チリの風 その1000 2022年7月11日ー17日

チリの風が1000号まで来ました。感慨無量です。
これを書き始めたころは更生タイヤ部門の責任者として生産・販売部門の大勢の部下を率いて東奔西走していました。そして、今は年金生活者です。
それでも会社員生活が終わってから長い間、ガイド・通訳の仕事が頻繁にあったのですが、コロナ問題でそれは消えました。コロナは私の人生を変えました。
一度4か月間も外出禁止令が出たことを思い出します。週に2度、買い物に行く以外は家の外に一歩も出られません。
そのずっと前の事ですが、父親の様子が悪いと日本に見舞いに行った後、チリに戻ってきて空港で意識不明で倒れ、救急車で病院に搬送されました。エコノミ-クラス症候群にかかったのですね。その翌週、父親は死去しました。
そして続いて母親も。私は遠いチリに住んで両親の介護・援助は弟に任せるだけで、全くできませんでした。まるで家出をしていったような親不孝です。

10数年ほど前に出会った女性と結婚しました。今の嫁さんです。二人の子供もプロとなって仕事をしています。

日本人学校でチリの歴史の講義をしていますが、その逆にチリの学校で日本の歴史の話しをしようとコンタクトを始めました。昨年、チリのテレビ番組に出て中高年でも人生を楽しめると話をしましたが、そういうことが実際に出来るのがうれしいです。
昨年、小説を書き上げてこのブログで発表しました。今年はパタゴニアとマプチェの歴史の二つの講義を実施しました。
スポーツも、サッカー教室・登山教室を継続し、仲間とマラソン練習もやっています。

世界各国を旅行しましたが、その旅行記がブログに掲載されています。昔のアフリカの旅日記を最近、読み直しましたが、ドキドキするようなことが書かれています。
さてブログの更新、内容のチェックを二人の友人に助けてもらっています。心から感謝します。
つまり、このブログは私の人生の集大成なのですね。いつも言っているように幸運に恵まれ、幸せです。
もう何時、人生が終わっても誰にも文句を言わずに去っていきますが、それまで今のリズムを続けたいです。

今週は雨の後、山に入って雪を見ながら歩きました。マラソンもちゃんと週日10キロを走りました。日曜日は厳しい寒さでしたが仲間と走りました。サッカー教室は、残念、また雨で中止でした。
所で来週は1週間、妻とチリ南部の旅に行きます。従ってチリの風その1001は少し遅れて発表することになります。ごめん。

(政治)

1)ボリッチ動向
全国の市町村長会議に参加し。みんなが手を取り合って国を良くしていこうとコメントしました。
貧困層援助の冬のボーナスを発表
750万人に12万ペソのボーナスを出すとし、国会で議論されます。それが通ると8月に支払われるとか。
内務大臣批判
内務大臣が機能していないと国会で議論されましたが、その批判は拒否されました。辞任する必要はありません。それに関して、ボリッチは意味のない論争をするより、議会を上げて犯罪抑制について議論してほしいとコメントしました。ボリッチが野党だったころ、何度かピニェラ大統領が機能していないと
違憲として訴えたことがありますね。自分たちがしたことを相手側がするとクレームするのは見苦しいです。つまり右も左もチリの政治家は大したことはないと言うわけです。
2)新憲法委員会
ボリッチが9月4日の投票で新憲法拒否が勝った時は、新憲法の設立をもう一度はかる必要があるとしました。与党の中から大統領がなにを言うのだと強いクレームがでています。軍事政権時の現行憲法を新しくすると言うのは、野党側の夢でしたからね。政府と与党の意見の不一致、与党内でも意見の相違と見苦しいです。
賛否の両グループが行動を始めました。私にはどちらにも参加する気はないですが。
9月4日の後、大混乱が起きるのは間違いないし、与野党ともにグループ内でのいざこざが表面に出て混乱・破綻騒ぎになりそうです。

議会の7分の4
憲法が国民に承認された場合、現法議会でその確認をしますが、過半数ではなく7分の4の票がいります。新憲法が国民に承認され、国会で否決されれば、どうなるでしょう。国会解散になって、新憲法否定に動いた議員を引きずり降ろそうとするでしょうね。

(経済)

1)銅価格と為替
先週1時、為替で1ドルが1000ペソを超えた時がありましたが、その日の終了時はまた900ペソ台に戻りました。ところが今週は1日の終わりに1000ペソを越えました。

それが週末に大きく変わりました。中銀がドル相場に介入し、いろんな部門への合計250億ドルを投入すると発表しました。するともうドルを買っても利益は出ないとする動きが出て1ドルは979ペソ迄下がりました。1日のドルの下がり方としては歴史上最高の数字でした。専門家の意見では為替はこの先、800ペソ台まで戻るだろうとしています。
さて、今週の銅の価格は1ポンド3.18ドルと先週より大きく下がりました。毎週のように下がっています。ボリッチ政権には大きな痛手です。
さぁ来週はどうなるかな?

2)インフレ
公定歩合の上昇です。9.75%まで上がりました。金利を上げて消費を抑え、インフレを元に戻すと言う作戦です。
なんとチリのインフレは現在のラテンアメリカで第3位とか。普通、ラテンアメリカで3位と言うとニッコリしますが、この場合は・・。
チリより酷いのはべネスエラとアルゼンチンです。そのアルゼンチンは政治・経済が混乱し、毎日大規模デモが起きています。国が破産しそうですからね。アルゼンチンに住んでいなくてよかったと思います。もちろんべネスエラにも住みたくないです。その次にひどいのがチリなんて。
これに関してボリッチは「商品の価格を政府が抑えようとすれば、商品は闇市場に流れることになるわけで、意味はない。従って物価を強制的に抑えるつもりはない」としています。

(一般)

1)大雨
 今週も大雨で16年ぶりの雨量とか。7月に入って今までで68ミリですが、今までで170ミリになり昨年1年の量を越えました。
 これは今年が大雨なのではなく、今まで雨量が少なすぎたと言うことです。つまり正常化してきたと言うわけです。
 それに低温が加わって各地で被害が出ています。雪で道路の通行が出来なくなり、奥地の村が孤立するのが多いです。
 所で、話が違いますが、南米最南端の街プンタアレナスで海水浴祭りがありました。参加者は約5000人とか。そのうちの30%は外人でした。もちろんアメリカなどから来たのではなく、大半は隣のアルゼンチンから車で来た人たちです。しかし海水は零度の水温でしたが、楽しくお祭りをしてから水着になった人が泳ぎました。毎年恒例のお祭りですが、私は海に入る気にはなりませんね。
 さぁこの大雨(もしくは通常の雨量)はこの先も続くのかな?
2)コロナ問題
 先週とほとんど同じような数字です。感染者数毎日約1万人、陽性者率15%、死亡者数は59000人です。

3)大学ランキング
 ラテンアメリカの13か国197の大学を比較した今年のランキングが発表されました。1位はチリのカトリカ大学でした。国別の数字では1位がブラジル2位がチリでした。チリはボリュームでは規模の大きいブラジルに勝てませんが質ではトップですね。うれしいニュース。

(スポーツ)

1)ラグビー
ワールドカップの最終予選でチリはアメリカに勝って、来年の世界大会に出場します。初めてです。関係者は大喜び。喜ぶのは無理もないですね。世界大会に初参加なんて。
そして世界大会の初戦はチリ対日本です。
2)サッカー
国内リーグ戦は人気のコロコロは勝利、チリ大学とカトリカは敗戦。コロコロの首位は変わりません。


以上