(政治)

1) バチェレット
しかし笑ってしまいました。先週のチリの風に、彼女がニュースに出てくるのは田舎の集まりに出席する時だけで、大事な場面では影を潜めると書きました。その後に,野党側の議員が同じことをニュースで発言しました。誰も同じことを感じるのですね。
外交問題、教育問題、厚生問題(病院建設)と問題山積ですが、彼女は表面には姿を出しません。
さて外交問題はペルーの国境問題、ボリビアの海問題ですが、今週チリ軍は北部で2015年台風と言う名前の演習を実施。バチェレットはそれを観察のため北部へ出張しました。
ボリビアは「国境周辺で軍隊の力を見せびらかすため演習をするのはいかにも帝国主義のやりそうなこと。隣国との友好とか、関係強化などは考えないのか」と厳しいクレーム。 チリの内務大臣は「この演習は過去15年ほど継続実施しており、どうして今年だけクレームするのか。また今年度の演習は既に6月に公式に通達しており、モラレス大統領が欧州訪問した後に、いかにも世界にチリが悪者、ボリビアが被害者と言う顔をするのはいかがなものか」と苦々しげに反応。 しかしどうしてペルーやボリビアの方がチリより各国とのコミュニケーションがうまいのかな?バチェレットおばちゃんのあの愛想笑は役に立たんのかな。
彼女は来週開催のAPEC参加のためマニラに飛びますが、そこでペルーの大統領と会います。
「どう、元気にしてる。あなたの奥さんのスキャンダルがかなり大きく報道されているけど、それをそらすためにチリとの国境問題繰り返しているのでしょ?」
「内政に問題があるのはこっちじゃなくお宅の方でしょう。病院関係の厚生でも、教育でも、仲間の政府と与党の間に意思統一がないのは外から見ていてもすぐわかりますよ」
そう言い合った後、お互いの顔も見たくない雰囲気になります。私の予想、当たっているかな?
2) 国会
病院に件に関し、与党内がガタガタです。バチェレットは20・20・20案を提案しています。自分の政権中に20か所の病院を建設し、患者へのアテンドを始める。その他に20か所の病院の建設を始める。残りの20は次の政権の時に工事を始めるが、その下準備をする。ところが銅価格の低下から、国庫の中に紙幣が思ったほど残らず、工事の進捗状況は遅れ放題。           
これに関連して野党の議員が厚生大臣(女性)を憲法違反として訴えました。厚生大臣は自分が辞任すると言う噂を拒否し、最後まで全力で働くと宣言。
勿論工事の進捗が遅れたのは彼女の責任と言うより大蔵大臣、その上の大統領の責任でしょう。
与党側の議員も政府批判していますが、それはもちろん自分の選挙区で一般市民の機嫌を取るため病院の新設を訴えてきたわけで、公約が実現できそうにないなら、責任を自分でなく政府にしたいわけですね。
病院と言うとベッドの数が100もある大型の建物のイメージがありますが、噂ではベッド数5,6個の診療所も病院と呼んで例の20の中に入れようとするかもしれないとか、そんなんでええの?
教育問題でも大学の無償化に関し、いったいどの大学の、誰が無償化対象になるのか一転二展し、結論が出ませんが、公立の大学に比べ不利な立場にある私立の大学の学長が、公立大学の集まりについて、これってトイレットペーパーの会社の談合と同じじゃないのかなとコメント。言えてる?