(政治)

1) 大統領選挙
ネットで質問が来ました。毎晩の候補者の宣伝ビデオを見ているかに始まって、ビデオを見て誰が信用できそうかとかなどですが、ちゃんと回答しました。 
バチェレットの話題は三つ。
先ず「ピニェラが連日、現政権の批判を続けるのはいかがなものか」とクレームしましたが、彼女の政権の問題点を指摘され苦しんでいるようです
それからマプチェ問題で自己批判。マプチェが多く住む第9州の「アラウカニア計画」として政府のマプチェ政策を発表。それによると政府の責任で原住民に大きな被害を与えたことをお詫びするとなっています。
対策として先住民局を新設し、同州の施設拡充のための投資、住民のレベルアップのための援助を約束しました。また彼らの暦で新年にあたる冬至の日をマプチェのため国民の祝日にするとか。
チリ在住の国連代表は素晴らしい政策に驚いているとコメント。マプチェのテロ行為に目をつぶるわけですね。
新左翼の大統領候補のサンチェスはこれ受けテレビの候補者宣伝ビデオを変更し、一部をマプチェの言語でおこないました(スペイン語の字幕を入れて)。またバチェレットに同州に警官を溢れるほど張り付けている現状を終焉するよう要請しました。
最後にバチェレットの選挙運動の資金つくりが不正に行われていたことが明白になってきました。その責任者だったマルテリが有罪になりました。彼はソキミチSQM社に虚偽の領収書を発行し2.2億ペソを入手、それを選挙資金に回していたもの。バチェレットだけでなく、その前の候補者フレイの選挙資金も同じ不正なやり方で関与していたとか。彼は有罪になりましたが、フレイやバチェレットに責任は無いのかな?
その他に彼女の息子とその嫁が裁判沙汰になっていますが、息子の嫁に出国許可が出ました。マイアミにバケーションに行く由。そのままチリに戻ってこない可能性もあるとか。
2) 裁判関連
もう大昔のことですが、ピノチェットが外国の銀行に所持していた金を最高裁は凍結しましたが、なぜか今回それが解放され家族の手元に戻ることになりました。1千万ドル以上の預金と多くの家屋なども含まれます。その資金が不正に蓄財されたものと分かっているのになぜ家族にそれを返すのか不可解です。
ボリビアの件も結審しました。今週メキシコで米州機構の会議があり、メインのテーマはベネスエラ問題でしたが、ボリビア代表がチリを痛烈に批判。「我が国の軍人・役人が職務を実行しているのを無視してチリは彼らを逮捕し、人権を無視して拷問を加えているが、国際的なこの場を借りてチリのこうしたあきれた行状をお知らせしたい」
軍人と税関職員9名が逮捕された事件で第1州の裁判所は有罪を言い渡し、罰金刑を加えた後、国外追放にしました。 ボリビアが今まで要求していた釈放と似ているようですが、違いますね。9名はまだ刑務所の中で、罰金(約6百万円)が支払われたら、警察がその9名を国境まで連行し、ボリビア側に引き渡すとか。軍人はこの先20年間、税関職員は10年間はチリに入国禁止です。
その9名は裁判中、自分たちは不正行為は行っていないと主張しました。チリ領土内でチリのトラックに銃弾を浴びせ、被害を与えていますが、不法にチリ領土に入っていたことと自分たちの仕事を実施していたと言うのは明らかに矛盾していますね。彼らが無理やりチリ領土に連れ込まれたと言うのなら理解できますが。
モラレス大統領はチリは南米のイスラエルだとクレーム。これはチリが力を使って好き放題なことをすると言う批判でしょうか。
裁判関係でもう一つ、第6州の地方検察官アリアスは先の森林火災関連で法律違反を犯したとして5%の減給処分を受けました。彼は理由がよくわからないし、私の言い分も聞いてもらえない不可解な決断だが、今は自分の仕事に専念したいとコメント。裁判所内でもおかしな動きがありますね。