(政治)

ピニェラ動向

南部の川州の州都バルディビアのカウカウ橋が機能を始めたので関連の大臣と共に同市を訪問し、徒歩で橋を横断しました。この橋は設計・施工に問題続きでいったいいつ完成するのか分かりませんでしたが、一応、一般車両の走行は可能です。跳ね橋としてはもう少しと言う感じです。 

橋の話ですが、イタリアの橋崩落で約40人が死亡しましたね。その中に3人のチリ人が含まれていました。その一人70歳の男性は30の時、イタリアに渡りそこで40年暮らしましたが、人生の最後は母国チリで住もうと来月チリ帰国便の予約をしていたとか。車に同乗していたチリ人の奥さんと二人とも即死だったらしい。しかし人生って不思議ですね。その橋を作った会社はチリの高速道路の建設にも関与しています。

しかし今週、最も重要なのは先週就任したばかりのロハス文化大臣が辞任したことです。辞めさせられた理由は彼が以前書いた本の中で人権博物館を偽物としたためです。軍事政権

時に左翼が迫害された事実を収集し展示した追憶記念館ですが、ロハスはそれを紛い物、価値の無いものとしました。
野党側は総反発、与党側も一部は「その通り」としましたが、多くは「それを言っちゃあ、お終いよ」と言う雰囲気。
ピニェラも彼の大臣職を継続させることを拒否せざるをえなくなったのでしょうね。
しかしロハス軍事革命の後、左翼の母親に連れられて北欧に亡命していたのですが、いつからか考え方が右傾化していったと言うことです。確かに現在の左翼に魅力のある国・政治家は、私の考えでは、いませんね。
大臣を頻繁に変えることについて、ピニェラに見る目が無いと言うよりモネダ宮殿2階部隊の側近が間違った情報をピニェラに渡していると言われます。
この件で与党内の対立がひどいのでピニェラは与党側政党の党首に日曜日の緊急面談を要請しました。誰かはピニェラは最右翼のUDI党に操られているとコメントしています。 来週、似たようなことがまた起こりそうです??

そのロハスの若いころの経験と似た話ですが、テレビの番組でアジェンデの頃、農村の若手グループ93名がソ連に渡ったと報道されました。その頃の農機具はトラクタ−などソ連製が多かったので機械の運行・修理などを習得するのが目的でした。出発後、すぐに軍事革命が起こり、連絡が滞りました。おそらくチリに戻れば殺されると考えたのでしょう。一番年長者は現在時生きていれば70歳とか。93名中、チリに帰国したのはほんの数名、ほとんど全員が行方不明とか。すごい悪運ですね。

バチェレット動向

元大統領の給与。彼女は前大統領として給与(特殊年金)を受ける権利がありますが、国連で働くならそれを拒否する必要があります。ちゃんと手続きするかな?

さて彼女の息子が嫁の詐欺罪に関連して裁判になりましたが、それを13チャンネル(カトリカ)の番組でコメンターが揶揄しました。今回、彼はその報道で仕事を得る権利を失い多額の被害を受けたとして裁判所に訴えました。要求額は34億ペソで5億円以上ですね。そのオーナーはルクシックグループで、彼らはチリ銀行も経営しています。息子はチリ銀行の副社長に会って貸し出しを頼みその金で農地を買い、それを宅地に用途変更させて売り払いぼろ儲けをしたわけです。関係者はほとんど有罪になりました。金を貸してほしいと頼みに行って、今は罰金を払えとはどんな顔をして言うのかな。

母親のバチェレットは後ろで頑張れと言っているのでしょう。