(政治)

1) 政党離れ
与野党の各政党に属している党員数が目に見えて減少しています。識者の話では、昨年の議員の不正資金問題が大きく影響し、口できれいなことを言っても実際はせこいことをしていると党員に思われたようです。この党員減少は与野党共通の減少でほぼ同数の党員が過去1年で辞めて行ってしまいました。なんと最右翼のUDIはイメージを変えるため党名の変更も考慮しているとか。いやはや。
2) 公務員の汚職の増加 
2014年は27件記録されていますが、15年にはそれが59件に。つまり119%の増加。その中にマチャリ村役場の3人が入っています。彼らは金をもらって農地だったところを住宅地に転向する作業を実施したのですが、その金を払ったのがバッチェレットの息子夫婦の会社だったわけけです。
3) ニニ族の増加
NIと言うのはスペイン語で否定の意味ですが、このニが二つのニニは学校にも行かないし仕事もしないと言う意味です。
新聞の記事ではチリの15歳から24歳までの年代は296万人ですが、ニニ族は51万人。女性は22%、男性は13%がこれに当たるとか。チリの社会問題ですね。政府はどんな対策を取るのかな? 
新聞の分析ではニニ族は富裕層の子弟が何もしないで楽な暮らしをしているというより、貧困層の子弟が親と同居して、家に立て籠もっていると言う方が多いらしい。
スペインの新聞のトップに「OECDの発表でラテンアメリカ諸国の教育の破たんがはっきりした」とでました。
それによると64か国の調査をした結果、数学では同地区が最低で15歳の生徒の半数が基礎の計算もできないとか。もっともそのひどい中ではチリが一番マシだったらしい。
チリの新聞にさらに分析があり、成績の悪い生徒は貧困層が通う学校に集中しているとしています。
この問題は学生のレベルが低いと言うことだけでなく、親がそれを気にしていないと言うこと、さらにそれを教える先生のレベルの問題になります。チリでは先生のレベルを上げるため試験をしようとすると教員組合がそれに反対してストをすると言うことになり、是正の動きが今一つです。大学教育を無料化すると言う目標のほかに、学生の質を上げる、先生のレベルを上げると言う大問題があるわけですね。