チリの風  その861.5(補足というか番外編)

1)暴動さわぎ
ここで考えたいのですが、どうして暴動が続くのか
誰がそれをやっているのか
彼らを後ろで操る勢力についていろんな説があります。例えば、アナキストグループ。もう何年も前から彼らは爆弾を使ったテロを実施しています。その連中が外国から支援を受けて暴動を演出していると言うわけです。それから麻薬組織も噂されています。警察の自分たちへの攻撃を薄めるため暴力デモグループを支援するのですね。それから共産党グループも言われます。労働組合のデモは頻繁です。
嘘みたいな話ですが、中小スーパーマーケットを暴力グループが襲い、略奪・放火をするとそんな店はほとんど立ち行けなくなって破産します。それを買い上げるグループがあるらしい。買い上げる価格は通常の半分以下でしょうね。
もちろんそれらの怪しい組織の間にコンタクトはないでしょうが、いやあるかな?
120万人が参加したデモの時は暴動・略奪・放火の問題はほとんどなし。つまり一般の反政府デモは暴動とは全く関連していないと思われます。
略奪・放火の事件に外国人が関与していると言う話は前から出ていますがが、少数の外人が多くの事件を起こしているのではなく、彼らがリーダーになった事件もあるだろうが、実行するのはチリ人でしょう。
ここで浮かび上がってきます。物を壊す・放火するのに喜びを感じる人間は、それまで通常の生活を送っていなかったのだろうと言うことです,そしてその古い自分を破滅するかもしれない機会が現われると、それに没頭するのでしょうね。ほとんどが20歳以下の未成年と考えられていますが、個人の問題より家庭の問題が大きいということになりそうです。
するとチリは南米の優等生と言われた1か月前に同じ状況だったわけでいつ爆発するかわからない火山の上にいたわけです。これは左翼・右翼の問題ではなくチリ全部の責任で、この暴動騒ぎが収まっても問題の解決に向けた手を打たないと、5年後、10年後に同じことが繰り返されるでしょう。
ところでチリで起こっている状況は、一番ひどいべネスエラを筆頭にメキシコ、コロンビア、エクアドルボリビアと続き、近々アルゼンチンに飛び火するでしょう。ラテンアメリカでは暴動が各地で日常茶飯事になっています。そしてその裏組織の連結で、同時にそれらの国で暴動騒ぎが起きれば、通常の危機を超えた破壊の危機になります。政治・生活すべてが動かなくなるでしょう。

そこで恐れに対する対策として考える必要がありますが、120万人の反政府デモ参加の人にとって、暴動をはじめるのが目的ではありません。議員が喜んでいる新憲法設定でもありません。
年金、最低賃金、労働時間、失業率対策、健康問題(薬品価格)など毎日の生活に関することの前進が必要です。
このデモ暴動で来年は失業者が増えると言われますから、何のための戦いかということになる可能性もあります。
私の個人の意見では今、全力を挙げて注力するのは市民の声を聞くことで、新憲法が第1ではないだろうということです。
政府は最低年金をこの先3年で50%アップすると言う方針を立てました。3年後にはピニェラ政権はないですが。
新左翼の分裂
憲法設立の会議で共産党以外の与野党が議論したわけですが、新左翼の中にどうしてこの会議に参加したのか、ボイコットするべきではないのかとする意見が多く混乱しています。           


すると今日、いろんなニュースが出てきて

1)議員・政府関係者の給料を50%下がる
2)最低年金を50%上げる
3)暴行・略奪騒ぎは継続
  麻薬組織の幹部が逮捕される
  暴動騒ぎの時、銃を持ってグループぬ入り発砲したのがビデオに映った
4)コロンビアのゼネストで国中が混乱
  一部で外出禁止令が出た

しかしこの先どうなるのでしょうね