チリの風 その1027 2023年1月16日ー22日

金曜日、歯医者に行くのに朝早く半そでで出たら肌寒かったです。珍しい。でも毎日最高気温が30度の日が続いているサンティアゴです。
今週は登山教室があって仲間とビスカチャ山に登りました。頂上直下はかなりきつい登りの山です。逆風は順風でした。それは山歩きの時、風が吹いてくると、熱を奪って涼しくなるからです。全員無事に下山しました。
ラソンも週日に一人で10キロを走り、日曜日は仲間と練習しました。もっとも昨日の山歩きの疲れがあったので、今日はいつもの様には走れませんでした。
地下鉄の駅を出るのに階段を上りますが、若い人の後を同じ速さで歩きます。まだ行けますよ。
今週の話題は仕事の打ち合わせに大使館に行ったことです。
こうしていろんなことを楽しめるのがうれしいです。今週も幸せでした。

(政治)

1)ボリッチ動向
もちろん例の恩赦事件が継続です。右翼のグループが与党側のDC党と手を組んで、ボリッチが恩赦した中の7名に関し憲法裁判所に異議を申し出ました。裁判が始まるわけです。 世論調査で72%の市民がこの恩赦に反対しています。特に左翼ゲリラについては81%が釈放反対とか。
今週行われた共産党の集まりにボリッチは参加して、一緒にお祝いをしました。
国会で審議されたジャクソン社会福祉大臣の罷免に関しては65対76で否決されました。野党側のRN党議員が何人か反対票を入れたためです。野党側は私たちはすべての大臣を咎めているのではない。ジャクソンは彼の任務を放棄しているので、多くの市民が困窮しているとしました。もちろん、野党としてはこれは敗戦と言うことになりますね。次は前法務大臣のリオに関し同じように憲法違反で論議します。
与党内の分裂に関し、内務大臣は次の選挙で与党は団結し、グループ内で一番右のキリスト教民主党DCから左の共産党までが統一候補を選ぶべきだとしました。
それに対し元議員のジラルディはバチェレットを支援した「連合」グループは新左翼共産党には投票しないだろうとコメントしています。
つまり現在の与野党の対決ではなく、与党その1.与党その2、そして野党の3グループに分かれると言うわけです。野党が勝つのは明白です。

鉱山
鉄と銅を持っているドミンガ鉱山計画が却下されました。環境汚染をするとされたわけです。今までに6000億ペソをかけた計画です。前のピニェラ政権の時、野党グループはピニェラもこのプロジェクトに絡んでいると批判していましたが、自分たちが政権を握ったので却下の動きを一歩進めたわけです。
私の考えは、環境汚染を進めるのは良くないから、「どこに問題があって、どこを変えればその汚染が軽減するか探し、それを条件にして新鉱山の認定をする」です。ドミンガ鉱山が否定されれば、次の新鉱山計画は大きく後退するでしょう。その鉱山が設定される地区だけでなく、外資が止まってしまえばチリの将来に大きく影響しますが、ボリッチはそこまで考えないでしょう。
新聞の社説に囚人恩赦とドミンガ鉱山問題は関係ないと市民は思うかもしれないが、国の将来と言う観点では同じ重要性を持っていると書かれました。
さて先日、サンティアゴとビーニャを結ぶ鉄道建設の計画をボリッチは発表しましたが、その工事を請け負うだろうと言われる会社が政府の発表した費用は実際の半分にしかならないとクレームしています。それが正しいとあとの半分を誰かが請け負うことになりますね。
さらにほかの会社が1時間半の時間をかけず新幹線方式で45分で走る方が誰にとっても魅力になるはずだとコメント。ボリッチはいつもの通り誰も説得できないようです。
イサプレ(民間会社運営の健康保険)
最高裁は自分たちの結審がイサプレを破壊すると言うのは間違いで、そういう状況下で各社が責任を果たすべきだろうとコメントしました。
イサプレが各病院に支払いを遅らせると病院の経営に影響します。どこかの病院が医師・看護師の削減を計画していると言う話を聞きました。
私は今月、歯の病院に3回行っていますが、その費用の一部を私が入っているイサプレの会社に請求に行ったところ、その病院は当社と契約がないので支払えないとアッサリ断わられました。
ボリッチはイサプレに比べれば質が落ちると言われる国営の健康保険フォナサに投資しレベルを上げるとしました。例えば、イサプレなら患者に必要な手術が1か月で用意されるのにフォナサなら、1.2年も待たされるわけです。それを解決しようとするのですが、ちゃんとレベルが上がるかな?

(経済)

1)銅価格と為替
 銅の価格は先週より少し上の4.18ドルで終わりましたが、水曜日は何と4.28ドルまで上がり驚きました。
 いつも思いますが、後ろで誰かが動かしているのでしょう。
 為替は1ドル829ペソでした。
 IMFはチリに関して次のようなコメントをしました。昨年に関し、予想されたより良い結果になったとほめました。そして今年は公共投資など政府の支出を増やすことが経済停滞を防ぐ重要事項となるだろう。この政府案件の基礎になるのが銅価格の上昇ですね。そして考案されている厚生年金の引き出しなどは実施するべきではないと結んでいます。それを実施しようとしているのは与党の新左翼グループですね。
 さて旅行者の件ですが、 一般的には 昨年の空港の使用者は対前年87%も上がりましたが、それでもコロナ問題以前より低い数字です。

(一般)

1)観光地
アメリカの雑誌の発表ですが、今年訪問すべき観光地のベスト10が決まりました。
イグアスの滝とかエンジェルの滝(ベネスエラ)、ガラパゴス島などと並んでチリから何と3つも入りました。
それらはアタカマ砂漠パタゴニアそしてイースター島です。1か国で3つも入ったのはチリだけ。チリには見るべきところがありますね。
2)信じられる職種
世論調査で31の職種に関し信じられるかどうか調べたところ、1位は消防所(消防夫)でした。95%の人がそれを評価しています。2位は警察(警官)でした。3年前の社会騒乱のころは警官は市民の敵だと言われていたのですが・・・。政府関連は下の方の25位、キリスト教関連はさらに下の28位でした。チリの一般市民はちゃんと見ていますね。
3)山火事
首都圏、ビオビオ州、アラウカニア州などで7か所の山火事が継続です。
4)コロナ問題
毎日新規患者数が2-3000人ほど出ています。陽性率は12%ほど。もうニュースにならなくなりました。

(スポーツ)

1)サッカー
国内リーグ戦が始まりました。人気3チームの結果はコロコロとカトリカは勝利。チリ大学の試合は明日です。


以上