今までシノバック製のワクチンを接種した人は3回目のワクチンが認められていましたが、それがこの月曜日から方針が変わりファイザー接種者にも3回目が可能になりました。それで仲間と初日にその接種所に行きました。えっ、何それと言う感じでした。
9時前に到着したのに接種希望者は長蛇の列です。大きな公園を一周するほどで、多分千人以上でした。注射が終わったのは2時間後の11時ころ。そして半時間ほどその会場でおとなしく様子を見てから戻りました。熱は出ませんでしたが、注射の痕が翌日まで痛みました。
しかしこれで感染の可能性がかなり減少したはずです。良かった。ピニェラありがとう。
私の携帯に移動パスが入っていますが、その中に3回の接種の詳細が書かれています。200キロ以上の移動にはこれが必要です。
(このため接種希望者が今週から急に増えたわけです)
そして木曜日は山歩き。今週は一人で、草花を見ながら、虫の飛ぶのを感じながら、鳥の鳴き声を聞きながら歩きました。生物は生まれて育って死んでいくと言うことを感じます。私もいつまで生きていられるのか分かりませんが。
その日のサンティアゴは気温が33度まで上がり10月としては記録破りの暑さでした。夜寝る前に台所とトイレの窓を開けたままにしています。
土曜日はサッカー教室。大人子供合わせて20名で実施。楽しくプレーしました。
日曜日は仲間とマラソン練習。今週はちゃんと10キロ走っています。
こうして毎週、楽しい毎日を送っています。移民の私ですが、チリに住んで幸せです。
(政治)
1)ピニェラ動向
マプチェ問題で軍隊を派遣しましたが、最初の15日を延長しもう15日間、警察の下で捜査に当てることになりました。彼は陸軍の協力で事態は落ち着いてきたと言っています。確かに放火事件は軍隊が入ってから、その前の週より40%も減少したらしい。2週間で25件の攻撃が2週間で15件になりました。
ただ南部の小さな町で、そんなマプチェの攻撃部隊が車で動き回っているわけで、どうしてそれを捕捉できないのか不思議です。
マプチェの活動家は世界のどこの国で軍隊を出して平穏を呼び寄せることが出来るのだろうかとクレームのコメントをしました。
ところで、先年、警察の作戦で偽の情報を流し、それに基づいてマプチェを逮捕しました。もちろん裁判になってから、それがバレて逮捕者全員が無罪になりました。それらのマプチェが国を相手取って17億ペソの損害賠償を要求する訴えを起こしました。2百万ドル以上の額ですね。
アルゼンチンにはマプチェを含め先住民系が約100万人いますが、次の選挙でこの先住民問題が争点になりそうとか。
ピニェラはPYMESピメス(中小零細企業)援助にもっと力を入れ、それらの企業の活性化を図りたいとしました。
COP26が欧州で開催されていますが、チリは前回の開催国として環境大臣が開会式であいさつをしました。もっともその会議は社会騒乱でチリで実施できず会議場所を欧州に助けてもらいましたね。
大統領選挙の件ですが、先の予備選挙で左翼側は新左翼のボリッチ、右翼側はシーシェルが勝ちました。右の場合、そのシーシェルの人気が落ちているので、最右翼のUDI党は彼でなくもう一人のカストを応援する動きもあります。シーシェルはカメラの前で、「予備選挙が終わった後、全与党は私を支持すると決定したのにそれが揺らいでいる。それは正しい動きなのだろうか」とクレームしました。与党グループは私を騙しているのだろうかとしています。
UDIとすれば世論調査で4番人気の彼を応援するのは無駄と考えるのでしょうか。その前党首はカスト応援を発表しています。
今週の世論調査で人気のあったのはカスト22%、ボリッチ17%、プロボステ10%でした。シーシェルは7%。
最右翼UDI党はカスト、それ以外の与党グループはシーシェル援助と分断です。
各候補者は自分が政権を取れば・・・と政策を発表していますが、ボリッチにはそれがありません。そこを聞かれると来週発表しますとか。選挙まであと一か月を切ったのに彼のチームはのんびりしていますね。
立候補している7名を私は顔も考え方も理解していますが、日本でチリの風を読んでいる人にとって、その7名はみんな同じように見えるでしょうね。違うかな?
新憲法委員会は各部門に分かれ、例えば人権、自然環境、科学・文化とか、具体的な討論をはじめています。ただ当初、考えられた半年や1年では完成できないから、もう1年その期間を延ばさせてほしいと言う声が出ています。
(経済)
1)チリ経済の動き
JPモルガン社の発表では外国からの投資家はチリの情況を否定的に見すぎているとありました。
大統領選挙の前なので国内資本家も大多数が新企画を中止・延期することにしていますが、外から見れば、チリの将来はもっと危ない・怪しいとなるのでしょうね。
最近の24か月の資本の動きは500億ドルの資金流失になり、過去10年間で最大の数字でした。ただし最近は資本流失は継続ですが、外から入ってくる動きも大きく伸びています。つまりチリは危ないとみる見方だけでなく、チリには未来があるとする考え方もあるわけです。
2)首都圏の失業率
9月の数字は7.8%と2019年の社会騒動が始まってからの最も低い数字です。全国の就業者数は6か月連続で上昇し、昨年3月から始まったコロナ問題の前の状態に戻りました。
中銀のイマセックは先月の経済成長率は11.5%と13%の間の上昇と見ていますが、今年は2桁成長は殆ど間違いないでしょう。
3)銅価格と為替
銅の価格は1ポンド4.52ドル、為替は1ドル805ペソと大きな変動はありません。
コデルコ銅公社の第3四半期の利益は52億ドルと昨年同期の3.7倍と記録的な伸び。銅の値段が高値安定ですから,好調はまだまだ続きそうです。
4)物価上昇
物価上昇は心配される問題ですが、消費者物価指数IPCは先月に続いて10月も大きく上がりそうとか。予想では1%です。確かにその要因の一つのガソリン価格は連続して上昇しています。それからパンの値段が上がってきています。パン製造業は原材料の値上がりが原因と言っていますが。
(一般)
1)コロナ問題
毎週、報告しているように、今週も感染者数、陽性率が上がり、第3の波が押し寄せてきているようです。少し前に一日、数百人だった感染者数が2千人以上、0.5%だった陽性率が3%にまで上がっています。例えば木曜日は2379人、3.2%でした。
さてこのため首都圏がコロナ規制が第4段階から第3段階に下がりました。(第2段階になると外出禁止令が始まります)
これに対し、旅行業者と飲食店業界が、今の正常な状況をまたいじるなら30万人が職を失うことになると警告しました。
確かに旅行関係でも9月のサンティアゴの空港使用数は98万人でほとんど正常と言えるレベルに来ています。
そして12月から3回ワクチン接種をしていない人は現在の移動パスが使用不可能になる由。
現在観光客が入れないイースター島の調査で島民の67%は観光客の入島を拒否するとしています。観光が大きな仕事の島でこんな数字が出るのはよほど外から来る人が病原菌を持ってくると思い込んでいるのでしょう。
ハロウインが近づいていますが、政府は病気の感染が増えないよう注意してお祭りを楽しんでほしいと要請しています。今日の午後、私のいるラス・コンデス区で仮装をした子供の手を引いた親を沢山見ました。
この週末3連休になりますが、11月1日は祝日、首都から40万台以上の車が郊外に出ていくとみられています。観光は大事ですが、病気の感染拡大にならないように・・
感染者数が急増しているので、接種が市民の目を集めています。長い列を作って順番を待ちます。2時間とか4時間待ちの人も多かったらしい。
毎週のように、今週もファイザー製のワクチンが何十万人分も到着しました。そのため3回目のワクチン接種にファーザー製が多く使用されているようです。
新しい波がチリを襲っていますが、昨年からのコロナ問題下での市民の生活状況を比較した報告書がブルームバーグ社から出されました。世界各国でコロナに負けず生き延びている国として1位から順にアイルランド、スペイン、アラブ首長国、デンマーク、フィンランド、ノールウェイ、フランスそして8位にチリが入りました。
嬉しいです。自宅待機令が長く続き、私は落ち込んだ時期がありましたが、専門家の目でチリの市民は世界の中でトップクラスの生活が出来たと言うことが確認されたわけですから。もう一度、書きますが、これに関してはピニェラはよくやったと思います。
新聞の社説にこの第3波に対し、外出禁止令などマイナスの要因になる対策を取らず、ワクチン接種で集団免疫を上げる方針を取るよう要求すると書かれています。確かに緊急病棟に入っている患者を調べるとワクチンを接種していない人は接種者の10倍になるとか。
2)移民問題
OECDの発表ですが、昨年の人口対比の移民数を比較すると世界のトップは3,1%のルクセンブルグで、ついでスイス1.4%などです。チリは0.8%で8位でした。イギリス・ドイツは0.5%。アメリカは0.2%ですから、チリの数字はかなり高いですね。
ところでチリの大手企業の中の移民社員の割合が発表されました。生産業、小売業、銀行、鉱山、サービス業などすべての分野です。
銀行ではサンタンデル銀行は全従業員数10470人で移民は8.1%の848人。小売業ではファラベラが47139人、9.0%。建設業ではべサルコが8066人、4.6%そして国営銅公社のコデルコは14663人で0.6%。つまりコデルコが全企業の中で移民の従業員の割合が最も少ないことが分かりました。
(スポーツ)
1)サッカー
国内リーグ戦は大騒ぎです。先週、大事な試合に勝ったコロコロですが、何と一部の選手が、コロナにかかりました。そのためレギュラーは自宅待機になり今週の試合に若手を出したら、当然の敗戦。このままそれが続けば・・・
それから人気チームのチリ大学は最近負けが続き、今週もランカグアで敗戦。怒ったファンがサッカー場に流れ込み揉めました。逮捕者・負傷者が出ています。
カトリカは勝って首位コロコロとの勝ち点の差は2になり、次の試合でコロコロがまた控え選手を出して負けると首位が変わるかもしれません。そのためコロコロは次の試合を延期するよう要求しています。
以上