チリの風  その927  2020年2月15日―21日

サンティアゴのこの2月は過去10年間で一番気温が低い月になりました。会社に行くとき長袖のシャツを着ました。ところが週末から来週は再び30度の暑さに戻るとか。と言っても昼は30度の暑さですが、朝晩は10度まで下がります。
さて月曜から金曜まで会社で仕事。土曜日はサッカー教室、日曜日は仲間とマラソン練習。こうして毎日、幸せに暮らしています。少しづつコロナ問題の起きる前の頃に戻っています。
さて1年ぶりのサッカー教室は十数名の参加者で楽しく練習。やっぱり子供は可愛いです。来月の練習日も決まりましたから通常化です。30年以上もやっていますから、サッカー教室は私の生きがいです。大袈裟ですねと言われるかな。

(政治)

1)ピニェラ動向
 あちこちに顔を出していますが、もう夏休みが終わったのか、休み中も働いているのか分かりません。彼もワクチンをうちました。「このワクチンは有効です。チリ人全員がワクチンをうてるよう努力をしています」とコメント。
 世論調査で、彼を支持する人は23%に上昇しました。他の国なら40,50%は普通でしょうが、彼の場合、少し前に7%まで落ちていますから、23%まで来るのは急上昇です。ワクチンが順調に接種されていることが評価を上げているのでしょうね。
2)地方選挙
 4月11日(日)に選挙があります。州知事、市長、市会議員、それに憲法委員会のメンバーが選ばれます。しかしこのコロナ問題で多くの人が列を作って待つのを防ぐため、今回は二日に分けて投票するのはどうかと提案されました。つまり土曜日と日曜日です。どうなるでしょう。

(経済)

1)銅価格と為替
  ポンド当たり3.99ドルともう4ドルの大台まであとわずか。過去最高は4.6ドルですから、それに近づく勢いがあるとか。
  これで今年の税収入は15億ドルの増加になると言われますが、宝くじに当たったようです。
  昨年の最低は2.09ドルでしたから、約2倍になったわけです。中国などの需要は減少せず、現在のストックは最低レベルだから、このまま来年まで行くだろうと予想されています。もちろんそんなプロの予想は今までの経験だと当たらない方が多いですが。
  このためチリペソは1ドル700ペソに近づき、世界の中で対ドルで最も急上昇している通貨のうちの一つとか。チリがそれだけ強くなったのではなく銅の価格がそれだけ上がったからですね。まぁ、同じかな。
ビッドコインが値を上げていますが、銅価格の上昇もそれと同じで、需要供給の関係ではなく、誰かの投資で値段が上がっているのだと思いますが、どうかな。
2)失業率
残念、少し増えたようです。10.7%。まだ経済復活が確定していないのでしょうね。
 それでも厚生年金の2回目の引き出しを手にした市民がそれまでの借金を払ったので未払・不払い者の数が428万人に減少し、2016年のレベルに戻ったとか。

3)果物の汚染
  チリの果物がコロナで汚染されていると中国の税関でストップがかかったというニュースが流れましたが、それは間違いだったようです。私は騙されたのですね。時間がたっても中国政府の確認はなく、中国に持ち込んだサクランボがどこへ回ったかも報道無し。つまり中国の市場に入ったのでしょう。ただそのニュースで中国人がサクランボを買うのを止め、市場価格が大きく落ちたというのは報道されています。そんなウソのニュースを流して何のメリットがあるのかな、騙される私がアホなのは確かですが。

(一般)

1)コロナ問題
  悪い状況は継続。それは新規患者4000人、死亡100名、感染者の割合は7%と言うレベルが連日続いています。
ワクチンの接種者はどんどん増えて300万人まであとわずか。チリのような小さな国で300万人と言うのは素晴らしい数字です。このまま400,500万人まで行きそうです。
  しかし現状は上記の数字の様に悪い事態が一向に良くならないというわけですが、市民はほとんどそれを気にしていないようで、この週末、モネダ宮殿近くの公園で大勢の市民が集まりパーティを開催。戸外パーティで近くの住民がクレームしても続いたとか。
それに関連してカジノがオープンしました。カジノも閉まったままだとオーナーも従業員も生活できませんからね。体操するジムや映画館もオープンしていきそう。
  3月から学校が始まりますが、静かに進んで行くのか、クラス内でコロナが爆発するのか。
  教員組合は始めるべきではないと授業開始にクレームしています。文部大臣は「教師は子供に教えるというのが天職のはずだが、彼らの動きを見ていると何とかして仕事をしないようにしていると見える」と苦言を呈しています。        
チリでは普通、2月と言えばバケーションのシーズンで、市内の車の動きは少なく落ち着きます。それが3月になれば休みから戻って全員職場に戻り、子供が学校に行くためその送迎に車が使われ、道路に車があふれます。2月までの青空が3月からスモッグに覆われた黒い空になります。今年もそれが繰り返されるのか、それとも今までとは違った3月になるのか?
もちろん現在の在宅勤務の人が減らなければ渋滞騒ぎは軽いでしょう。
2)暴動騒ぎ 
毎週金曜日のイタリア広場の騒ぎで今週は19人が逮捕され、警官5名が負傷しました。警察側はこれはデモ隊ではなく暴動グループの集会だとコメントしています。今のチリでは同じかな?
さていつものようにマプチェ騒ぎで南部で17台のトラック・重機に火がつけられました。覆面グループが林業会社などの駐車場に侵入し、警備の人間を脅してから放火を始めるわけで、トラックのオーナーの一人はカメラの前で涙を流しながら、「保険がなかったので借金だけが残り、明日から仕事もできない」確かに厳しいですね。彼の責任はないですから。
3)移民
先週、不法移民の一部を強制帰国させましたが、今週は移民がイミグレを通らず不正に入国してくるのが激減しました。ところでコロンビア政府がべネスエラ不法移民約100万人に一時滞在ビザを与えました。何年かしてそれが永住ビザになるわけです。これがあると子供の教育などいろいろメリットがあります。隣国なので政治的にもコロンビアにはその移民を利用するメリットがあるのでしょうね。
チリは一時、ラテンアメリカの中で一番移民希望者に人気のある国でしたが、最近は少し風が変わりました。それでもチリ中どこに行っても移民が働いています。昨年、バケーションで北のサン・ペドロ・デ・アタカマに行った時も、南のプエルト ナタレスに行った時も移民の人のサービスを受けました。サンティアゴでも毎日行くレストランでどこでも移民がいます。スペイン語が違うのですぐ分かります。
今年はその動きがどのように継続するのか、もしくは変化するでしょう。

(スポーツ)

1)サッカー
 国内リーグ戦が終わりました。1部リーグ転落を抱えた最後の戦いで人気のコロコロはコンセ大学に1対0で勝ち1部残留を確定。
もちろん、新シーズンを迎え選手の入れ替えが目立っています。
新シーズン(今シーズン)は観客を入れて試合をするという噂が高まっています。
どうなるかな。

新監督を迎えたチリ代表チームのニュースが少ないです。


以上