(一般)

1) 大学ランキング
今週発表になったラテンアメリカの大学ランキングで、首位はブラジルでベスト100に36大学を送りこみました。ついでチリ、21大学でした。
これに関し新聞の社説に、ブラジルの人口はチリよりはるかに大きいから、大学レベルでは同等と言えるだろう。さらに注目すべきは収入が下から20%の低所得階級の大学入学数はチリが首位と言うことで、ラテンアメリカ諸国の中でチリの高等教育は進歩していると言えると結ばれました。
2) 住居不足
現在、チリでは約39万戸の家が不足していると言われています。それでも10年前と比較すると不足の数が減少しているとか。多くの移民が入国しているので、まだまだ不足は続くでしょうね。
3) チリのタイタニックと言われるイタタ号の沈没地点が見つかったと言う特集番組がありました。
その船は1873年にイギリスで作られチリの船会社CSAVが購入。しかしこの船の歴史は通常ではありません。
まずペルー・ボリビアと戦った太平洋戦争の時、政府が借り上げて物資や兵隊の輸送に使われ活躍。戦争の後のチリの内戦の時、政府対国会の争いですが、再度、議員グループに雇用され物資輸送に使われました。それが終わって1922年、コキンボからアントファガスタに人員・物資を運ぶ仕事に出ましたが、暴風雨で沈没。乗客・乗務員のわずかは生き延びましたが、ほとんど全員の374名が命を落としました。
そして約100年間、船は行方不明でしたが、それが最近発見されダイバーが船の中に入りました。
そして先日、チリ海軍の船が遺族を乗せてその地点まで行き、花束を海に投げ込む儀式をしました。この船の話は次回のマチュピチュ同好会で話せるような項目ですね。
4) 空港税関で今年の前半に見つかった偽物が何と360万個とか。前年対比123%アップです。有名ブランドのコピーが世界中で広まっていると言うことですね。
5) 土石流問題
日本の大惨事の情報を入手し検討しながら、チリ側が反応したと感じますが、15年前にサンティアゴのマクル峡谷で起きた同じような土石流惨事を教訓としていないとする、テレビの特別番組がありました。
それによると15年前と同じような大雨が降った場合、その水はどう流れるかのシュミレーションをし、その水流が河川を溢れると思われる地区に住んでいる人と会話をすると言うストーリーです。
その地区の住民にここはおそらく水が溢れ、水没する地区になるでしょうが、そこに家を建てたのは何故ですか?と質問すると知らなかったと言う人と、その可能性は有るが、ここが気に入ったから家を建てた(地域の魅力か値段が安かったのか?)と言う意見に分かれています。
小さなダムでは抑止力になりませんから、事故は遅かれ早かれ起こるでしょうね。
6) カトリック
もういい加減にしてほしい、同じことを繰り返して書くのは不愉快だし、読者の皆さんも同じ感じでしょうね。
にもかかわらず、今週も新聞にこれに関連した記事が満載。
何しろ過去15年に113件の性的暴行事件が訴えられており、その一部は裁判若しくは教会内で結審しているが、多くがまだ放置されたまま。今週、明らかになった10年も前のコンセプシオン地区での事件で、訴えられた神父の直属の司教は現在のチリの大司教エサッチ。彼は自分はやらなければならない事は実施したと自己批判は無し。
検察から、先日バチカンからこの件の調査に送られた特使のロ−マ法王への報告書を提出させようと言う意見がでていますが、これを教会側が拒否して家宅捜索になったらチリ対バチカンの争いになりますね。ローマ法王は全く顔を出しません。一段落するまで知らない顔をするのでしょうね。
先日、更迭されたランカグアの前司教ゴイッチはまだ首になっていないエサッチ大司教の行動を批判する文書を以前に送ったのが見つかりました。彼らはこの問題を知りながら隠してきたことが明白です。
さてカトリックと競合するプロテスタントの方のスキャンダルです。ある牧師が何と麻薬関連で逮捕されました。彼の自宅に捜査が入り、武器・麻薬・多額の紙幣が没収されました。何それと言うような醜聞ですね。