チリの風  826  2019年3月11日―17日


夏時間をまだ使用しているので朝は8時近くまで明るくなりません。4月6日から自然時間(冬時間)に戻ります。思い出しますが、バチェレットの時、1年中、夏時間を使い、生活に大きく悪影響したことがありました。

久しぶりにコンサートに行きました。オーボエの演奏でした。コンサ-トが終って、アンコールで彼が独奏を始めると、それまでの30名のオーケストラをバックに演奏していた時と違い、伸び伸びと弾いているように感じました。
土曜日のサッカー教室は、今年度の最終回。練習最後の試合でゴールがなく引き分け。そこでPKで勝負になりましたが。それも両チームのキーパーががんばって無得点。そういうこともありますね。
日曜日のマラソン練習は4名で出発。私は足の痛みが出て完走できず残念。
トレッキングもいつものように。仕事とスポーツを楽しむ幸福な毎日です。

(政治)

1)ピニェラ動向
2004年に南米連合が発祥しました。途中、名称は変更されましたが、組織は継続。2018年にそこからチリ、ブラジル、アルゼンチン、コロンビア、パラグアイ、ペルーが脱退もしくは参加中止を発表。これは左翼化していた南米の政権が方向を変えて右に戻ってきたためチャベス方式のべネスエラの仲間になれないようになってきたのが理由です。
そのべネスエラですが、停電、断水など日々の生活に大問題があるようです。それをアメリカの嫌がらせとするマドゥロには驚きますね。今までちゃんとメンテをしてこなかったのでしょう。
チリの新聞に移住してきたべネスエラ人の特集がありましたが、チリに来れてよかったというのと本国の知人友人を心配するというのが多く出ていました。

さてコロンビアのドゥケ大統領は今年8月の就任で新組織prosurを呼びかけ、今月チリで最初の集会が開かれることになりました。どうなるかな?
先日べネスエラへの人道物資支援でピニェラはコロンビアに行きましたが、すべてこういう動きと関連しているわけですね。
ピニェラは来週アルゼンチンを訪問するとか。そこもチリの盟友になってきていますからね。

サンテイアゴの公共運送システムをトランサンテイアゴと呼びますが、ピニェラは過去12年間、続いたそれを終焉させ、新システム「レッド」に交替させると発表しました。12年の間、問題点を放置していたとすると今までの政府の大問題になりますね。しかしピニェラの第1次政権の時、4年間こういう発言はせず、同じシステムを使用(利用)していましたから、急にバチェレット政権は無能だったというのは無理があるでしょうね。そういうのを天つばというのかな?(天罰かな?)
もちろん、問題点を明確にし、それをどう改善させるか公表すれば人気が上がるかもしれませんね。2階建てバス、電気バス、WF付きバスなど新趣向のバスが届いています。

2)検診機
重要性はわかりませんが、今週この話題が大きく報道されました。それは電気会社が新式検診機を各ユーザ-に届け、その費用を翌月から徴収すると言うのですが、どうしてユーザ-が負担するのか、旧式の検診機は各ユーザ-の所有物だが、それを費用の一部に出来ないかというクレームになっています。政府が市民の味方のようにふるまって電気会社とネゴ中とか。

3)事前チェック
犯罪の発生を事前に防ぐため、現在は18歳以上の人間に公共の場所で身分証明書を調べる仕組みがあります。それを14歳まで下げるアイデアがでてもめています。年少の子供の取り調べが必要かというものです。

(経済)

1)2019年の経済成長見通し
当初3.8%といわれていたのが、3.6%に下がり、中銀は今週それを3.4%に下方修正。調子悪いですね。金曜日の経済セミナーに大蔵大臣とともに出席したピニェラは経済の活性化のため、政府がとっている手段を説明しました。
銅の価格は2.90ドルと先週より少し下がり、為替は670ペソとペソ安になりました。

2)外国からの投資
2018年のチリへの投資は前年対比63%も上がり76億ドルでした。ラテンアメリカ諸国中メキシコ、ブラジルに次いで3位。
アルゼンチン、コロンビアより上でした。

(一般)


1)  ボリビア問題
これは政治問題ではなく一般の項目です。
チリのテレビ番組に出ていた歌手がチリ北部で行方不明になり、最後にボリビアで死体が見つかりました。サン・ペドロ・デ・アタカマからウユニのほうに向かう道がありますが、それを通っていた彼の車が見えなくなり彼は行方不明に。もちろん麻薬などの犯罪との関連が言われました。
さて今週ボリビアの警官が5名逮捕され、同国本庁の発表では、その5名はチリ人歌手殺人との関連で逮捕されたのではなく、盗難車関連とか。チリで盗まれた車をボリビアに持ち込んでそれを販売すれば大きな利益が出るのは当然だから、そういう組織が毎日、チリ領土で車を盗みボリビア国内に運び、そこで車の証明書を偽造するわけですね。ボリビアの警官はその泥棒の部分を担当したのか、不正販売を行ったのか言われていませんが、車を盗むために運転していたチリ人を殺害というケースもありうるでしょうね。しかしモラレス大統領はどんな顔をしてこのニュースを聞くのかな?

2) 女性の日
先週、3月8日の女性の日は想像以上の盛り上りでした。デモの参加者は警察の発表で19万人、主催者は40万人としています。その余震で、新聞にチリで男女平等の条件が整のうのはいつかとでました。
しかし女性の収入の上昇が急上昇です。通常最高賃金(現在は約219万ペソ。3300ドル)を超えると税率が大きく変わってきます。さてその収入を得ていた男女の数を2008年と2018年で比較すると男性は178926人が216340人(21%アップ)一方女性は65420人が123940人と90%も上昇。男女の差が大きく縮小しました。
放水車事件がまた起きました。その日のデモは平穏でほとんど警察との衝突はなかったのですが、放水車がデモ隊に水をかけ始め、それが参加者に直接あたり転倒し、負傷しました。同じような事故が先年あり、その時は負傷者は後遺症が残るほどの重症になり放水した警官は逮捕され有罪になりました。それが警察の中で認識されていないということになりますね。悲しいことです。

(スポーツ)

1)サッカー 
国内リーグ戦は首位のコロコロと2位のカトリカが対戦。カトリカは敵地で3対2の勝利をおさめ首位に躍り出ました。先週2位だったウニオン・エスパニョールも勝利をおさめ両チームがトップを分かち合っています。 
ところで人気のチリ大は今までの成績不振の責任を取って監督が辞任しました。今週も新監督の第1戦に破れ、リーグ戦で下位低迷。オーナーも辞任しました。

リべルタドールカップに参加の3チームが頑りました。本戦は32チームを8組に分け1次予選にします。チリから3チームが参加しています。カトリカはホームでロサリオと対戦、なんと94分に決勝ゴールを決めました。グループの2位につけています。パレスチノは敵地でリバプレイトと対戦。0対0の引き分け。アルゼンチンの強豪と敵地で引き分けはすごい。グループの3位。もう一つのコンセプシオン大学はオリンピアと引き分けでもグループの首位をキープ。一つか2チームは次の段階に進めるでしょうね。
    

以上