月31日も祝日にしたいらしいが、ええ加減にせえよ?

5) 昇給

サラリーが安すぎると労働者が騒ぐのは別にチリだけのことではありません。官庁に働く職員がベースアップと年末の調整金を要求して騒ぎました。ゴミの収集車も止まってサンティアゴの中心街がゴミであふれました。

いそいで、国会で来年度のベースアップについて討論されました。その中で国会議員や上級裁判官などの高給取りが、年末一時金や昇給に他の最低賃金職員と同じアップ率が正しいのか、それともそれより低い率でよいのか論議されました。20万ペソもらって最低の生活をしている職員が10%のボーナスをもらえば2万ペソになってクリスマスのプレゼント費用になりますが、570万ペソをもらっている各省大臣に10%のボーナスを払う必要は無いのではとする論議です。国会議員の出した結論は「差別は止めてすべて同一にしましょう」でした。

今年は物価上昇率が例年より高かったので、来年のベースアップは1997年以来の高い数字(6.9%)になりそうです。しかし国家公務員の声として,ベースアップは物価上昇分の補助だけで基本的に昇給は全く無いとクレームしています。

6) 大学入試が近づいてきました

チリの受験生はこの数年,女性が男性を上回っているらしい。今年の受験生は23万人で女子学生は53%,男子は47%。昨年は私の娘が受験だったのでドキドキしましたが,今年はのんびりニュースを見ています