(政治)

1) 元大統領のフレイ(今回の候補フレイの父親)は殺されていたことが分かり、関係者数名が起訴されました。もう25年も前のことですが、入院中に、軍隊関係者に殺された模様。この先、裁判になりますが、判決はどう出るでしょう。死因がおかしいというのは以前から噂されていましたが、これですっきりするでしょうか。しかしなぜ元大統領を殺す必要があったのか、不可解です。ずっと昔、アントファガスタに出張したとき、サンティアゴに戻る便で、殺された元大統領の娘 (彼女も上院議員でした) の隣の席に座って話をしたことがあります。もちろん普通の話しかしませんでしたが。とにかく政治の世界は、世界中、不可解なことが多いですね。彼の墓地に現在立候補中の息子を始め、関係者が集まって花を奉げました。バチェレットを筆頭に、現政府は軍事政権化の悪行を裁こうとする動きが顕著です。右翼側は選挙の直前にこれを出すのは自分たちに不利に進んでいる選挙の動きを何とか立て直そうとする選挙対策の一つだろうと見ています。確かに先週のビクトル・ハラの葬式とか、今週のロンケンで軍事政権下、軍に殺害された人たちの最初に発見された秘密共同墓地をバチェレットが訪問し、泣きじゃくる被害者の母親の老女を慰めているのがニュースに流れましたが、確かに反軍事政権の動き(反右翼でしょうか)が目立ってきましたね。

2) さてその選挙の結果ですが、予想外のハプニングは起こらず、既に報じられたとおりの結果で首位はピニェラ、2位はフレイ、3位はエンリケ、そして4位はアラテでした。2位のフレイは夜の演説で、右翼に勝つため中道左翼の大同団結を呼びかけ、エンリケ・アラテの票をもらって1月の決選投票でピニェラに勝ち抜くとコメントしましたが、3位のエンリケは私に投票した人は各自独自の考えで投票してほしいとし、フレイとの団結を拒否しました。
もちろん36歳の彼はここで下手な妥協を打つより、フレイの様子を見て、たとえ彼が勝つにせよ亜、ピニェラが勝つにせよ、4年後の大統領選挙のことを考慮していることは言うまでもありません。

3) ペルーのチリ大使が帰任しました。何だか、よく分かりませんね。スパイ問題でいかにも大問題発生と騒いだペルー側が、チリの正式な反応がないまま問題の一件落着を発表ですか?それとも水面下で何かの約束が出来たのかな?