チリの風 その978 2022年2月7日ー13日

連日30度を超す気温が続くサンティアゴです。走っていてマロニエの実が落ちているのを見つけました。でも私の好きな栗の実はまだ小さいです。
土曜日に登山教室でアポキンドの滝に行きました。往復で7時間の歩きですが、13名の参加者は全員元気に歩きました。滝の前に立つと喜びが湧いてきます。ただ気温が33度まで上がったので、後半はかなりきつかったです。
カマラ月例会の講演の予行演習があって、理事の前でパタゴニアについて話しました。40分の予定が47分もかかってしまい、本番ではもう少し短くする必要があります。
ラソンはいつものように、日曜日に仲間と軽く走りました。嘘や。昨日の疲れで、1キロ走っただけでへたばってしまい歩きました。たまにはええやん。週日はちゃんと10キロ走っています。
いつも書いていますが、いろんなことが出来るのは幸せです。

(政治)

1)ピニェラ動向
65歳以上の人への特別年金制度が稼働し、1回目の支払いが始まりました。250万人に18.5万ペソが渡されます。素晴らしいプランですね。ちゃんと起動しました。
さて今週の話題の一つですが、トラックのスト関連で、移民政策に関し、市民の79%がピニェラ政権の方針は納得できないとしています。何がしたいのか良く分かりませんからね。 
先週辞任した外務大臣のアラマンはイベロアメリカ会議の事務局長に即時、就任しました。なんだかその話が来たので、外相を辞めたみたいです???
2)ボリッチ動向
大統領就任まであとわずかですが。パッとしません。就任すれば何がしたいのか、例えば就任100日でこれを実行しますと言ったアイデアが出てきません。
憲法委員会も時間がたつばかりで、「大きく前進している」と言う雰囲気が全くありません。
ボリッチは旧政党ではなく新左翼グループですが、今週、政党管理の機関が12の政党の棄却を発表しました。これは選挙で最小投票数を取れなかった政党を正式な政党と認めないとするものですが、名前も知らないような政党がゴマンとあるのですね。新憲法委員会の委員の所属する政党も知らないところが沢山あります。

(経済)

1)物価上昇率IPC
専門家は昨年は7%と高かったが、今年は3%に落ち着くと見ていました。ところが1月のIPCは1.2%になり、過去12か月で7.7%でした、すると今年の中ごろには9%まで行くだろうと意見を変えました。 
プロの人も軽いですね。情況の見通しがそんなに甘いなんて。
新中銀総裁は、IPC正常化について、金利を上げるなどいろんな案を検討中でしょう。彼女は新大蔵大臣とはうまく行くとみられています。
2)銅価格と為替
 12月の中旬に1ドル876ペソ迄上がりましたが、1月半ばに798ペソに下がり、今週は1ドル804ペソ。落ち着きませんね。銅の価格は1ポンド4.55ドルと先週より上がっています。
2ドル、3ドルの時代を経験してる私はどうしてこんな高い価格が続くのか不思議です。

(一般)

1)コロナ問題
もうほとんどの州で、過去最悪の状況になっています。
 ただ緊急病棟に入っている患者の63%がワクチン接種をしていないとされ、ワクチンを打つ必要が分かります。今までに5180万人分のワクチンがチリに入ったとか。今週も31万人分が到着しました。
今週から55歳以上の人の4回目の接種が始まりました、ピニェラも4回目の接種を実施しました。
月曜日まで連日3万人以上の新規患者が出ましたが、火曜日に2.5万人に下がると、症状が収まってきたと喜びました。しかし水曜日また3.6万人になりがっかり。しかし私はマスコミの報道はおかしいなと思います。今まで一日5万人位だったPCR検査数が、10万、15万と急増すれば患者数が増えるのは当然。火曜日に数が落ちたのは検査数が8万に落ちたからで、陽性率はほとんど毎日25%くらいで落ち着いています。
このまま検査数が増加すれば、患者数は近い将来2倍になりますよ。

2)移民問題
今週、北部のアントファガスタでトラックが襲われ、道路から転落して運転手が死亡しました。トラック業界は怒り狂って政府の無策を攻め、トラックを使って道路を封鎖しました。内務大臣はネゴをするためそこに飛びました。その事件の犯人として3人のべネスエラ人が逮捕されました。最近、捕まる犯人にべネスエラ人が多いですが、母国に帰れない、ちゃんとした仕事がないとして犯罪に走るのでしょうね。
べネスエラの大統領は左翼政権のペルーと次期左翼政権のチリに対し、左翼と言いながら左翼の主張を通さず全く見苦しい政権だと批判しました。
道路封鎖が首都圏にも飛び火しバルパライソに行く道や南に行く道も大混雑。
それが飛行機にも影響し、イキケ発着の30以上の便が欠航しました。2000人もの人が飛べなかったとか。
飛行場で、街に戻れないので、もう3日も待合室のベンチに寝ていますと言う人が続出。
そしてアントファガスタでガソリンスタンドに長い列。ガソリンがなくなると思った人が買い占めに走ったからです。もちろん北部から出るバスも全部止まっています。
関連した問題ですが、北部のイキケから来たバスが首都圏の手前で検査され66人の乗客が全部移民で大半が不正入国したことが分かり、更にその中の何人かはマリワナ・コカインの麻薬を隠し持っていました。
この事件は毎日なのでしょうね。
もっと驚いたのは、ボリビアから不法入国した多くのべネスエア人をその国境まで連行し、ボリビア側に放出したことです。そこから入って来たのだから、また元に戻ってくださいと言うことです。そんな政策は初めて聞きました。

3)マプチェ問題
今週もいつものように、先ず学校が放火されました。以前にもありましたが、学校に放火するのは正常ではないです。仲間の子供にも影響するわけで、とにかくチリの社会制度を破壊すると言うのが最大の狙いなのでしょうか。それから下院議長の家族の家が放火され全焼。彼は国民改革党RNです。
あと1か月で任期が終わりますが、ピニェラは本当に無策でしたね。
4)山火事
今日現在、34か所で延焼中。2週間前から燃えているパタゴニアフエゴ島の山火事はまだ鎮火できません。

(スポーツ)

1)サッカー
 人気3チームの結果ですが、コロコロは引き分け、チリ大学とカトリカは勝利。この2チームが2連勝で首位を占めています。
2)冬季オリンピック
チリはメダルが全く取れないので夜のニュースもほとんど出ません。


以上