チリの風 その880 2020年3月22日-3月29日

サンティアゴは大変なことになりました。都内の7区で自宅待機が義務付けられることになりました。外出禁止令です 夜間の外出禁止は既にでいますが今回は24時間です。金曜日から1週間の予定でそれが実施されています
私の住んでいるラス-コンデス区もそれに入っています。合計で130万人が該当することになりました。軟禁ですね。
その前日は買い物客でスーパーマーケットは溢れていました。次の1週間分の食料の買い付けです。
今まで暴動のニュースが続いていましたが、これからは新型肺炎問題です。テレビのニュースもそればかりです。
この先悲しい、苦しい毎日が続くと思われます。でもそれを切り抜けられるのではと私は信じます。世界をまわってここまで来れたのですから,この状況を新しい経験として味わいます。
と,表向きは言いますが,内心はこの異常事態がいつまで続くのかそれが終わった時に先週までの心身の健全な状態を保てるか分かりません。
月曜日にインフルエンザの注射をしました。去年まで自分は大丈夫だと思っていましたが新型肺炎が出てきたので用心をすることにしたわけです。
週の始めはスポーツをしました。山歩きとマラソン。この土曜日、サッカー教室の予定でしたが勿論中止。このままだと4月はサッカー教室も登山教室もないですね。

(政治)

1) ピニェラ動向
今週もパットしません。何をするのか,しないのかはっきりしません。
都内の ワチュラバの倉庫のような空間にベッドを800入れて臨時病院にしますが、
彼はそこの見学をしました。
いつかそこが病人であふれるのでしょうか。
それからテレビカメラの前でこの厳しい状況で支払が遅れても今までのようにすぐに
生活に必要な電気や水道が止まることは
ありませんと新政策を胸を張って宣伝しました。

(経済)

1) 銅価格と為替
為替レートは不思議なことですが先週よりずっとペソが強くなり1ドル835ペソでした。
銅の価格は変わらず2.2ドル。
2) チリの今年の成長率はアメリカのGSの推定ではマイナス3%です。毎回下がっているようです
元大蔵大臣のバルデスがマイナス2%を目指すとし,そのために自宅待機の期間の長さがカギになるとしています。

(一般)

1)新型肺炎
急速に患者の数が増えています。金曜日は患者数が1610人、死者は5名でした。
それが 土曜日には1909名死者6名になりました。そして日曜日には2139名死者7名
ととどまることがありません。チリの患者数は日本と比較出来ないほど多いです。
土曜日から南部のテムコなどにも自宅待機が義務付けられました。今週はオソルノ とチヤンも追加、
これからチリ全国に拡大していくでしょう。ただ、発症した患者の死亡率は0.3%と他国の10分1程度です
今週のニュースとして、発病した患者が自宅待機を守らずスーパーマーケットに買い物に。見つかって逮捕されました。
それからプエンテアルトの刑務所で囚人から患者が見つかりました

建物の建設などの工事はほとんど止まっています。それでそれらの労働者の賃金が
どうなるか問題になっています。
働いていないわけですが、それは労働者の責任でしょうか。
失業保険が使えると言う意見もあります。
2)学校
3月に新学年がはじまったばかりですが、この病気問題で閉鎖になり
それが4月末まで継続されそうとか。ちゃんと1年が終われるか心配です。
父兄から授業がなければ授業料は払わなくても良いのではとクレームが出ています。
3)地下鉄
先週在宅勤務が増えて地下鉄の利用者が減ったことになっていました.
ところが月曜日の朝、駅の前で長い列が。これは今まで始発が6時だったのを7時に
したからです。
先週6時から7時の間の乗客が集まったわけです。運輸局はエラーを認め翌日の
始発を6時半にしました。笑い話のようですが、始発時間の変更はやめたほうが
いいですね。
木曜日の午後に地下鉄に乗りましたが、終点のロスドミニコス駅で降りたのは
8号連結車輌 でたったの3名でした.
外出禁止になってからも地下鉄、バスは正常運行しています。が、この地区を
走る バスを見ると乗客はほとんどいません。
すぐに赤字で泣くでしょうね
関連ですがチリで2番目に大きい航空会社のスカイは4月末まで全便停止するとか。
イースター島ヘの便は国内線ですが 現地の要請で止まっていました.。しかし今週2便が飛びました。
最初は新型肺炎の患者2名を本土の病院に送るための空軍機。もう1機はラタムの便で本土から
生活物資を運び込み.戻りに残っていた観光客をサンティアゴに連れて来ました。
彼らはうれしかったでしょうね。ほかにそこから脱出する手段はありませんから。