(経済)

1) 世界経済とチリへの影響
日本の株式市場が大きく後退しましたが、それは中国の製造業に関する経済指数が50を割ったことに関連しているとか。ホンマかな?アメリカの指数はそれほど下がっていません。
チリにも影響かな。第1四半期の経済成長は4.1%と2011年以来の低い数字。2013年の見通しも下方修正とか。
チリの命綱たる銅の収入は、過去10年間で今年が最低と予想されています。コデルコ銅公社の国庫へ治める額が国の収入に置ける割りあいが、2006年には22%にもなりましたが、今年は7%になりそうとか。もちろん絶対額でも急減少の様子。苦しい戦いになりそうですが、銅の国際価格がまだ3.2ドルレベルをキープしているのが救いです。
ただし1ドルがちょっと前470ペソを割っていましたが、今週は490ペソ近くのペソ安になったので、輸入に頼るガソリン価格がジリジリ上がっています。
2) パスクア・ラマ鉱山の危機
水源の自然汚染を理由に政府は同鉱山の操業停止と1650万ドルの罰金を命令しました。鉱山の周りの氷原が消滅すると水資源問題は深刻と言うこともあるのでしょうか。状況が回復するまで操業停止となりますが、1年以上は時間がかかる由。この鉱山は現状ではチリの鉱山計画では3番目に大きなものです。
チリ中央部を中心に、雨が降らないので水不足になり、そのため電力発電が計画通りに行なえず、エネルギー問題が深刻化するというのは以前から言われています。
この観点から、しばらく動きのなかったアイセン水力発電ダムの計画にスポットが当たっています。この水力発電ダムと建設中止のカスティジョ火力発電所が完成すればエネルギー問題は大きく前進ですが。
自然破壊と産業開発のバランスですね。エネルギー問題が将来のチリの経済成長に大きく影響するのは当然ですね。